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イワテバイクライフ 2016年4月前半


2016年4月15日(金)
昨日より10度も低い11度7分(盛岡)止まり。多少は現れて見せた青空より、轟々と流れる雲の荒々しさ猛々しさは、完璧に冬のそれだった。



  昨日までの仕組みに安住する精神は、
  目を覆う失態を繰り返し、
  落胆と軽蔑の雨をまねきながら、
  何事も無かったかのように
  薄ら笑いで一日を総括し、
  お疲れさん、と塒へ散っていく。

  (なるほど。そう長くはない、ということか)
@盛岡市

2016年4月14日(木)
大気が音を立てて動いた。吹き渡る南風が太陽の熱を撹拌した。桜なんぞ飛び越えて新緑の世界へ運ばれそうな一日だった。最高気温21度5分(盛岡)は5月下旬並み。



  その大地へ
  その天空へ
  今日も飛び出していくのは、
  衝動だよ。

  待ち続けた季節の一切を
  半狂乱で収穫するのは、
  営みだよ。

  そうでもしなけりゃ、
  一日は終わらないから、
   今日も駆け回る、転げ回る。
@岩手山麓

2016年4月13日(水)
朝方の空は、そこそこの明るさ。お昼にはすっかり曇って雨に身構えたが、夕刻前、かすかな青空や陽射しを見た。最高気温15度3分(盛岡)。



  ひょっとすると、
  その火の手は、
  街の一角を焼いただけではなくて、
  世の中に伝えられるべきことまで
  灰にしなかったか?
@秋田県

2016年4月12日(火)
晴れてはいたが、どこか薄ら寒い一日だった。昨日の雪が山野に残り、三月の空気に引き戻されたようだ。最高気温11度4分(盛岡)。



  今頃、津軽を走っていたはずだ。

  北へ向う峠道には、
  前日のなごり雪が残留し、
  その雪解け水はおびただしく、
  対向車が巻き上げる飛沫は
  容赦なく叩きつけて来た。
  それは、走り切れない困難ではなかったが、
  押し通すほどの予定もなかったから、
  あっさり引き返した。
  (求めていたのは、乾いた春の一日だった)

  結局、いつもの太平洋に寄り添い、
  予定に無い影を港に刻む。
@三陸沿岸

2016年4月11日(月)
盛岡では波乱の空の下、桜の開花。昼過ぎまでは青空や陽射しはあったが、やがて曇天に移ろい、束の間、本降りの雪。辺りは白く染まった。が、正気に戻って夜を迎えた。最高気温7度(盛岡)。



  人の都合や思いなんて、
  これっぽっちも斟酌しない空だが、
  それで嫌われたり恨まれたりはしない。

  (そこまで超越できないものか)

@岩手山麓

2016年4月10日(日)
朝から埒の開かない盛岡の曇天。北へ向えば、二戸あたりで青空が待っていた。北の陽光を満喫して家路につけば、風は冷え、青空の余韻すら無かった。最高気温15度2分(盛岡)。



  うまくいっているということ。
  それを、
  静かに噛締めて頷く者。
  見せ付けて安心する者。

  うまいことやったということ。
  それを
  懐に隠してとぼける者。
  高笑いしながら踊る者。

  (表わし方は風しだい)
@青森県


2016年4月9日(土)
穏やかと言うのか、曖昧と言うのか、そんな青空や陽射しが、雲に割り込まれ、霞に覆われていった。大気そのものは弛緩して最高気温17度5分(盛岡)。



  当時としては、
  真実であったかもしれないが、
  今となっては、
  どうも定かではない気がする。

  そんな過去は、
  修正を加えられることもなく、
  忘却の地層を形成していく。
@岩手山麓

2016年4月8日(金)
戸惑う程の朝の大気の温もり。午前中の陽射しは、午後の雲に遮られ、夕刻には所により小雨。その合間にかすかな青空や虹。最高気温14度5分(盛岡)。



