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イワテバイクライフ 2016年9月前半


2016年9月15日(木)
朝から晴れた。周囲にわき立つ白雲には夏の余韻。ただ、さらり乾いた空気のせいか、汗が滲むことはなかった。最高気温27度3分(盛岡)。



  昨日の色は残さない。
  今日の空の蒼さだけを映す。

  そのように
  莫大な歳月の中で
  幾層にも重ねた空の記憶が、
  この水底に眠っている。
@秋田県

2016年9月14日(水)
濃霧注意報で始まった。陰気な曇り空と希望を許さない天気予報に諦めていたが、日中は青空の断片や陽射しがあった。最高気温25度3分(盛岡)。



  生業か道楽か、
  道楽か生業か、
  片手間で成り立つものなら、
  まあ、その程度のものなのだろう。
@岩手県

2016年9月13日(火)
まあ、曇天ですよ。当たり前の顔して小雨ですよ。秋の長雨ってことで、ここはひとつ、空の話は、もう無しってことで・・・。最高気温20度5分(盛岡)




  言葉で何かを言い表すなんて、
  ひどく特別なことで、
  およそ素人には無縁な世界で、
  発言の順番が
  回って来ないことを祈りながら、

  酒場の片隅で息を殺していた。

  あの時代の田舎は、そんな感じだった。
  とりわけ、駆け出しの小僧にとっては、
  眩しいほどの恐怖だった。

  (渡哲也の銃声を数えていた夜)
@盛岡市 

2016年9月12日(月)
光を漏らさず、希望など寄せ付けず、けれど、泣くこともなく、徹頭徹尾の曇天だった。最高気温21度3分(盛岡)。霧の先に秋が立っていた。



  大義は忙しい。

  手の内の利権に拘り、
  我欲を満たす者達の盾として、
  今日も引きずり出されていく。 

  (御苦労さん)
@盛岡市

2016年9月11日(日)
予報や想像を遥かに越えて濃密な秋空が広がった。もはや熱気は消え、かと言って冷気を感じることも無く、絶妙な爽やかさだった。最高気温27度2分(盛岡)。



  何を、どうしたいのか。
  はっきりするほどに、
  手にすべきものが
  見えて来る。
@北東北

2016年9月10日(土)
青空より、陽射しより、乾いて柔らかい風が、心に届いた。気付けば秋晴れ。夕刻、国道106号線が開通。最高気温27度2分(盛岡)。




  ことさら大仰に詳細に
  繰り返し伝えられることが、
  ニュースとは限らない。

  真に知りたいことは、
  下世話な波間に
  浮んでは消えて行く。

  印象を残さず、
  思考を誘わず、
  議論へ導かず、
  甲高い鼻声にかきけされていく。
@北東北 

2016年9月9日(金)
温帯低気圧の雨は大事には至らなかった。台風10号の被災地にも昼前後ぼんやり青空。道は復旧しても、暮しの再建は嶮しい。最高気温26度8分(盛岡)。



  隣人に
  何かを
  求める
  のなら、
  日頃が
  大切だ。


  ※本文と画像は無関係
@三陸沿岸

2016年9月8日(木)
台風13号は温帯低気圧となって、東北に向っている。10号の直後だけに、各機関は空前の速さで構えを整えている。夕刻、やや強い雨。最高気温26度1分(盛岡)。



  どんな間違いを犯しても、
  「無我夢中」の出来事。

  黒雲が去り日が射せば、
  「心機一転」の大団円。
  
  置き去りにされた闇は、
  人知れず片付けられていて
  昨日のまんまの明日が
  ぼんやり立っているのだろう。

  (楽園の絶望)
 @北東北

2016年9月7日(水)
矢継ぎ早の台風だ。もう台風13号だ。いちおう東北へ向ってはいるが、厳しい予測は聞かない。今日は夕刻になってすっきり晴れた。最高気温26度6分(盛岡)。



  振り向いてほしいばかりに
  なけなしの貯金をはたき、
  莫大な無駄を重ね、
  一切を灰にする。

  そのように沈みゆくものを、
  目の当たりにしながら、
  実のところ、
  僕らは、
  明日の嵐のことで
  頭が一杯なのだ。
@岩手山麓

2016年9月6日(火)
早朝、屋根を打つ雨音を聞いた。が、日中は降雨の気配も薄く、沿岸には青空も現れた。夕刻、山間部には黒雲点在。時折の小雨。最高気温30度3分(盛岡)。



  他人の猟場を嗅ぎ回るばかりの網に
  引っ掛かる獲物なんぞ、
  
いるのかい?

  (収穫の場は己で育むものだ)



  ※本文と画像は無関係









@三陸沿岸 

2016年9月5日(月)
予報は前日より後退していた。午後の大気不安定と局地的な雷雨。うっすら青空や陽射しも現れたが、心安らかに走ってはいられなかった。最高気温30度2分(盛岡)



  先々のために、
  心を鬼にして進言すべきことは、ある。

  (間違いではないけれど、まあ、待ちなよ)

  それが、今、通じることかどうか、
  よく見渡してご覧よ。

  (おろおろ汗を流すほかない日もある)
@三陸沿岸 

2016年9月4日(日)
朝からモヤモヤした空。日中は陽射しもあったが、鮮明な青空の印象は無く、雲の群を見上げて日は暮れた。最高気温29度8分(盛岡)。



  想像する力があれば、
  思考は始まり、
  行動が発生するものだ。

  そのような回路が未開のままだと、
  すべては、結末から始まるのかもしれない。
@岩手山麓

2016年9月3日(土)
快晴ではあったが、秋の清々しさは無く、まあ、残暑に霞む一日だった。最高気温30度6分(盛岡)。台風10号の被災地には、なお、孤立や安否不明の人々。




  どの輪に身を寄せようと
  それぞれの自由さ。

  ただね、
  窓は開けておきなよ。
  澄んだ瞳と屈託の無い笑顔を
  外へ向けておくんだよ。

  閉じ籠っていると、
  ほかの輪の存在が
  許せなくなるらしい。
@八幡平

2016年9月2日(金)
台風10号の被害は拡大の一方。美しい岩手の復旧には相当の歳月が必要。だが、失われた命は元に戻りはしない。合掌。最高気温31度1分(盛岡)。




  ほんわか、おっとり、
  善良に生きていても、
  時に、何がしかの瑕疵を抱え込むことは、
  あるかもしれない。

  (たまらなく切ないことだが)

  
@岩手山麓

2016年9月1日(木)
台風災害からの復旧は始まったばかり。その作業を苦しめる残暑。薄雲を貫く陽射し。眩暈を誘う蒸し暑さ。最高気温31度6分(盛岡)。



  手柄を求める思惑たちは、
  寄ってたかって、
  物事を複雑にし、
  虚しい熱気を残して去っていく。

  (呆然たる落日)
@八幡平市