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イワテバイクライフ 2013年2月後半


2013年2月28日(木)
盛岡の最低気温がプラス0度2分。まあ嬉しいニュースには違いない。風は早春の光を含んでやわらかかった。最高気温6度4分に屋根の氷が滑り落ちた。



  変ったんじゃない。
  何か別ものになったわけじゃない。
  新しい方角が見えたんだ。
  目もくらむ輝きに手招きされて、
  そっちへ進んだだけさ。
  逃避でも変化でもなくて、
  敢えて言えば前進なんだ。

  けれど、忘れちゃいない。
  殻を突き破り、巣立つ子供に
  慈愛の手で背中を押してくれた人々を
  胸に焼き付けている。

  その百年の恩を振り切っても
  魂の全軍を反転させるのは、
  もっと、まっとうな一日にしてみせようという
  当り前の願いなんだ。

  その為なら、おいら、なりふり構わない。
  昨日までのおいらなんて、
  ばっさり捨てる。
  
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2013年2月27日(水)
暁の霧は徐々に払われた。うすらぼんやりした青空だった。それでも最高気温が6度4分(盛岡)というニュースで気持は晴れた。



  おいらの変わり身の早さに
  ほとほと呆れ果てているのは、
  他でもない、このおいらさ。
  生涯ひと筋と思い詰めて
  打ち込んだものに、あっさりおさらばして、
  夜が明ければ、すっかり別人だ。
  戦で言えば明智か小早川か
  目を瞠るような踵返しだ。
  積み上げたものなどおっ放り出し、
  これだと思ったものに突っ走る。

  真っ赤に焼けた鋼をじゅっと真水に差し込む。
  そこに迷いはないんだよ。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2013年2月26日(火)
まあ、冷えた。岩手全体まんべんなくだ。本州一の寒冷地の面目躍如だ。空といえば、もやもや霞のような雲が山を隠して、青空など欠片ほど。春は戸口の外に突っ立ったままだ。



  まれに、いる。
  童の戯言や数え歌に
  血相を変える大人がいる。

  つまり、童が口にしたことは、
  何かに触れたわけだ。
  微妙な所を突いたのだ。
  あるいは、辛辣な大当たりだったのか。

  そのように、
  何気ない石が波紋を広げることがあるから、
  言の葉には用心をしのばせることだ。

  とりわけ、
  矜持ひとつで立ち続ける群には、
  眼差しひとつ投げてはならない。
  (やたらに的中するから)
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2013年2月25日(月)
盛岡の最低気温が氷点下11度7分。引きかえに清明な青空をもらった。その空は太平洋まで伸びていた。多くの地の真冬日も陽射しに救われた。



  まずは思い描く。
  どうなりたいのか、絵にしてみる。
  波の呼吸や雲の行方まで台本に入れて
  今日の舞台へ向う。

  いざ場に至り、
  天地の狭間に踊ってみれば、
  描いていた物語が、
  いかに薄っぺらなものだったか、わかる。
  その繰り返し。
  だが、それでいい。

  理想と現実の間を往復したのだ。
  まぎれも無い事実だ。
  その無限往還の中から
  明日は見えてくるはずだから。
BetaEvo(2スト) @岩手県三陸沿岸

2013年2月24日(日)
昼過ぎまで寒気団の気ままを受け流した。瞬間の地吹雪に天地は転がった。だが、予報通り夕刻から回復へ向い、夜には月明り。



  (人も樹木も、そうなのだが)

  出会うなり
  侮らず、買い被らず・・・。

  そっと眺めて三年。
  さらり挨拶を交わして五年。
  まれに近況など明かして十年。

  思いのやりとりは、
  その辺りからが、
  ころあいではないかと・・・。

  (戦場でない限り)
HONDA ベンリィ50S @盛岡市

2013年2月23日(土)
天空は蒼かったが、低空には冬の雲が沈殿し、見晴らしは望みようもなかった。大雪と強風の気配の中で、冷え切った平穏を扱いかねた。



  闇を揺さぶる地鳴りだった。
  山を抜く男達の咆哮だった。
  参道を飲み込む半裸の群は、
  もうもうと湯気を発し、
  石段を攻めたて、神輿を押し上げた。
  豪壮な朱の仕掛けは、
  さながら荒海に踊る巨船だった。
  男達は左右に張り出す櫓を肩に乗せ
  声を限りに歌い叫び、
  頭上の主役を天に突き上げた。
  その怒涛の中に私はいた。
  肩の皮膚は破れ、下帯まで血に染めながら、
  祭りの坩堝にとけていた。
  ただ不思議なことに、私に力闘の手応えは無く、
  肉体は弛緩し、狂乱の波のただ中に浮遊していた。
  「これは何の祭だ?何を担いでいるのだ?」
  そう思った瞬間、私の脱力は、
  核爆発の様に祭り全体に波及した。
  瞬間、世界は一切の力を失い、
  神輿は担ぎ手を潰し轟沈した。

