２０１３年５月３１日（金）
清明な大気。透明な青空。鮮明な陰影。地上のすべてがくっきり朝を迎えた。けれど気温上昇とともに気だるさが漂い。盛岡で２８度２分。

	目標は、義務じゃない。　　突き動かされて、見えて来るものさ。　　目標は、絶対じゃない。　　昨日の予定で今日を縛る必要はない。　　夢中で走り、変化し、進化し、　　心底楽しんでいられるのなら、　　目標以上の結果になるはずだ。
ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　８５０ＧＴ　＠青森県

２０１３年５月３０日（木）
濡れるでもなく、乾くでもなく、ただ湿った風が、時折、水滴を運んで来た。６月を目前にして最高気温が１８度（盛岡）では、どこか薄ら寒い。

　　都会には、いる。そういう人種が。

　　田舎の人間は寛容だろうと思い込み、
　　真夜中に戸を叩く。

　　田舎の人間は人情があると決め付け、
　　初対面で酒を請う。

　　田舎の人間は断り切れないと侮って、
　　無理な話を始める。

　　街から村に移り住んだおいらは、
　　手ぐすね引いて、そういう輩を待ち受ける。

ＨＯＮＤＡ　Ｍｏｎｋｅｙ　＠盛岡市

２０１３年５月２９日（水）
まったく、何と言うか、予報通りだった。雲って朝を迎え、昼ごろには雨が降り出した。でも、夕刻以降の小康状態は予想外。

　　雨の日は裏通りを行く。
　　歳月がしみた長屋の眺めに、
　　少年時代の記憶を重ねたりする。

　　そこへ小学生の女の子が通り掛かる。
　　撮影の邪魔にならないかと立ち止まる。
　　でも、其処以外には無いという
　　ベストポジションだ。
　　（気遣いの傘が佇む）
　　僕は、素早くシャッターを切って、礼を言った。
　　はにかむ笑顔が小走りに去った。

　　こんな暮らしを重ねて、
　　僕は、この街の人になる。

ＨＯＮＤＡ　Ｍｏｎｋｅｙ　＠盛岡市

２０１３年５月２８日（火）
予報にあった青空は、結局、幻に終わった。雨の気配はなく、曖昧な薄日。強いて言えば、夏日寸前（盛岡）だったことぐらい。

	恋も旅も嵐も　　意志というハンドルに　　手を添えるだけで　　動き出す、流れ出す、燃え出す。　　僕は、　　道端に目をつむり、　　めくるめく物語の行方を思う。　　高速の風の果てに、　　今日の心を送り届ける。
Harley‐Davidson　ＸＬ１２００ＣＡ　＠田沢湖半（秋田県）

２０１３年５月２７日（月）
日中の岩手に透明感は無かった。北国の五月の掟を蹂躙し、所により真夏日になっただけの晴天。ただ、唯一、夕風だけは絶品だった。

　　ランチのテーブルを挟んで、
　　夫婦は顔を見合わせた。

　　「変わった？」と妻。
　　「別物だよね」と夫。

　　「どうしたのかしら？」
　　「きいてみようか？」
　　妻は、かすかに顎を振った。
　　「いろいろあるのよ、きっと」

　　結局、静かに席を立ち、
　　二人はいつもの笑顔で店を出た。

　（そっとしておくべきことは、多い）

ＭＯＴＯＧＵＺＺＩＣａｌｉｆｏｒｎｉａＶｉｎｔａｇｅ　＠青森県八戸市（画像の奥には、海猫の繁殖地・蕪島）

２０１３年５月２６日（日）
早朝、曇り空の盛岡を発って県南部の室根山に至れば、まぎれもない夏が待っていた。盛岡に帰ってみれば夏日（２６度）だった。

　　万事、バランスを揺さ振るものは、
　　不意にやってくる。

　　それを受け止め、立て直すのは、
　　心身の軸に刻まれた
　　平衡のイメージだ。

　　瞬時に安定を引き戻す姿は、
　　しなやかで、
　　伸びやかで、
　　揺るぎない。
　　
　　見る者誰もが、
　　次のトライの成功を確信する。

東北トライアル選手権シリーズ　第３戦岩手大会の練習風景　ライダー：高橋由選手（国際Ａ級）　＠一関市（室根山）

２０１３年５月２５日（土）
雲は多かったが、午後には晴れ間も現れ、陽が射した。何より、岩手山が終日見えていた。最高気温１９度５分（盛岡）。

　　他人に与えてもらう名誉は、
　　他人の都合で持って行かれてしまう。
　　だからさ、
　　自分の手で積み上げようじゃないか。

　　誰かに立たせてもらう頂は、
　　誰かの力が衰えれば頂ではなくなる。
　　だからさ、
　　自分の足で踏みしめようじゃないか。

　　台本に運ばれていく旅路は、
　　筆の気分で道筋がころころと変わる。
　　だからさ、
　　自分の心のままに進もうじゃないか。

ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　Ｖ７　Ｃｌａｓｓｉｃ　＠岩手山麓

２０１３年５月２４日（金）
雨上りの朝だった。いささか不機嫌な空だった。昼前になって急速に雲は払われ、清楚な青空と陽射し。期待以上の展開。最高気温２１度９分（盛岡）。

