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イワテバイクライフ 2014年4月後半


2014年4月30日(水)
終日どんより。時折の小雨。乾き切った命を潤すほどの慈雨は無かった。瞬く間に葉桜と化した風景は、殊更に青空を欲しがることもなかった。最高気温13度(盛岡)。



  何故、引退の日は来るのか、
  知っているかい?

  人間の成熟が一定以上に進むと、
  周囲の仕事が児戯に見えて来るらしい。
  口にすれば、疎まれ、
  迎合すれば、虚しい。
  互いの為にならない。

  (だから、さ)

  二十構造の牢獄は、身にこたえる。

  (それは、自信満々の君の明日だ)
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2014年4月29日(火)
そうそうそう。これこれこれ。やや冷えて鋭利で透明で濃厚な色彩。北国・岩手の四月らしさを満喫。最高気温18度3分(盛岡)。



  見渡すべきは、季節の色なり。
  人の顔色に非ず。

  傾聴すべきは、風の物語る事。
  人の噂話に非ず。

  記憶すべきは、己の今日の道。
  人の非道に非ず。
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2014年4月28日(月)
曇った空を見るのは久しぶりだ。暗くうごめく雲も現われ、時折の水滴と来れば、干天の慈雨に期待が高まったのだが、不発に終わった。最高気温16度1分(盛岡)。



  近頃、
  狼が出没する場所には、
  強面風の案山子が立つようだ。
  (マジナイにもならない)

  この国が大人だった時代、
  仏の顔をした鬼たちが、
  狼を始末していたものだ。
画像のオートバイは私のものではありません。@盛岡市

2014年4月27日(日)
データ的には晴れだったのだろう。実際は、霞み、くすみ、よどみ、さえない空だった。最高気温だけは24度9分(盛岡)で、ほぼ夏の一種。



  花開く時は来る。
  そう信じて、修羅場に種を撒き、
  寄せる闇に抜刀する。
  
  甘い香りを思って、鬼の手を断ち、
  深い安息を願って、鬼の胴を抜き、
  ふるえる命の為に、鬼の首を飛ばす。
  
  遥か彼方の春を求め、ひた走る。
MOTO GUZZI California Vintage @北三陸

2014年4月26日(土)
季節の段取りは、もう、どこかに吹き飛んだ。四月の夏だ。桜の花の遥か上空を6月や7月が飛行していく。最高気温25度4分(盛岡)など、内陸広く夏日。



  言葉はね
  声にしないと
  枯れてしまうんだよ。

  ただね、
  言葉はね、
  思いがないと
  生れて来ないんだよ。

  花は、一年の思いを込めた言葉だよ。
HONDA Monkey @盛岡市(松の池)

2014年4月25日(金)
過剰な晴天は、火事を誘っても、有難味は薄い。盛岡で22度7分など、6月並みの陽気。おそろしほどの四月の豹変だ。



  僕は、ここに立ち続ける。
  まったく、それだけでいい。

  あとは歳月が流れるだけだ。
  高速の風に運ばれるだけだ。
  (誰も止められない)

  刻一刻の至福の記憶は、
  まんまと僕に埋蔵される。
  (誰にも奪えない)
MOTO GUZZI V7 Classic @盛岡市

2014年4月24日(木)
快晴にも色々あるが、今日は、初夏が濃厚に香る一日だった。咲き誇る花を置去りにしていく大気の勇み足は、相当なものだった。最高気温20度8分(盛岡)。



  やたらに大きな声を出す人々は、
  私には無理だ。

  力任せに事を押し進める人々は、
  私には無理だ。

  貧しさを気位の衣で隠す人々は、
  私には無理だ。

  まともに向き合い、衝突するくらいなら、
  一切を放り出して地の果てに避難し、
  羊飼いにでもなりたい。

  うす汚れた騒ぎにまみれるくらいなら、
  静謐な夕陽に染まっていたい。
MOTO GUZZI V7Classic

2014年4月23日(水)
まずは花曇り。盛岡の石割桜は、2月の温かさと3月の寒さに翻弄されて花は少ない。名も無い桜は、言訳せず元気に開いている。最高気温16度9分(盛岡)。



