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イワテバイクライフ 2013年7月前半


2013年7月15日(月)
もう終わって欲しい、もう去って欲しい。そんな雨季が、束の間許す青空の何と言う切なさだ。暗い梅雨空にも訳はあり、物語はあったのだ。



  10年前、僕は悲しかった。
  10年後の僕を確信していたから。

  君は、10年後の僕のことなど想像もせず、
  10年前の僕を見限った。

  だから、君にとって、
  僕と言う人間は、
  いつまでたっても予測不能の厄介者なのだ。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2013年7月14日(日)
北へ走るほどに暗い雲がたれこめ、時折の小雨。それも1kmと続かぬ局地的な降雨。どうにかこうにか濡れ鼠だけは免れた。



  不穏な空だもの、
  雨が降り出すこともある。

  でも、カーブひとつ先には
  陽が射していたりする。

  来た道が晴れていたからと
  引き返してみれば、
  どしゃぶりになったりする。

  空の顔色を窺って右往左往するのは、
  もう止めよう。

  行き先を決めたら、黙々走る。
  良いことも、そうでないことも、
  用意された旅のあれこれなのだから、
  ありのままに受け止める。
MOTO GUZZI California Vintage @岩手県北部

2013年7月13日(土)
午前中は小雨模様。午後には街も乾き始め、夕刻には青空がのぞき、キラキラした光に雲は宝石の様で、岩手山のシルエットの神々しさ。夜を迎える頃には、再びの曇天。



  さあ、お先に、
  ほら、自由に、
  君は君の道へ走り出しなよ。

  僕の日々の風は、
  誰かをきっかけにしないんだ。
  僕は僕の今で精一杯で、
  僕は僕の心で忙しいから、
  誰かの足跡をなぞっている暇はないんだ。

  偶然にもこの日この時、
  眼前にわき立ち、流れ、うねるものが
  つまり、僕の道のすべてなんだ。
XL883R @岩手山麓 ※2012年7月撮影

2013年7月12日(金)
大雨や濃霧の注意報をぶら下げて夜は明けた。予報より何ひとつ明るい材料は無いまま、大地はしたたかに雨水を吸って酩酊した。



  自分の幸せなど
  ひと目に晒さない方が、
  ぬくぬく安全です。

  懐に押し隠せば、
  邪魔立てする影も無く、
  まんまと宝物です。

  笑顔は、今宵の酒にとかして飲干すのです。
  未来は、月夜の夢に浮かべて愛でるのです。
  物語は、秋の庭の焚火にしてしまうのです。

  なにひとつ綴ることも無い日々の到来です。
  (静寂の歓喜を抱きすくめて震えるのです)

MOTO GUZZI V7 Classic @岩手山麓

2013年7月11日(木)
北東北の上空、東西に伸びる雨雲が停滞。強くはないが、明確に止む瞬間も無く、だらだらと濡れるだけ。高校野球も順延。岩手の7月には北国のメリットが少ない。



  人のためになることと、
  誰かの道具になることは、
  少し違うと思っている。

  道具になるのを止めた途端、
  誰が顔を曇らせ、舌打ちするか、
  誰がほくそ笑んで、小躍りするか、
  よく見ておくといい。
HONDA Monkey @盛岡市

2013年7月10日(水)
暗く荒々しい雲がうねり、流れ、時折の降雨。夏の高校野球岩手大会は予定通りの開幕。蒸し暑いと言ったって、岩手の朝晩の涼しさは格別だ。



  心のバランス点を得れば、
  意地など貫くことはない。
  完璧を求めることもない。
  あるがままに日々を迎え、
  心が動けば歌い踊るだけ。
  めざす飛距離はそれぞれ。
  すっかり心静かであれば、
  日々の意味など要らない。
  生き抜いた証に拘らない。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2013年7月9日(火)
まあ、濃厚な梅雨空で、平凡な雨の断続ではあったが、彼方から報道されるような暑さは無く、静かに暮れて行った。



  いろいろある。
  生きていればこその
  いろいろだ。

  けれど、人は、
  起きてしまった現実から逃げられない。
  あの日があったから、
  あの日以上の道が開けた。
  あの日以上の夢が生れた。
  そう思えるようになる日まで、
  どれほど心潰れる時を噛み締めるのか。

  希望を追うことも、
  悲しみを振り返ることも、
  同じ空の下だ。
HONDA Monkey @宮古市 ※震災前

2013年7月8日(月)
南から雨季が押し上げて来る。午前中は県北部に青空が見られたが、南へ家路を辿るほどに辺りは暗く、時折の水滴は、盛岡市街地で降雨となった。



  公平な勝負にはならないことを悟った者に、
  残された道は二つ。

  最初から土俵に上がらないこと。
  土俵に上がって現実を確かめ、離れること。

  どちらにせよ、
  土俵の因習や暗黒とは無縁の場所で、
  その後の人生を賭けることになる。

  反骨の気概は、良い仕事を生む。
  (それが、弱者の落ち着き先だ)
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2013年7月7日(日)
朝方は、東北の随所で降雨。それでも、ゆっくり雨雲は流れ去り、夕刻には、北に洗いざらしの青空。日中の蒸し暑さは、乾いて涼やかな夜の大気に消し去られた。



  君が言う反省って、何?