  穏やかになったと言われて喜ぶのは、
  それを人間としての熟成と勘違いする
  お人好しぐらいのものだ。

  力みなぎる怒りの発露など、
  過剰な神経や苛烈な反応は、
  生命の構成要素だと思うのだが。

  ま、何がどうあれ、
  天使のように微笑んでいてくれる者こそ、
  最高の隣人なのだろう。
@岩手県北部

2016年4月7日(木)
花を誘っておいて、大気は後ずさり。冷えた曇天は午後の雨へと移ろい、黙々春の埃を洗った。最高気温9度(盛岡)。



  見知らぬ土地の
  たまたまの青空を見上げて、
  心みたされる。

  いつもの場所の
  相変らずの落胆を見渡して、
  心冷えてくる。

  縄をなうが如く、
  明暗は繰り返される。

  (うねり、よじれ、巻き込まれる日々)


  ※本文と画像に関わりはありません。念のため。
@岩手県内陸南部

2016年4月6日(水)
吹く風はまろやかで、爽快な朝だった。柔和な陽射しの中、県南から桜の便りが押し寄せる。夕闇に山のシルエットが春を語り出した。最高気温14度9分(盛岡)。



  昨日は少し遠出した。
  その余韻を抱きしめて寝た。

  今日は洗車の番だ。
  雪解け水の泥や、
  濃厚な潮風の膜を洗い流した。

  雫を纏った愛機と私を
  すっかり乾かす為に、
  いつもの山麓で風となった。

  (洗い流せない旅の印象が、並走する)
@岩手山麓

2015年4月5日(火)
東北全体、高気圧の圏内。純度の高い青空に恵まれた。春を満喫して盛岡に戻ってみれば、人は、どこか冷たい一日だったと言う。最高気温15度8分(盛岡)。



  この目の位置に
  暮しが、ある。
  生業が、ある。

  天地が織り成す眺めの一部となり、
  今日という日を始める人生がある。

  (一切を引き受ける覚悟)
@北東北

2016年4月4日(月)
小雨の岩手から青森に至れば、すっかり雨は上がり、道は乾き、午後には青空が広がった。大気の何というやわらかさ。盛岡に戻ると薄ら寒い曇天。最高気温9度2分(盛岡)。



  縁もゆかりも無い地で
  歳月を重ねると、
  やがて苔を纏っていることに気付く。

  それを絆とも言うし、
  あるいは、また・・・
  え〜と、何と言うんだっけ?
@青森県

2016年4月3日(日)
頭上の雲は、ゆっくり下がって来て、夕方には小雨が降り出した。ただ、どこか、のんびりした空気は最高気温14度6分(盛岡)。



  落胆することはあっても、
  心が躍るほどのことが無いのなら、
  自分で祭を整えよう。

  奪われることはあっても、
  享受するほどのものが無いのなら、
  自分で闇を埋めよう。

  斬られることはあっても、
  救われるほどのことが無いのなら、
  自分で光をまねこう。


  
※本文と画像は一切関係ありません。
@盛岡市

2016年4月2日(土)
ゆっくり天気は下り坂。微塵の明るさも漏らさぬ曇天。夜を迎える頃、やや風が強まり、気のせいか水滴の気配を感じた。最高気温9度3分(盛岡)。一歩後退。



  帰る場所がある者は、
  多くを語らない。
  その懐に揺れているだけで、
  荒波の中で刻まれたあれこれは、
  風に飛ばされ、
  鳥が持ち去る。
@三陸沿岸

2016年4月1日(金)
移ろいやすい春の空だが、今日は珍しく安定してみせた。大気の印象は、良く言えば春霞、人によっては花粉のベール。最高気温14度5分(盛岡)。



  風景は探し出すものではない。

  季節に思いを重ね、
  日々の大地に向き合う中で、
  実に突然、そこに立ち現われるのだ。
@岩手山麓

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