  不安要素を抱える部品がひとつあれば、
  もうひとつ予備の部品を準備する。
  それが、一般的な構えだ。

  (けれど、そんな単純な話じゃない)

  ひとつの余裕が生れれば、
  それを使いたくなるのは、人情だ。

  結局、不安を抱えたままのフル稼働になる。
  ぎりぎりの状態で、
  いつ止まるか知れない日々は続く。

  廃棄寸前のものが、
  案外、鍵を握っていたりする。
Harley‐Davidson XL1200CA

2014年4月22日(火)
霧が払われ、のぞいた青空は、どうにも曖昧で、晴天とは言い難かったが、夕刻に至り、朱に染まる雲など一日を引き締めた。最高気温18度6分(盛岡)。



  不測の修羅場は、その社会を物語る。

  歴史に堆積し受け継がれたものが
  露になることがある。

  漠たる予感が、
  ずばり事実として突き出されることがある。

  (凝視するほかはない)
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2014年4月21日(月)
分厚い雲ではなかったが、回復の気配はないまま、時折の小雨に濡れながら一日は暮れていった。最高気温12度4分(盛岡)。少し肌寒かった。



  離れ遠のく者も、様々だ。

  声をからして抗議した者。
  譲り続けることに疲れた者。
  新たな道を選び取った者。
  そして、
  それ以上の落胆を避けて、
  静かに踵を返し消えた者。

  それぞれの理由に気付かない者には、
  どれも、唐突な裏切に思えるらしい。

  (理由は、今日も累積されていく)
MOTO GUZZI V7 Classic @岩手山麓

2014年4月20日(日)
朝から走り出さずにはいられない無垢な青空だった。寒気の影響とはいえ、盛岡で14度7分。沿岸部も10度以上で、冷えた風も爽やかさの類だった。



  そこで起きたことは、
  みんなが知っている。

  そこで闘ったことは、
  誰も言葉にはしない。

  そこに立つ人の夢が
  波間に漂うばかりだ。
MOTO GUZZI 850GT @北三陸

2014年4月19日(土)
やけに透明な青空だった。舞い踊る雲の白さだった。冷えた一日だった。盛岡で最高気温12度4分。沿岸部は7度前後で、3月に後退。



  育てば、やがて居場所は狭くなる。
  追えば、やがて先人達もただの人。
  遊べば、やがて楽園さえ色褪せる。

  それを顔に出さないのが、大人。
  けして恩を忘れないのが、人間。

 (黒い獣は、新たな地平をめざす)

Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2014年4月18日(金)
日中は晴れていた。ただ不純物をまぶしたように大気は霞み、夕刻には薄雲のベール。それでも、岩手山はぼんやり見えていた。最高気温15度6分(盛岡)。



  身を伏せ、沈黙し、
  議論の風を封じて、
  越冬した影たちが、
  花の季節に生き返り、踊り、歌い出す。

  すでに、船は港を出た。
  (引き返せない)
  もはや、雛は巣立った。
  (飛ぶほかない)
  後はいつもの祭り騒ぎ。
  (さあ担げ担げ)

  冬から逃げ切った途端、
  人は、重荷を忘れ、魂胆を露にして、はしゃぎ回る。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2014年4月17日(木)
いいのだろうか。こんなに晴れ続けて。初夏のような陽射しに包まれて。もはや、私の知る北国の四月とは異質だ。最高気温度分(盛岡)。



  何かを止めようと思うなら、
  止めるだけでは足りないな。
  新しいことを始めなくちゃ。

  新しい海で私を満たすなら、
  行方の定かではない熱情や、
  理由の剥離した執念たちを
  心の地層深く深く埋葬する。

  (そうして空前の日々を迎えよう)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2014年4月16日(水)
夕べの小雨に濡れた街も、柔和な光と少し強い風を浴びて乾いた。この晴天は更に続く見込みだが、この地の四月としては、もはや異常事態。最高気温13度9分(盛岡)。



  本当のことは、
  霧がすっかり払われた朝、
  伝えようと思う。

  濃厚な青空に
  白いインクの明朝体で
  綴ろうと思う。

  (その瞬間のために生きる)
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

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