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イワテバイクライフ 2015年6月後半


2015年6月30日(火)
早朝の霧雨。その後、梅雨の曇天は乾くばかり。時折、薄日も射し、夕刻には所々青空。最高気温22度6分(盛岡)。



  少し離れるだけで
  世界は広がって見える。

  (まあ、確かにね)

  でも、そこに意志がなければ、
  眺めは、茫漠の海だ。

  小さな庭に心を盛ることから
  始めようじゃないか。
@岩手県

2015年6月29日(月)
早くも梅雨の晴れ間。涼やかな風には、太陽の微熱がブレンドされていた。日が暮れると少し冷えた。最高気温23度5分(盛岡)。



  ふた昔前、
  こんな道端の眺めに
  すがりつくことを覚えた。

  ひと昔前、
  こんな日々の一切を
  描きとめるようになった。

  そして今、
  こんな風との戯れは、
  記憶の沖へ引いていく。
@三陸沿岸

2015年6月28日(日)
前夜から叫ばれていた大雨への警戒。強いのは風だけで、時折パラリの水滴程度。かすかに空の明るい時間さえあった。最高気温15度(盛岡)の梅雨寒



  自分の足で立つ、とか、
  自分の心に従う、とか、
  勇ましくて嫌いじゃないけれど、
  結局、人は風に運ばれる。

  せめて、
  暗雲の彼方へ飛ばされず、
  今日の空に舞っていられれば、
  いいのだけれど。
@岩手山麓

2015年6月27日(土)
岩手県を含む東北北部も梅雨入り。平年より13日、去年より21日遅い雨季の到来。とはいえ、日中は挨拶程度の小雨断続。最高気温19度8分(盛岡)。



  遥か丘の頂に翻る愚かな旗を指さし、
  此処を先途と揶揄、罵倒の矢を放ち
  己の正当にすり替える者には
  なっちゃいけないよ。
@岩手山麓

2015年6月26日(金)
いくら待っても、青空は現れない。まれに薄日がさす程度。時折、雲は厚みを増し、頭上に迫った。かすかな蒸し暑さ。最高気温26度(盛岡)。



  そんな所に分け入って、
  未知の扉を開けたと、息を弾ませる。

  そんな奥懐にたたずみ、
  たった一人なのだと、耳をすませる。

  そんな流れに身を浸し、
  孤独の肖像を思って、水鏡をのぞく。

  まだ、楽園の闇を知らなかった頃、
  清明な静けさに憧れて、
  森を彷徨っていた。
@岩手県

2015年6月25日(木)
早朝から蒸し暑さ。曇天の予報を嘲笑い、夏空は拡大した。夕刻の遠雷を聞くこともなく、かすかにノーマルな一日。最高気温28度(盛岡)。



  人にも
  風にも
  決定的な瞬間は、ある。

  だから
  今日も
  街をめぐり、
  野を彷徨う。

  (心のレンズ一本持って)
@盛岡市

2015年6月24日(水)
陽射しはあっても雲の多い地味な朝だったが、熱気は層を重ね、日中は強烈な真夏並みの大気。それでも恒例の雷を聞かずに済んだ。最高気温28度9分(盛岡)。



  親しくも無い他人の心境を
  ずかずかと訊ねて来る者は、
  切羽詰まった自分の都合が
  あるのだろう。

  「ま〜ず、なあ」と
  流しておこうか。
@岩手山麓

2015年6月23日(火)
慎重なだけの予報は早々の曇天を告げていた。実際は、午後になっても強い陽射しと熱気。夕刻、遠雷を幾つか聞いた程度。最高気温29度9分(盛岡)。



  丸腰の道化が行く。
  罵られ、殴られ、
  嘲られ、蹴られ、
  それでも、へらへら今日も行く。

  善意とやらの肩を借り、
  弱者とやらの盾をとり、
  制度とやらの背に回り、
  いつも最後は笑って歌う。

  強い御方は、嵐に向って立ちなされ。
  偉い御方は、誉をかけて闘いなされ。
  賢い御方は、浮世を離れ生きなされ。
@岩手山麓

2015年6月22日(月)
前日までの「天気急変」に懲りて、気象台は殊更に覚悟を求める。実際には、そこそこの積乱雲は発生したが、雷鳴や降雨は確認できなかった。最高気温29度1分(盛岡)。



  道化の群が、
  笑わなくなったら、
  何かの前触れだ。

  頭上の雷が
  深く押し黙ったら、
  身構え深呼吸だ。

  風の口笛が
  ぴたりと止んだら、
  鯉口を切る時だ。
@岩手県

2015年6月21日(日)
上出来の晴天で始まった。朝風は乾いて爽快だった。日中は汗を誘う陽射しだった。が、夕刻に至り、またしても不穏な大気と雷鳴。所により大雨。最高気温29度1分(盛岡)。



  もの静かに
  ひとりの時を流すのも一日。

  駆けまわり
  雑事に明日を読むのも一日。

  (表裏だな)
@岩手県

2015年6月20日(土)
上空5500mに氷点下12度以下の寒気。昼ごろから壮大な暗雲の競演。竜巻情報や大雨警報が飛び交った。最高気温26度4分(盛岡市)。



  若い私だった。
  塾の講師だった。
  担当は高校の数学だった。
  遂に数式の謎を解けなかった私には、
  あまりに無理な設定だった。
  それでも初授業の時は迫り、
  途方に暮れる。

  すると初老の講師が微笑んだ。
  「生徒はね、
  きちんと答えを教えてくれる先生より、
  一緒に考えて、苦しんでくれる人を
  求めているのです。」

  (そんな夢を見た)
@盛岡市

2015年6月19日(金)
曇天マークの並ぶ予報だったが、実際の空は陽射しを許し、青空さえにじませ、吹き渡る風はイーハトーブの六月だった。最高気温24度8分(盛岡)。



  君の「みち」は何だと問われれば、
  「未知への途上」と、言うべきか。

  (風を凝視するばかり)
@岩手県

2015年6月18日(木)
朝から不穏な曇天だったが、午後には陽がさし、青空の断片が現れ、乾いた風が吹き渡った。最高気温24度5分(盛岡)。



  まあね、凄い場所に行けば、
  なるほど凄い眺めがあるだろう。

  同様に、ごく身近な場所にも、
  似たような光と影はあるだろう。

  一切は、この地上のことだから。
  同じ風の中のことだから。
  所詮、人が受け止めることだから。

  (旅のスケールは二の次だ)
@岩手山麓

2015年6月17日(水)
陽射しはあっても、山の眺めは無く、むしむしとした大気。午後には不穏な雲に覆われ、薄暗く、やがて派手な雷鳴。所により道が川と化した。最高気温26度7分(盛岡)。



  泣くのは、まだ早い。
  笑うのも、まだ早い。
  
  空の行方は、
  人の頭上を
  越えていく。

  心の行方は、
  風に運ばれ
  舞っていく。
@岩手山麓

2015年6月16日(火)
昼過ぎまでは、陽射しもあり蒸し暑かった。夕刻に至り、上空に寒気が流れ込んで大波乱。紫波町では1時間に95ミリという空前の大雨。更には突風。天を裂く雷鳴。最高気温29度1分(盛岡)。



  遠雷が
  彼方の眺めを
  震わせ、破る。

  何かが、そこまで来ている。
  誰かが、それを迎えに走る。

  時の流れは、
  人それぞれなのに、
  雷ひとつに驚いて、
  気もそぞろに判断し
  博打のように決断し、
  大方針とやらが翻る。
@岩手山麓

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