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イワテバイクライフ 2014年9月後半


2014年9月30日(火)
明確な秋晴れは朝方だけ。やがて、予報以上に雲が広がり、山間部では時折霧雨が舞った。最高気温22度6分(盛岡)。



  城を追われる時が近くなると、
  主がとる行動は、大体そうだ。
  米蔵を空にして、
  城は終わりだと騒ぎ立てる。

  そのような脳内の処置こそ
  喫緊の事案に違いない。


  ※画像と文章は一切関係ありません。
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓・牧草の梱包。

2014年9月29日(月)
まったく、今年の九月ほど心地よい初秋は無かった。走りに走っても青空は尽きない。最高気温24度7分(盛岡)。



  ひとつの道を断たれたら、
  他の道を行く他あるまい。

  ところが、そのような道に限って、
  「大当たり」になることがあるから、
  おもしろい。
MOTO GUZZI 850GT @三陸沿岸

2014年9月28日(日)
朝方の快晴に誘われ、十和田湖まで走れば、暗い雲に覆われ湖水は憂鬱な顔をしていた。帰路、八幡平山頂で壮大な霧の乱舞に遭遇。最高気温24度8分(盛岡)。



  滑稽な河を
  大真面目な顔で渡り切ってみせたからといって、
  安心してはならない。

  あれこれの記憶が追いかけて来て、
  笑いがこみあげ、
  もう大笑いが止まらず、
  腹がよじれ、呼吸できなくなる。

  (渡り切る瞬間こそ、注意することだ)
MOTO GUZZI V7 Classic @八幡平

2014年9月27日(土)
まずまず晴れてはいたが、そこそこ雲も出て100点満点の空ではなかった。しかし、まあ、秋の陽射しには温もりもあって上出来の一日。岩手各地、最高気温20度〜23度。



  闇の中から世界を窺う者にとって、
  他愛のない偶然も、
  危険な必然に見えてくるものらしい。

  ぴたり背後につく影に怯えるうちに、
  ふり切れない妄想に潰される。
MOTO GUZZI V7 Classic @三陸沿岸

2014年9月26日(金)
こういう空を「キタ〜〜〜」と言うのか。絶品の秋晴れ。高気圧が目に見えるようで、太陽の微熱が空気にとけた。最高気温22度7分(盛岡)。



  個人の話だ。

  「難題を解決した」
  「災厄を克服した」
  「失敗を糧とした」

  まずは結構なことだが、公言などしない。

  「難題」や「災厄」や「失敗」の部分だけが、
  羽根をもらい、尾鰭を付けられ、
  あらぬ方へ流れ出すから。


  (お見通しだ)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2014年9月25日(木)
夕べからの雨は、昼前には止んで、かすかな青空と陽射し。洗われた秋が、ほどよく乾いた。最高気温20度3分(盛岡)。



  今日以上の明日を求めて、  
  何かにすがり、何かと闘う。

  (難儀なことだ)

  昨日以上に今日を楽しむ自分がいれば、
  道は、どんどん輝いていくのにね。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2014年9月24日(水)
早朝に限れば、秋晴れだった。が、すぐに、薄ぼんやりのベールがかかり、風景もかきけされ、夜の雨を待つばかりの空気。最高気温21度3分(盛岡)。



  もう、とうに見えていることを
  見えないことにしているから、
  いつか酷いものを見るんだよ。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2014年9月23日(火)
朝の内は、秋晴れ。日中は、いささかの熱と不透明。夕暮れになって、透明度を上げた光だったが、これといった眺めは見つからなかった。最高気温23度3分(盛岡)。



  誰か来る。
  野太い鼓動だ。
  ゆっくり山を上って来る。
  おだやかにコーナーを抜けて来る。
  何ものも追わず、
  ただ、此処に向って来る。

  私は、影にまぎれ、息をひそめ、
  抜き去られる瞬間(とき)を待つ。
MOTO GUZZI V7 Classic @秋田県

2014年9月22日(月)
さすがに、もう、終りだろうと思っていた。そんな秋晴れが今日も来た。日中の温和な大気は、夕暮れの冷気も和らげた。最高気温23度5分(盛岡)。



