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イワテバイクライフ 2012年7月後半


2012年7月31日(火)
うっすらとした霧は払われ、ギラギラ真夏の空に移ろい、熱風逆巻く灼熱地獄。夕刻、各所に異様な積乱雲。雷鳴轟き、スコールの襲来。



  雲の動きを睨んで
  刻々道を変えた。
  それでも雷鳴は背後に迫る。
  遂に家路の終盤、
  5kmほどスコールに遭う。

  冷却される大地と自分を喜ぶ。
  無事に帰還できれば
  8勝7敗の気がして、
  粛々と水飛沫を上げた。 
MOTO GUZZI Classic Vintage @八幡平市

2012年7月30日(月)
一段と逞しくなった夏空。容赦ない炎熱。内陸は、ほぼ猛暑日。沿岸部は、ほぼ真夏日。こんな夏は、岩手の範疇外。



  すべては、うまくいった。
  そういうことにしておけば、
  誰も傷付かない。

  けれど、
  それでは、
  説明の付かない現実が
  置き去りにされていく。

  誰も触れようとしない 
  惨たらしい事実が、
  時の移ろいとともに曖昧にされていく。

  この異様なハッピーエンドは、
  狂ったように笑い飛ばすしかないのか?
  それとも誰かが、
  ひっそりと背負うのか?
MOTO GUZZI California Vintage @岩手県沿岸北部

2012年7月29日(日)
早朝、出かける時には快晴。夕刻、帰ってみれば真夏日の余韻。終日、西日本並みの熱気。最高気温32度8分(盛岡)。



  ひとつひとつを
  うまく捌こうとすると、
  目の前のあれこれを見てしまって
  流れが滞り
  ブレーキまでかけてしまう。

  ひとつひとつを繋いで、
  渡って飛び越え、
  前進するという気概を持てば、
  止まることは無い。

  関門の出口へ届く気力が、
  つまりは、ひとつひとつの瞬間を
  宝石に変えていくんだね。
東北トライアル選手権第5戦・秋田大会 @田沢湖高原

2012年7月28日(土)
青空は無かった。目立った積乱雲も無かった。陽射しは曖昧だった。濁った空だった。なのに各地で35度を越える猛暑になった。



  悪く思うなよ。
  君の明日がどうなろうと、
  手加減はしなかったよ。

  許されないことは
  誠実に裁かれるべきだからね。
  僕は躊躇せず、
  残酷なボタンを押しちゃったよ。

  さあ、潔く退場し、出直してくれ。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2012年7月27日(金)
曇を突き破る陽射しがあった。青空も滲みかけたが、雲は頑としてどかなかった。最高気温31度5分(盛岡)。蒸し暑かった。



  狙うのはストライクゾーンではない。
  打者の心に向かって投げ込むだけだ。
  それが、結局、
  胸元をえぐる決め球になるのだ。

  基準の範囲で勝負をしていると、
  好打の餌食になったり
  審判の誤審に泣いたり、
  悔いを残すだけだ。
スポーツスター883R @岩手山麓

2012年7月26日(木)
なでしこジャパン白星スタート。高校野球岩手代表は盛岡大附属。何はともあれ梅雨明けの猛暑。



  明日この地を捨てる者は、
  荷造りの算段や、
  まだ見ぬ街のことや
  次の立場のことで頭がいっぱいだ。
  心は此処に無い。
  そんな気もそぞろな者が、
  この地の運命の一瞬に関わり、
  この地の未来を絶叫するとは、
  何と言う構図だ。何と言う罪だ。

  (俺は、静かにスイッチを切った)
MOTO GUZZI V7Classic 岩手県北部

2012年7月25日(水)
なるほど、こんな一日に怯えていたんだね。確かに曇天で小雨断続。所により雷鳴。梅雨明け宣言は、さて何時のことやら。



  野に放たれ遊ぶ時でさえ、そうなのだ。

  係長がいて
  課長がいて、
  部長がいて、
  社長がいる。

  やがて立場の継承をめぐって争いだ。
  ぴりぴりと空気が張り詰める。

  だから俺は
  いつも、ひっそり、ひとり旅なのだが、
  そんな姿にさえ物言いを付ける監査役がいる。
  見わたす限りの荒野で。
HONDA Ape100 @岩手山麓 撮影日2009年7月21日  

