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イワテバイクライフ 2015年5月前半


2015年5月15日(金)
朝から雲に覆われた。日中は青空が滲み、薄日もさしたが、それ以上は無く、暗くなって雷鳴。やがて小雨に濡れた。最高気温22度4分(盛岡)。



  すべてが足りたら、頑張る理由が無い。
  すべて足りないと、生きてはいけない。
  (そこは、うまくできていて)
  足りるものがある。
  足りぬものもある。
  その塩梅は刻々変わり、移ろい、
  今日の心が、どうにか転がっていく。
@岩手山麓

2015年5月14日(木)
朝から陽射しはあったが、払い切れない雲が多く、周囲の山の景色は虚ろ。ようやく岩手山が現れても、周辺には不穏な雲の影。最高気温20度3分(盛岡)。



  とてつもない悪魔に
  破格の貢物を捧げて、
  たった一日の無事を保ってもらう。

  そんな冗談に
  笑えないのなら、
  だまり込む。

  そんな誘惑に
  嘔吐するのなら、
  立ち上がる。
@岩手山麓

2015年5月13日(水)
午前6時12分頃、花巻で震度5強をはじめとする地震。3.11の余震らしい。暗い雲と青空が強い風にシャッフルされ、時折の天気雨。最高気温18度8分(盛岡)



  この地上の
  災いという災いが、
  ひしめき連なる。

  この調子で、
  瓦解だとか
  破滅だとか
  事は次々起きるのか?
  
  悠長な筋書きを辿っている暇は無いのは、
  さて、誰だ?
@岩手山麓

2015年5月12日(火)
彼方の台風の影響か、朝から雲が広がり、日中は断続的に水滴。メディア的には「台風接近」でも、岩手としては、温帯低気圧へ移ろう大気に注視。最高気温16度9分(盛岡)。



  てんやわんやの現場で
  役に立たない者は、
  大概、真中に突っ立っている。
  駆け回る者達の動線を塞いだまま
  腕組みしている。

  (そこに居たというアリバイが仁王立ち)
@岩手山麓

2015年5月11日(月)
昨日の雨に洗われた天地は、極上の風をまねき、今年のハイライトとも言うべき一日。最高気温21度8分(盛岡)。



  そうさ、
  幾度でもやり直すのさ。

  怒りや意地に縛られず、
  漆黒の昨日に光を当て、
  明日への道を貫き通す。

  そのためなら、
  幾度でも生まれ変わる。

  (莫大な歳月の覚悟)
@十和田湖

2015年5月10日(土)
朝方には雨は止むはずだった。が、終日、雨雲と青空が隣り合った。何より冷えた。最高気温15度9分(盛岡)。



  果てし無く寄せる悲しみを
  夢中で乗り越えているうちに、
  泣くことを忘れていた。

  涙で心を洗う場所を求め、
  今日も彷徨う。
@三陸沿岸

2015年5月9日(土)
陽射しの無い朝だった。薄雲は、午後になって払われ、青空が現れたが、それも束の間、夜を迎える頃には、すっかり曇って、宵闇を濡らす小雨。最高気温20度3分(盛岡)。



  そりゃあ、
  長い道程だから、
  いろいろあるさ。

  でもね、
  あれこれの結末なんて
  大したことじゃないんだ。

  あれこれを運んで来る風を
  受け止められる私であり続ければ、
  それで、いいんだよ。
@岩手山麓

2015年5月8日(金)
薄雲は払われ、柔和な光に満ち溢れ、爽快な南風が吹き渡った。最高気温23度5分(盛岡)



  都の偉い先生に認めてもらえないと
  故郷の眺めに誇りが持てないのか?

  そんな君が現れる度、
  あたり一面、身を縮め、
  雲まで恥かしがって、朱に染まるから、
  此処には、もう二度と来てくれるな。
@盛岡市

2015年5月7日(木)
初めは、うっすら被膜を纏った空だった。陽射しを程良く和らげてくれて、走るほどに心が軽くなった。日が傾く頃、大気は澄み渡っていた。最高気温23度2分(盛岡)



  何処を走ろうと、
  何処に佇もうと、
  たかが、ひとりの自由だ。

  目的を持って走るから、急ぐことになる。
  佇む必然を求めるから、迷うことになる。
  思い出にしたがるから、貪ることになる。

  何かであろうとして
  何かを失うくらいなら、
  ひとりの無意味を貫いていたい。

  (ひそやかな砂の流れでありたい)
@三陸沿岸

2015年5月6日(水)
午前中は前日に酷似。透明な光線と軽やかな青空。風は冷気を含まず、陽光は汗を誘うこともなかった。内陸部の夕刻の空を薄雲が覆った。最高気温24度3分(盛岡)。



  みんながみんな
  一緒でなくていいから、
  とりあえず
  それぞれの道を走ってごらんよ。

  それで、
  うんと寂しかったら
  みんなを思い出せばいい。
  どうにも困り果てたら、
  みんなに合流すればいい。

  ひとりぼっちを噛み締めてから、
  みんなと旅をすればいい。
@岩手・県北地方

2015年5月5日(火)
春ほどの冷気は無く、夏ほどの熱気も無く、ひたすらに乾いて涼やかな晴天。舞い踊る薄雲や吹き出す新緑の爽やかさ。最高気温19度3分(盛岡)。



  じっと佇んでいても、
  波は寄せては引いていく。 

  途方に暮れていても、
  世界は明日を引き寄せる。

  何もない一日も、
  旅路の一歩になっている。
@三陸沿岸  

2015年5月4日(月)
珍しく雲に覆われて朝を迎えた。昼前後は、いつも通りの夏空。夕方に向うほどに雲の本隊が空を制圧し、夜を迎える頃、所により小雨。最高気温25度5分(盛岡)。




  騙されていることには、
  うすうす気付いている。

  ただ、その手が、
  次にどう動くか見ておきたくて、
  一羽のカモとなる。

  (すると、どうだ)

  手口は、
  ますます大胆になり
  あからさまな嘘で、
  空一面を塗り潰す。
@岩手山麓

2015年5月3日(日)
大型連休の緑は、もっと初々しかった気がする。それでも、山の花は記憶通りで、ほっとする。最高気温26度6分(盛岡



  待ち遠しい未来より、
  流れ去った過去の方が、
  優しいことがある。
  
  どんなに辛く悲しい日々も
  記憶になってみれば、
  抱きしめたくなる瞬間が
  宿っている。

@岩手県・県北地方

2015年5月2日(土)
夏の大気も、四月から五月に移ろえば、「まあ、そんなものか」と受け止められる。それにしても干天の慈雨は、まだか?最高気温27度2分(盛岡)。



  そこに海があることは確かだ。
  その蒼さに染まりたくて、
  幾度も走る。

  そこに花が咲いているはずだ。
  その香りに包まれたくて、
  今年も走る。

  いつまでも、
  そんな日々でありたくて
  そこに今日の私を佇ませる。
@三陸沿岸

2015年5月1日(金)
「今が夏のピーク?」という声も聞く。此処に長年暮らしてきた人々には間違いなく「天変地異」の類なのだ。盛岡で27度4分。



  明日の行方を
  水晶玉か何かに尋ねても
  玉虫色の微笑みを浮べるだけ。

  せめて、自分の道ぐらい、
  最後の最後まで考え抜く。
  ぼろぼろになるまで悩む。
  息もできないほど苦しむ。

  (楽園は、その果てだ)
@岩手山麓

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