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イワテバイクライフ 2015年11月後半


2015年11月30日(月)
午前中は拍子抜けするほど柔和な青空。が、あれよあれよの暗転。小雨断続の午後となった。最高気温5度6分(盛岡)。



  インチキな下駄を履かず、眺め良く。
  デタラメな風に乗らず、飛ばされず。
  のらりくらり、今日の山を越えていく。
@岩手山麓

2015年11月29日(日)
朝から気前の良い青空だった。が、荒々しい雲が山並みから離れず、心底の安穏とは無縁だった気がする。最高気温6度5分(盛岡)。



  人は正直だ。
  自分を支配する世界の慣用句を
  無意識に漏らす。

  どんなものに魂を差し出しているか、
  あけすけにしていることに
  気付かない。
@岩手山麓

2015年11月28日(土)
朝から想定外の青空だった。が、周辺の山並みには、もやもやと冬のベールが絡んで、夕刻になると、険しい冬雲と化した。最高気温7度6分(盛岡)。



  外界を見た後で、
  井の中におさまり、君臨する。

  その羞恥は、
  いかほどのものであろうか。
@岩手山麓

2015年11月27日(金)
雨の一日だった。時にビタビタと叩き付ける雨だった。夜を迎えて晴れ間が現れたが、風は強まり、安定の気配は無い。最高気温6度6分(盛岡)。



  仕事は、
  土をこねるところで決まる。


  土台に魂が宿れば、
  造形や色彩は自ずと定まる。

  だから、突き詰める。
  その力を失ったら、道楽でよかろう。
@岩手山麓

2015年11月26日(木)
雲は垂れ込めていたが、雨の到来は、しばらく猶予された。かすかな小雨が、夜の到来とともに本降りとなった。最高気温5度6分(盛岡)。



  肩に食い込むものは無く
  足に絡み付くものも無く、
  頭上を塞ぐものさえ無い。

  およそ面倒とは縁も無く、
  気の向くままに歩くだけ。
  三文小説のネタにもならない道を行く。

  (星に感謝して笑う)
@岩手山麓

2015年11月25日(水)
昨日の雨も乾かないまま、冷えた曇天。盛岡市の玉山区藪川でこの冬初の真冬日(最高気温・氷点下0度3分)。しみったれた冬の始まり。



  村外れの渋柿が
  ある年、甘柿になったらしい。

  それに獣が気付き、
  やがて人も振り向き、
  実をめぐって
  面倒が相次いだ。

  静けさを求めていた件の木は、
  さっさと自分を切り倒し、
  よその土地へ消えたとさ。
@盛岡市

2015年11月24日(火)
小雨にけむる朝は、予想外の霧に飲まれていった。なるほど気温は高く、やがて雨上り。そして思いのほかの晴れ間。最高気温10度9分(盛岡)



  似て非なるものは、
  似た者同士、殊更に手をつなぎ、
  輪となって籠る。

  閉された楽園で、
  幻想を育み、陶酔して、終る。
@盛岡市

2015年11月23日(月)
「小雪」の朝に小雪が舞った。盛岡の初雪は平年より半月遅れ。雪はほどなく小雨に変わり、冬支度に向った気分をとかした。最高気温4度3分(盛岡)。



  黒い支配者が、
  街の広場に天使を招き入れることはない。

  その、あまりに当たり前のことが、
  無垢な瞳には可笑しくて、
  宵闇の時計塔から
  かがり火の舞台を見物する。

  白い翼は、
  淀み切った筋書きに翻弄される街の真ん中に
  舞い降りる瞬間(とき)を待ちながら、
  台詞のひとつひとつを磨いている。
@盛岡市

2015年11月22日(日)
使えない曇天の一日と思いきや、太平洋へ走るほどに空は青く、日光の熱に包まれた。夕暮れの帰路は、どんよりして、冷えた風は針を含んでいた。最高気温8度7分(盛岡



  明日の舞台に請われるなら、
  今日の山であれ海であれ、
  そこで決意など叫び、 
   鋭気を養うがいいさ。


  誰からも求められなくなった日も、
  風景は、佇むことを許してくれるから、
  今から、馴染みになっておくといい。
@三陸沿岸南部

2015年11月21日(土)
朝方は、冷えた冬雲に包囲されていたが、やがて青空が拡大した。それでも、山並みには荒々しい雲が絡み続けていた。最高気温11度4分(盛岡)。



  山は、みんなのものだ。
  そこに誰もいなければ、
  この瞬間、私のものだ。

  雲は、誰のものでもない。
  見上げる影が無ければ、
  この瞬間、私が掴み取る。

  (遠慮はしないよ)
@岩手山麓

2015年11月20日(金)
夕べの天気予報は酷かった。盛岡で終日晴天など半信半疑だったが、案の定、現実は、ほぼ曇天。それでも北へ走れば青空が広がった。最高気温10度8分(盛岡)。



  今日のイメージなど
  懐にしのばせない。

  愛する土地で
  存分に楽しみ働く日々なのだから、
  今朝の空がどうであれ、
  笑顔で光を迎え、風を浴びて、
  山に会釈するだけ。
@岩手山麓

2015年11月19日(木)
朝の予報は「曇天主役」。が、実際は青空が制空権を握り、間断なき陽射しの心地良さ。まったく楽勝と言うべき今年の霜月。北風の影響で最高気温9度9分(盛岡)にとどまった。



  昨日のままであることを信じ、
  変化や面倒を嫌い逃げ回り、
  のらりくらり、しているうちに、
  逃げ道は全部塞がれている。

  ようやく決起を宣言するのは、
  とっくに終りが確定した時だ。
@岩手山麓

2015年11月18日(水)
各地10度前後の朝。やんわりとした空気、ぼんやりとした青空。ほどなく薄雲が広がったが、陽射しの感触はかすかに残った。最高気温13度3分(盛岡)



  得体が知れない。
  そんな役柄が重宝される。

  なにせ、
  素性を明かした途端、
  失笑がもれ、
  落胆の手が
  照明を消してしまったら、
  舞台は回らないからね。

  (曖昧に凄むほかないんだね)
@岩手山麓

2015年11月17日(火)
盛岡は「曇り」のはずだった。が、小雨に濡れて朝を迎えた。北の国境あたりで、ようやくの薄日。戻ってみれば、濡れたままの盛岡だった。最高気温12度7分(盛岡)。



  わたくしという音色のための
  楽譜のようなものを
  書きとめては、
  そっと吐息にして、
  日々の大気を震わせてみるのです。
@盛岡市

2015年11月16日(月)
朝方は、およそ晴天とは言い難い空の暗さ。南下し、太平洋に出て、どうにか予報通りの青空になった。最高気温16度8分(盛岡)。



  果てし無い旅?
  私には無理だ。

  とりとめもなく彷徨うちに
  夕闇にまたたく我が家の灯へ
  辿り着いてしまうのだ。

  (幾度繰り返しても、そうなのだ)
@宮城県沿岸部

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