2012年7月24日(火)
朝方は薄曇り。まずまずの空を期待したのだが、昼過ぎから夕方にかけて小雨。日暮れ時には天気回復。青空がにじみ出た。



  深く酔うと、生涯さめないことがある。

  ひと夏の栄光が余りに鮮烈で、
  とうとう
  心は坊主頭のまま
  大人になった青年もいるのだろう。
  青春時代の団結と規範を
  すべてに優先し、
  校庭に神社をまつり、
  あの夏の栄光に平伏す一団も
  あるのだろう。
  あの夏の正装のまま
  盆に踊った逸話もあるのだろう。
  校名を染め抜いたTシャツで
  盛り場を闊歩する姿もあるのだろう。

  辺境の純心は、
  ともすると異形の道を辿る。
スポーツスター883R @岩手山麓

2012年7月23日(月)
雲は所々濃度を高め、午前中は北部で小雨。けれど、それ以上悪化する気配も無く、まずまず心地よい夕暮。



  「都にのぼらないと
  本物にはなれない。
  幸せにはなれない。
  こんな田舎に埋もれてはいけない」と洗脳し
  どれほど有為の青年を
  故郷から叩き出し、
  締め出して来たのですか?

  それで村はどんな有様ですか?
  
 (希望達は二度と戻らない)
MOTO GUZZI V7classic @岩手山麓

2012年7月22日(日)
ほぼ雲に制空権は握られていたが、北上するほどに青空は広がり夏の陽射しに照らされた。盛岡に帰ってみれば、爽やかな夕闇だった。



  不明朗な場所には腐臭が漂う。

  そんなところで
  決断してはならない。
  選択してはならない。

  思惑や画策とは無縁の
  眩しいばかりの陽射しの中で、
  事を運ぶべきなのだ。
MOTO GUZZI California Vintage @十和田湖

2012年7月21日(土)
雲が多かった。けれど、常に空は明るかった。気持の上では「晴天」と言える一日だった。最高気温25度1分(盛岡)。広範囲に低温注意報。



  「それは、つまり嘘ですね」
  「何とも出鱈目な話ですね」
  「それで誤魔化せますかね」

  そんな台詞を
  正面から爽やかに発声できる者であれ。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2012年7月21日(金)
雨の気配は無かったが、予想外に雲の印象が強い空だった。爽やかさを取り戻したのは夕刻のことだった、。



  不思議なものだね。
  伝え方ひとつで、
  石ころが宝石になる。
  宝石が石ころになる。

  ほら、聞こえるよ。
  ラジオが高校野球をまくしたてている。
  異国から届く電波のように、
  時折、意味不明だ。

  (大切な場面に限って、そうなのだ)
  
MOTO GUZZI 850GT @姫神山麓

2012年7月19日(木)
昼過ぎまでは、白濁の夏空だったが、夕刻には澄んだ青空に移ろい、吹き渡る風は爽やかで、かすかに秋の陰影を見た気がする。



  出口を求めるから
  闇はどこまでも続く。

  闇もまた心の一部だと思えるなら、
  穏かな夜になる。

  殊更に光に拘る者は、
  闇にあそばれ、わらわれる。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手県北部

2012年7月18日(水)
思い切りの良い夏空だった。いささか周囲の山は霞んでいたが、心に梅雨明けを呟かせるに充分の展開。最高気温31度8分(盛岡)、



  怒る時には
  この世の終わりの如く。

  許す時には、
  仏が微笑み頷くが如く。

  その波間に揺れて
  人は人となる。
MOTO GUZZI California Vintage @岩手県沿岸北部 ※撮影日 2012年7月17日

2012年7月17日(火)
頭上の暗い雲は次第に途切れ、陽射しを許し、青空をのぞかせ、午後に至って正真正銘の夏空になった。盛岡はジャスト真夏日(30度)。



  夕闇に沈む確信は、
  夜明けとともに
  地上を照らし、
  不条理を焼き払い、
  やがて世界へ広がり燃え盛る。
MOTO GUZZI California Vintage @岩手町

2012年7月16日(月)
未明の雨音やや強く。朝のうちは小雨断続。午後になって木々の葉も乾き始めた。最高気温27度1分(盛岡)。湿度は100パーセントに届いた



  年齢を重ねるほどに
  生きていることが楽しくなる。
  もう面白くて面白くて
  毎日が映画みたいだ。

  こんなにワクワクして、いいのだろうか。
  こんなにドキドキして、大丈夫なのだろうか。
  心ひとつで
  物語の行方さえ更新されるなんて、
  何という自由だ。

  放っておくと
  しまいには大変なことになるから、
  神様は人間に「衰え」を与えて
  バランスを保つのだろう。

HRC RTL260F @滝沢村(トライアルパーク)

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