  そんな夢を見た。
HONDA モンキー @盛岡市

2013年2月22日(金)
西和賀町で積雪が2m65cmと記録を更新。盛岡では青い空が主流で、岩手山も雲を纏いながら露出した。沿岸は迷いの無い晴天だった。



  心一面が静穏な海原と化し、
  春光のきらめきを押し分け波が打ち寄せる。

  (厳冬の幻だ)

  寄せるものは豊満に隆起し、
  海岸線にもたれかかろうとして、
  支えを得られず、くずおれ、砕け、
  未練を残して引いていく。
  その一途な情にほだされ、
  波の一切を引き受けようと
  名乗りを上げる者もいる。

  (けれど、忘れてはならない)

  お前は、此処に辿り着いたのではない。
  此処に旅を終わらせ、安住するのではない。
  此処が船出の場所なのだ。
  大海へ押し出す記念の浜なのだ。
BetaEvo(2スト) @岩手県三陸沿岸 ※画像は過去のものです。

2013年2月21日(木)
盛岡の中心部で最低気温がマイナス11度台になったのは、この冬2度目。日中の空も青空を搾り出してはいたが、主役は冬雲。真冬日。



  苦労話は、
  言葉にするうち、底をつき、
  今日生きていること以上の
  自慢にならず、
  虚しい風に包まれる。

  暗い記憶は、
  所詮、ひとそれぞれの、そのひとつ。
  誰もが握りしめながら
  掌を開いて見せる術は無く、
  万に一つも明かした途端、
  「そんなものか」と笑われ、流される。

 (秘めていれば意地の足しになったものを)

HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2013年2月20日(水)
快晴の夜明けは放射冷却。最低気温マイナス9度4分。日中は曇って、小雪もちらついたが、夕刻、かすかに空は開けた。結局、真冬日。



  殊更、醜いものに心を向けてはならない。

  たぶん、今日も其処で、
  狡賢い手口が駆使されているのだろう。

  たぶん、明日も其処で、
  薄汚い謀略がうごめいているのだろう。

  相変わらずのことが、
  相変わらずの配役と、
  相変わらずの台本で、
  繰り返されていても、
  見たり聞いたりしてはいけない。

  ただ「そのようなことが日々起きている」と
  かたく胸に刻んでおけばいい。
HONDA ベンリィ50S @盛岡市

2013年2月19日(火)
山々は冬のベールに覆われ、時折、湿った雪が降った。すっかり日が傾いた頃、空は明るさを取り戻した。



  何かを守り育み養いながら、
  ひたすらに歳月を乗り越えようとすれば、
  その構えは、
  虚飾を捨て、
  骨格もあらわに、
  覚悟を定めたものとなる。

  志は、黙々と建ち続ける。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2013年2月18日(月)
無愛想をきわめた一日。陽射しなど欠片も許そうとしない曇天。北へ行くほど雪は舞い、あからさまな積雪。もう嫌だと悪態をついてみても薄ら寒いだけ。



  楽しそうにしていると、
  そんなにラクな仕事かと皮肉られる。

  良いものを手にすると、
  そんなに高禄なのかと疑問視される。

  充実した顔を見せると、
  そんなに好き勝手なのかと妬まれる。

  そんなわけだから、
  舞台の上では、
  神妙に、辛そうに、困り果てた顔でいる。
HONDA ベンリィ50S @盛岡市  

2013年2月17日(日)
数値の話はさておき、ほぼイワテ全体真冬。けれど、三陸沿岸で浴びた陽射しは、明らかに「春」だった。



  力は、与えられるのではない。
  その手で磨き上げるのだ。

  師は、巡り会うものではない。
  その目で選びとるものだ。

  場は、与えられるのではない。
  その志で引き寄せるのだ。
Beta Evo(2st) @岩手県三陸」沿岸

2013年2月16日(土)
確かに青空はあった。けれど最高気温が氷点下1度8分(盛岡)では、俯きがちになり、まして、いつもの山が雪雲に覆われていたのでは、曇天気分。



  右を歩けるようになったら、
  散歩しようね。

  左を走れるようになったら、
  遠出しようね。

  真ん中の塩梅がわかったら、
  議論しようね。


  高邁な話はさておき、
  まずは、その辺から始めようね。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

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