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イワテバイクライフ 2011年11月後半


2011年11月30日(水)
束の間やわらいだ大気の後で、本来の冷気に包まれれば、人は被害者のように寒いと訴える。



  居場所は、そっとしておく。
  立ち入られたくはないから。

  稀な道は、そっとしておく。
  踏み荒らされたくないから。

  輝く夢は、そっとしておく。
  掠め取られたくはないから。

  (遂に隠し通す)
スポーツスター883R @小岩井農場

2011年11月29日(火)
濃い霧に包まれて朝を迎えた。日中は曇天ながら、薄日を感じる時もあった。最高気温12度8分(盛岡)で、また山の雪がとけた。

 

  終わったもののために、
  力と金と頭を使って
  頑張っているふりをするのは、
  もう、おやめよ。

  昨日の形を守るために、
  今日一日を浪費して
  改革しているふりをするのは、
  もう、おやめよ。

  決断を回避するために
  本質から距離を置き、
  熟慮しているふりをするのは、
  もう、おやめよ。 

  (バレバレだからさ)
スポーツスター883R @岩手山麓

2011年11月28日(月)
小雨模様。景色は薄ら寒ったが、思いのほかに大気はやわらかく、最高気温は10度6分(盛岡)。



  無益な時間を与えてごらん。
  人は、創造の喜びを覚える。

  苦難の日々を与えてごらん。
  人は、哲学に至り深くなる。

  単調な旅路を与えてごらん。
  人は、空を仰いで広くなる。
HONDA Monkey @盛岡市

2011年11月27日(日)
北海道にかかる寒冷前線のさじ加減ひとつの空だった。まあ、沿岸部は穏やかで、夕刻の内陸は不穏だった。



  天才の称号を与えられ、
  熱っぽい拍手が波打ち、
  批判と言う批判は影をひそめ、
  一糸乱れぬ共感の空気に充たされるのは、
  葬儀の時ぐらいのものだ。

  凡人が、生きている間に、
  そんなことが起きるのは、
  よほどのインチキなのだ。
MOTO GUZZI 850GT @二戸市

2011年11月26日(土)
冷えた青空に、規格外の雲が轟々と流れ、千切れ、吹き飛んでいった。



  俺は、俺を疑い、
  けして着地点を明かさない。

  俺は、俺を騙し、
  けして限界点を悟らせない。

  俺は、俺を躾け、
  けして楽な道を選ばせない。

  俺は、俺を鍛え、
  けして魔法の杖を与えない。

  (とことんスパルタであれ)
HONDA Ape100 @岩手山麓

2011年11月25日(金)
午前中は小雪乱舞。午後には青空が開けたが、岩手山は終日もやもや冬のベールに包まれていた。



  そりゃあ、そうさ。

  君を嫌う群の中に
  君ひとりだったら、
  君は悪者さ。

  君を支持する群の
  ど真中に立ったら、
  君は英雄さ。

  君がどうであれ、
  そういう役回りを負わされただけさ。

  抗わず、浮かれず、
  演じているがいい。
  群がバラバラになる日まで。
HONDA Ape100 @岩手山麓

2011年11月24日(木)
まずは冬の曇天。風に水滴が混じり、最高気温9度2分(盛岡)とは思えない薄ら寒さを覚えた。

 

  こみあげる思いを
  言葉にさえできず、
  身を焼く時もある。

  在り続けるために
  すべてを散らせて、
  冬に眠る時もある。

  (春の為に) 
HONDA Monkey50 @盛岡市

2011年11月23日(水)
かろうじてプラスの朝。日中は9度を越えて、まずまず(盛岡)。そこそこ青空ものぞいた。悪くない祝日だった。、



  7人の妻を看取った男に会った。

  最初は、行き倒れの女を妻にして50年。
  次の妻は寝たきりで40年。
  三人目は早死にで15年。
  四人目は丈夫で70年。
  五人目は山に飲まれて30年。
  六人目は男が出来て25年。
  七人目は八人目の子を産んで20年。
  それぞれ連れ添ったと言う。