  たまには、
  自分から離れてみる。

  今日は観光パンフレットの気分。

  ほら、写ったのは、
  無私な小春日和だ。

  そのように、
  明日は、あなたになり切ってみる。
Harley‐Davidson XL1200CA @北三陸

2014年9月21日(日)
完璧な秋晴れの朝、天気予報も見ず飛び出した。この秋の最高峰と言える大気。夕方はさすがに冷え込み、藪川で気温13度(17時30分)。フリースに救われた。



  道化は、
  道化のまま
  道化を終わらせる。
  そうでなければ、ならない。

  笑ったまま、怒る。
  逆立ちして、泣く。
  薄ぼんやり、斬る。
  そうでなければ、怖すぎる。

  終りにするなら、
  みんなが笑っている間に
  闇にまぎれ、消えることだ。

  (最後の芸が一番むずかしい)
MOTO GUZZI V7 Classic @北三陸

2014年9月20日(土)
晴天予報に裏切られてきたためか、遠出はひかえたが、雨雲の気配も無く、夕暮れまですっきり。最高気温23度2分(盛岡)。



  手に入れた自由は
  すべて、この天地に使う。
  とめどなく現れる風景を追って、
  時を使い切る。
  心を燃やし、命をけずる。

  いつか、その道が途切れるとしたら、
  秋だ。秋に違いない。


  (その美しさに殺される)
MOTO GUZZI 850GT @九月の岩手

2014年9月19日(金)
沿岸北部をめざすと八幡平に巨大な雨雲の壁。引き返して青空を求めるが、周囲にスコールのベール。結局、逃げ切れず濡れた。最高気温22度2分(盛岡)。



  雲は気紛れに
  雨は唐突に、
  人を走らせる。

  求めた眺めを諦め、
  無縁の道端に佇めば、
  見慣れぬ筆を持たされる。

  雨にとけた絵具をふくませ、
  息を弾ませ、写しとれば、
  今日辿り着くべき場所を知る。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2014年9月18日(木)
朝の秋晴れに誘われて北へ向えば、暗い雨雲に包囲され、引き返した。夕刻になって青空が巻き返した。最高気温20度5分(盛岡)そろそろフリースの出番。



  分刻みの予定に追われることを
  充実と思える者には、
  広大無辺の自由に生きることは
  空疎にしか見えない。

  隔絶されているからこそ、
  にぎやかであり、
  ひっそりであり、
  それぞれで居られるのだろう。
Harley‐Davidson XL1200CA @岩手山麓

2014年9月17日(水)
朝方は、すっきり晴れていたが、日がのぼるにつれ、すっかり曇り空。雨が降らなかったのは不思議なほど暗い空だった。最高気温20度7分(盛岡)。防寒装備の季節到来。



  空爆で焼かれた村の外れに
  機関砲を積んだおんぼろトラックが停まった。
  そこへ年増女が歩み寄った。
  「大丈夫、爆弾は持っていないから」
  筋張った手が運転席に伸びた。
  小さな籠の中は水と食料だった。
  「贅沢だ」
  「門出だもの」
  勝ち目のない戦だった。
  「結婚しよう」
  蒼い大気を切り裂き、砲弾が頭上をかすめる。
  丘の上に黒煙が立つ。そして轟音。
  「まるで祝砲ね」

  そんな夢を見た。
MOTO GUZZI V7 Classic @岩手山麓

2014年9月16日(火)
朝方の雨に心を塞がれたが、間もなく上々の晴天。遠方の秋より、身近な秋を愛でる幸せ。最高気温24度3分(盛岡)。



  とてつもないことは繰り返される。
  そのように、この地上は形成されてきた。

  ただ、人は違う。
  自分の命の範囲で
  歴史を区切り、世界を定義する。

  星は、今日も、
  遥か未来の力をためている。
MOTO GUZZI V7 Classic @岩手山麓

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