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イワテバイクライフ 2011年3月前半

3月11日(金)に発生した地震と津波は、岩手県沿岸はじめ東日本各地に大きな被害をもたらしました。
これを受けて私も半月以上「バイクライフ」から離れることになりました。

4月現在も更新は控えております。空白を御容赦ください。


2011年3月10日(木)
青空も雪雲も、まったく局部的で、しかも気まぐれで、冬から逃れ春を追ううちに日は暮れた。 @岩手山麓
※この画像は2008年3月13日に撮影したものです。



  不意打ちに遭っても、
  ひと息も乱さず、
  奏で切る。

  そんな達人に巡り会うのは、
  稀なことだ。

  たいがいは、
  偶然通りがかったり、
  便所で屁をしていたり、
  道端で昼寝をしていて、
  面倒な場面に巻き込まれ、
  仕方なく、一曲奏でてしまう。
  
  幸運とは、
  案外、そういうものだ。

KTM200EGS


2011年3月9日(水)
朝方は小雪に白く染まったが、日中は、そこそこの陽射しで最高気温3度。とはいえ春の実感は皆無。 @岩手山麓
※画像は2007年3月9日に撮影したものです。



  自分に落度は無い。
  自分に過誤は無い。
  自分に罪など無い。

  それを証明して、
  安心したくなると、
  人は、取り返しのつかない暗躍に走る。

  (不安は身を滅ぼす)
スポーツスターXL1200R


2011年3月8日(火)
朝方の青空は下心がありありで、人を誘き出しておいて、空を暗転させ小雪までちらつかせた。 @盛岡市
※画像は2008年3月7日に撮影したものです。



  北国の冬はね、
  思い焦がれた場所に辿り着くだけで、
  心がとけるんだよ。

  雪の深さに遮られ、
  氷の厚みに拒まれながら、
  其処をめざすのは、
  後退しない春が待っているからだよ。

  微笑みを夕焼けに染めて、
  「来たか。お前も。
  待ちきれなかったか。
  それほどに耐え難い冬だったのか。」と
  涙を流してくれるからだよ。
KTM200EGS


2011年3月7日(月)
最高気温5度1分(盛岡)は、今日の天候の実態ではない。いかにも冷えた曇天が春の門を塞いだことこそ、辛いのだ。 @盛岡市
※画像は2008年3月6日に撮影したものです。



  北国の冬はね、
  いつか必ずとけて消えるから、
  その罪を問われないんだよ。
  どれほど人を凍えさせ、
  空を暗く閉ざしてもね、
  春が保証人となって
  どこかへ連れていくから、
  冬は、かろうじて、
  法廷に立たなくて済むんだよ。
HONDA ベンリィ50S


2011年3月6日(日)
まったくそこだけ青空が現われ、風も無く、心がとけたのに、盛岡へ帰ってみれば真冬。 @花巻市(トライアルパーク)



  眼前の空に飛び出し、
  舞い上がるのは、
  たぶん、力ではないのだ。

  目には見えない足掛かりを、

  信じる心や、
  空気や風や雲にさえ乗る楽しさが、
  ずっと昔からわかっているから、
  今日も、その懐に飛び込むように、
  懐かしい道草をするように、
  君は、力を脱ぎ去り、鎧を置き去り、
  青空にとけていったんだね。
ライダー:takahasi yuuさん(国際A級)


2011年3月5日(土)
沿岸の大気は命をほぐすまろやかさがあった。内陸は命を蒼染める凍結の世界だった。あまりに辛い往復だった。 @岩手県三陸沿岸



  ねえ、僕たちは
  今日の青空でほっと出来ないのかい。
  今日の陽射で無垢になれないのかい。
  今日の和解で納得し合えないのかい。

  この春の蒼さに染まりながら、 
  凍結した疑念に触れもせず、
  くすぶる怒りの種を隠し持ち、
  百年の賢明さえ 
  見殺しにしようというのかい。

  諍(いさか)うことで
  一代の意地を貫き、
  酒場の伝説になれば、
  気が済むのかい。

  (そんなことの繰り返しかい?)



  ※本文と画像は一切関係ありませ
ヘリテイジ ソフテイル クラシック  


2011年3月4日(金)
最低気温マイナス9度(盛岡)は、岩手の冬の底力。日中も鋭利な寒気の針がチクチク。 @岩手山麓



  もう、昔の私など忘れ去られて、
  とぼとぼと今日の畦道を行く。
  (そんな日が来る)

  天地のひとつひとつ、
  すれ違う人ひとりひとりに、
  生きていて申し訳ない、と、
  道を占めて申し訳ない、と、
  心底の詫びと感謝を伝えながら歩くのだ。

  この狭い雪道で
  実に多くのものにすれ違い、
  背負ってきたものとの決別を重ね、
  もはや「何ものでもない私」が、
  未来を予感する至福を、思い描くのだ。
HANDA Ape100


2011年3月3日(木)
氷点下1度1分(盛岡)って、真冬日のこと?そんな事実さえ受け入れられない人の精神季節。青空の意味さえ崩壊しそうな・・・。 @岩手山麓
※この画像は2007年2月28日に撮影したものです。



  馬鹿を演じられるのは、利口者。
  馬鹿に安住できるのは、幸せ者。
  馬鹿を真顔で言い出す、困り者。
  馬鹿を信じ切って貫く、変り者。

  おらぁ、
  誰も傷付けねえ者であればいい。
  誰も裏切らねえ者であればいい。
  そういう馬鹿でいられればいい。
スポーツスターXL1200R


2011年3月2日(水)
最高気温3度8分(盛岡)。よそよそしい青空だった。おしるし程度の陽射しだった。ただ雲だけは熱かった。 @岩手山麓



  世間には良くあること。
  人にはごく普通のこと。
  そんなことを
  自分だけの事の様に思うから、
  迷路にはまるんだよ。

  まったく事務的に、
  さっさと通過して、
  とっとと蘇生して、
  二度とそんなことにならぬよう、
  徹底的に原因を潰してしまえば、
  良いだけのことさ。

  雑草も生えぬ根治の果てに、
  命の季節を迎えるだけのことさ。
スポーツスター883R


2011年3月1日(火)
雨でもない。みぞれでもない。小雪でもない。湿った粒が山を濡らした。春到来を匂わされた身には、最高気温2度5分(盛岡)など、腹立たしいだけ。 @岩手山麓
※この画像は2010年3月1日に撮影したものです。



  ラストシーンが
  わかっていれば、
  どんな波瀾も苦難も騒動も
  おだやかに迎えられる。

  フィナーレには、
  一面が花で埋まり、
  息絶えた者が蘇って踊り、
  諍いの影たちは、
  和解の宴に興じる。

  「この道は正しかったのだ」と、
  「この夢を諦めずによかったのだ」と
  「この天地に幸はあったのだ」と、
  心底の笑顔で終れることを
  知っていれば、
  他愛ない紆余曲折も、
  舞台の花さ。
  
HONDA Monkey

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