	惨い季節を叩き潰すことで、　　人は火花を散らして華やぐ。　　辛い記憶を焼き払うことで、　　人は明々と照らされて輝く。　　そのように、ひとつ又ひとつ、　　闘うべきものを失いながら、　　暗く冷えた静寂に辿り着く。　　（願わくば、この道よ、続け）
ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　Ｖ７Ｃｌａｓｓｉｃ　＠岩手山麓

２０１３年５月２３日（木）
単なる晴天ではない。大気清明。彼方の山も鮮明で、適度な雲の流れが空の味わい。何より、乾いて涼やかな風は絶品。最高気温２０度２分（盛岡）

	同じ道を繰り返し辿る。　　それはね、　　ひとつとして同じ事にはならないことを　　確かめる為さ。　　同じ空も風も、物語もない。　　昨日の私もいない。　　だから、いつもの山麓で、　　今日の心を映すのさ。
ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　Ｖ７Ｃｌａｓｓｉｃ　＠岩手山麓

２０１３年５月２２日（水）
彼方の山並みを白濁させる霞も午後には次第に払われ、夕刻には柔らかい青空に覆われた。やや強い南風も五月の微熱を含んでいて、結局、２５度１分の夏日（盛岡）。

　　人の行動の大半は、
　　起こさなくてもよかったものかもしれない。

　　無駄とは言わない。
　　たぶん、じっとしていられない心の波紋が
　　行動となって現れるのだろう。

　　他人を信じ、自分を信じ、
　　心に育んできた声を信じられるのなら、
　　人の佇まいは、きっと穏かだ。

Harley‐Davidson　ＸＬ１２００ＣＡ　＠岩手山麓

２０１３年５月２１日（火）
まずは晴れて、風に太陽の熱がとけ込み、文句なしの初夏だった。流れる雲も逞しく、大地に走る光と影の競演も素らしかった。最高気温２２度（盛岡）。

　　群が衰退し始めると、
　　リーダーが採る道はふたつだ。

　　人間の意識を変える。
　　仕組の全体を変える。
　　そのどちらかだ。

　　前者の道に触れる器量が無い者は、
　　後者を選んで、当面の安心とする。

　　そのように、
　　安易な道ほど足跡を集め、
　　やがて天下の街道となり、
　　世界の行く末を決めていく。

ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　８５０ＧＴ　＠岩手山麓

２０１３年５月２０日（月）
午前中は、内陸でどんより、沿岸北部は快晴、県北（けんぽく）は晴れ。岩手山麓では羽を伸ばしにくい一日。最高気温２０度５分（盛岡）。

	人間の精神を　　最も攻撃的にする振る舞いがある。　　平穏を約束し、　　深く安心させ、　　武装を解かせ、　　裏で画策して、　　突如、不幸を負わせる権力の常套手段さ。　　（至福の季節に卑劣な香水が匂う）
Harley‐Davidson　ＸＬ１２００ＣＡ　＠岩手山麓

２０１３年５月１９日（日）
山形で今年生まれた緑に包まれ半日を過ごし、国道１３号線を北上すれば、すっかり雲に覆われ、宵闇の盛岡でフロントガラスに水滴。

	挑戦は、いつもの地上で始まる。　　落胆は、不覚の道で噛み締める。　　歓喜は、夢中の末の出口にある。　　　　その一切を、　　鳥は、固唾を飲んで見守る。　　花は、微かに震えて感じる。
立石エンジョイトライアル大会　＠山形県・蔵王山麓

２０１３年５月１８日（土）
なにせ北国だし、まだ五月なんだし、夏到来なんて宣言できない。でも、気だるい熱気や不透明な大気を「初夏」と言っても非難されることはあるまい。。

	あんなに　　大雪に埋まったのに　　山は夏へ向う。　　あんなに　　固く凍り付いたのに　　森は宴へ向う。　　あんなに　　疎外されていたのに　　人は輪へ向う。
ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　Ｃａｌｉｆｏｒｎｉａ　Ｖｉｎｔａｇｅ　＠岩手山麓

２０１３年５月１７日（金）
大気は澄み切って、陽光ふくよか、五月の微熱が風にとけ、微笑み誘う。最高気温２２度５分（盛岡）。まずは、２０１３年屈指の好日。

　　（幸せというやつはね）
、
　　人の願いとは無縁の呼吸で
　　めぐって来る。

　　人の歩みなど斟酌しないで
　　めぐって来る。

　　ただし、日々諦めず、弛まず、
　　たったひとりになっても、
　　思いの丈を打ち込む者にのみ
　　めぐって来る。

　　（今日の汗は無駄ではない）

ＭＯＴＯ　ＧＵＺＺＩ　ＣｌｉｆｏｒｎｉａＶｉｎｔａｇｅ　＠十和田湖

２０１３年５月１６日（木）
予想された午前中の晴天は御印程度。予想された昼過ぎの雨は、２時間以上遅れて御印程度。信じて振り回された人は多かった。

	大きな自由を　　存分に使い切れなかった者どもが、　　改革と称して手を付けるのは、　　自由の縮小である。　　人間の裁量の放棄ほど　　安易で愚かな策は無い。
Harley‐Davidson　ＸＬ１２００ＣＡ　＠岩手山麓