  形通りの始末書と、
  勲章の引き剥がし、
  肩を落とした姿と、
  滑稽なほどの卑屈さ、かい?

  俺は、さっさと心構えを修正した後は、
  のんびり閑寂の日々に親しんでいたよ。

  で、その後、君達は変わったのかい?
  反省は学習となり、
  学習は進化となり、
  進化は創造となり、
  何より失敗は財産となったのかね。

  どうなんだい?
  相変わらず同じ失敗で
  厳粛な反省の儀式かい?

  そんなことで、てんやわんやかい?
ヘリテイジ ソフテイル クラシック @十和田湖 ※画像は過去のものです。

2013年7月6日(土)
夕べは、やや、まとまった雨だった。午前中は、余韻の雨も降ったが、午後には、じわり回復。ただ、湿度が高く25度5分(盛岡)だけでは表現し切れない熱帯感覚。



  闘う術を奪われたら、身を捨て心を貫く。
  あの日の思いが、今、花となる。

  居場所を奪われたら、自分の手でつくる。
  あの日々の種が、今、森となる。

  生甲斐を奪われたら、季節の風に寄添う。
  遠い過去の矢が、今、天に届く。

  この日のために、一切は用意されていた。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2013年7月5日(金)
日中は小雨が降ったり止んだり。思わせぶりに明るくなる瞬間もあった。最高気温24度8分(盛岡)。18時から20時にかけて梅雨らしい降雨。



  気象台のことではない。

  立場を考え、
  責任を問われることを恐れ、
  批判の矢を避けたがる者の予報は、
  こうだ。

  「終日雨で、雷を伴い激しく降る」
  (最悪の事態をあげつらうだけだ)

  立場を越え、
 
自身の観察と直感を信じて、
  心のままに明日を語る者のそれは、
  こうだ。

  「雨は緩急移ろい、断続。
  流れる雲間に瞬間の青空。
  近く遠く雷鳴を運ぶ南風」
MOTO GUZZI V7Classic @岩手山麓

2013年7月4日(木
午前中は曇っていた。午後には予報通り陽が射し、夕刻には予報を越えて爽やかな晴天となった。最高気温27度5分(盛岡)。蒸し暑さは無かった。



  少数派が城を作れば、
  城の中では多数派だ。
  だから城から出ない。

  紛れ込んだ余所者は、
  微笑み黙る他はない。
  城壁の外の常識など
  到底口にはできない。
  でも、体臭でバレて、
  少数派の札をもらう。

  それも、悪くはない。
  疎外されている限り、
  同化する必要もない。
MOTO GUZZI 850GT @盛岡市

2013年7月3日(水)
まあ、珍しく、天気予報を再現して見せる空だった。まさに昼ごろから雨は降り出した。が、盛岡では、本降りには至らず。22度3分(盛岡)。



  清楚で純朴で温和な庭に
  ある日、風に運ばれ一粒の種が舞い落ちる。

  やがて、色も鮮やかな大輪の花が咲き、
  庭の真ん中で繁茂し、
  一面を赤や黄色のペンキで塗り潰していく。

  庭の主の姿は、とうに無い。

  そのような場所は、
  焼き払うか、埋めるか、
  それ以外に手だては無い。
HONDA Monkey @盛岡市

2013年7月2日(火)
煮え切らない午前中の空だった。それでも、午後には、青空が滲み出した。夕刻の積乱雲は大人しく、むしろ秋めいた虚脱感さえ漂った。気温だけは気を吐いて28度1分(盛岡)。



  ある群が忽然と消える。
  その経緯は明かされず、
  誰もが口籠る。

  なるほど、
  わかるような気がする。
  たぶん、ある日、
  自分を曲げない者が爆発したのだ。
  群が抱える矛盾を引きづり出し、
  びしびし痛い所を突いたに違いない。
  中心人物は体面を保てなくなり、
  輪は、ほころび、ち切れ、炎上した。
  (まあ、そんなところだ)

  で、当の本人はというと、
  燦燦たるおてんとうさまの下で
  今日も悠々自適のはずだ。
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2013年7月1日(月)
曇り時々晴れ。まあ、昼前後には白濁ながら晴天だった。そんなことより、夕刻の空を埋める不穏な雲に予報の精度を感じた。最高気温26度5分(盛岡)。



  先を急ぐものを追うな。
  すっかり置き去りにされたら、
  ほのぼの笑っていられる。

  迫るものを気にするな。
  さらり抜き去ってもらえたら、
  のどかに歌っていられる。

  見知らぬ者の気分や呼吸で、
  今日の自分を加減することはない。
MOTO GUZZI ClassicVintage @岩手県沿岸北部

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