  その歳月の命を訊ねると、
  妻を山の奥地に埋葬して里に帰る度、
  自分は少年になったと言う。

  そんな夢を見た。
  
ヘリテイジ ソフテイル クラシック @北上高地  

2011年11月22日(火)
放射冷却。早朝の水溜りに薄氷。日中はまずまずの冬晴れ。凍結の山野を思うと街から出られなかった。



  天使の一団がやって来て、
  「この村に悪人はいますか?」
  と尋ねるものだから、
  私は大声で挙手し、
  その名前と罪状を伝えた。
  天使たちは、微笑んで飛び去った。

  すると今度は悪魔の一団がやって来た。
  「告発したのは誰だ?」と尋ねた。
  告発された者が、私を指さした。
  結局、投獄されたのは私だった。
  
  そんな夢を見た。そんな罠を知った。 
HONDA Ape100 @盛岡市 撮影日2011年11月21日

2011年11月21日(月)
最低気温0度1分。最高気温4度1分。青空はあったが所詮雪雲の背景。岩手山は終日白いベールに包まれた。



  北風の原野を彷徨っていると、
  腹の底で煮えたぎるものがある。
  救い切れなかったものへの悔恨の念が
  とめどなく溢れて来るものだから、
  俺は、悲しく絶叫する。
  その声に振り返る者はいない。
  ただ、雲が戸惑い、斜光が震えるだけだ。
HONDA Ape100 

2011年11月20日(日)
前夜の予報をひっくり返す冬晴れ。空の蒼さや陽射しの温もり、雲の優しさに最敬礼。昼過ぎには予報通り所により小雨。

  
  
   
僕らは、
  目の前の道筋に
  釘付けになっている。

  僕らは、
  挑戦した結果に
  嘆き悔やんだりする。

  見上げてご覧よ空を。

  光がその先を照らし、
  雲が心を導いているから。

  (無垢な眼差しを天空へ)



  ※画像と本文は一切関係ありません。
山屋エンジョイトライアル大会 @花巻市

2011年11月19日(土)
終日小雨に濡れた。陰気な空の割に気温は驚くほど高く、近郊の山野・牧野の雪は、相当にとけたはずだ。



  さみしいところに向うのは、
  けして、さみしいことじゃない。
  喧騒から離れた自分が
  そこに待っているからね。

  冷えた風を浴びて、
  黙っているだけで、
  本当の思いが熱をおびる。

  冬の小雨に濡れて、
  彼方を望むだけで、
  天地の狭間を実感できる。

  エンジン音を聞いて、
  足踏みするだけで。
  何か冬雲が払われていく。

  
HONDA ベンリィ50S @盛岡市 撮影日2007年11月15日

2011年11月18日(金)
盛岡市の藪川で氷点下7度8分など、各地今季一番の冷え込み。日中は快晴で10度を越え、まずはうららか。

 

  風景は、あるのではない。
  そこに人が現れ、心を向けるから
  ひとつの眺めが生まれるのだ。 
スポーツスター883R @岩手山麓

2011年11月17日(木)
午前中は刺々しい雲の乱舞。午後になって穏かな冬晴れ。最高気温は盛岡で7度8分と、まだ序の口。



  どす黒い空気に包まれたら、

  最も簡単な解決方法がある。

   待つことだ。

   霧が晴れるのを待つのだ。
   元凶が去るのを待つのだ。
   根源が逝くのを待つのだ。
   澄み切った空を待つのだ。

   待つことほど楽なことは無い。
   悩まず、闘わず、血を流さず、
   季節と戯れていれば良いのだ。
   時の速さは、どんな武器より鋭い。

  待っていることさえ忘れて
  待つがいい。
HONDA Ape100 @岩手山麓  

2011年11月16日(水)
前夜、盛岡で初雪が観測された。朝は屋根にうっすら、牧野には砂糖をまぶしたように、すぐ消えようとする雪だった。



  異様なまでの激情。
  説明のつかぬ拘り。
  尋常ではない結束。

  そんなものを感じたら
  そっとしておくんだよ。
  けして口に出せないあれこれだから。
  深入りしないことだ。

  まして押し返そうなんて、
  間違ってもしないことだ。

  地蔵になって、やりすごすんだよ。
HONDA Ape100 @盛岡市