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イワテバイクライフ 2016年11月前半


2016年11月15日(火)
前夜は雨も降らなかったと希望を膨らませていたら、シトシトと来た。午後には青空ものぞいたが、回復には至らなかった。最高気温15度1分(盛岡)。



  とけていくものの
  本来の姿を知る人々は、
  嘆き悲しみ、
  絶望もする。

  とけていくものの
  原形さえ知らぬ人々は、
  ただ、ぼんやり、何となく、
  とけていくのだろう。

  いつか、
  この地上の日々は、
  二つの地層となって
  発掘されるのだ。
@岩手山麓

2016年11月14日(月)
小春日和というほどではないが、そこそこ澄んだ青空と、柔和な大気が持続した。最高気温13度7分(盛岡)。



  人が一人、
  いつもの輪から離れると
  意味が生れる。

  良いことにせよ
  そうではないことにせよ、
  それで初めて
  人一人の意味が明らかになる。

  それを確信して
  今日も一人、
  決別の海へ漕ぎ出す影がある。

  (無縁という力に海鳥が騒ぐ)


  ※本文と画像は無関係
@三陸沿岸

2016年11月13日(日)
所々の青空は、結び合うことも、拡大することも無く、曇り空へ移ろい、所により小雨。最高気温13度2分(盛岡)。



  とりあえず、とやらで、
  誰かの音をなぞってみても、
  それらしい風が吹いて
  終りかもしれない。

 (自分の魂に芽生えたものを育もう)
@北東北

2016年11月12日(土)
曇りのち晴れ、だったが、気温だけは一日ほんわかしていた。すっきりした空ではなかったが、まあ小春日和としよう。最高気温15度(盛岡)。



  行先など定めない。
  ぼんやりした希望とともに
  移ろうものを追っていくだけ。

  そのような姿に
  必然の風は寄り添い、
  運命の道が現われる。
@岩手山麓

2016年11月11日(金)
まったく、しみったれた一日だ。冷たい雨が、びたびたと街を濡らした。師走中旬の寒気。沿岸部は一月並み。最高気温6度6分(盛岡)。



  ポストには、
  いろんな思惑が差しこまれる。

  「入れてよいか?」と
  訊ねられれば、
  「どうぞ」とだけ返事をする。
  玄関先でポリシーなど披露しない。

  (シュレッダーが喉を鳴らす)

2016年11月10日(木)
氷点下の朝が皮膚を刺して来た。気弱な青空は初冬を匂わせ勇躍する雲の群に飲まれていった。最高気温6度(盛岡)。



  夕暮れの砂漠で国境線を探していると、
  何百というラクダを連ねて商隊が現れた。
  先頭の男に、そのラインを訊ねると
  「俺達の好き勝手になるのが、こちら側。
  それ以外は、あちら側だ」と指をさす。
  釈然としない私は更に訊ねた。
  「私が自由気ままにいられるのは、どちら側?」
  男は、少し考えて、ふっと笑った。
  「空想の世界だ」

  朱のペンキをぶちまけたような大地の彼方へ
  商隊は行進を再開した。
@北東北

2016年11月9日(水)
今朝、盛岡で初雪を観測。荒々しい冬雲の間に間に頼りない青空が見え隠れしていたが、夕刻には湿り雪が間断なく街を打った。最高気温7度4分(盛岡)。



  無風であることを
  支持されている証だと思い込む群は、
  順調に劣化を重ね、
  着々と滅んでいく。

  見限られた後の静けさを
  正しく受け止められない感性は、
  そのような道を辿る。
@岩手山麓

2016年11月8日(火)
薄ら寒い曇天から、ぱらぱらと水滴が吹き付け、止むでもなく、強まるでもなく、大地の熱を奪った。最高気温8度2分(盛岡)。



  ひたすら
  わたしは
  わたしを
  たのしむ。

  あとは、
  世の風が仕上げてくれる。
  形なら、
  時の波にまかせるが良い。

  (それまで、黙々私のまま)
@岩手山麓 

2016年11月7日(月)
雲の記憶など皆無と言って良い晴天だった。が、ただ晴れただけで、朝夕の冷え込みは師走並みだった。最高気温10度3分(盛岡)。



  風に口笛
  道に結末
  人に微笑

  そんなものを求めるうちに
  日は容赦なく沈んで、
  一人、夜の淵。

 

@北東北

2016年11月6日(日)
徐々に青空が広がったが、陽射しの割に温もりは僅かで、冬を匂わせる雲の乱舞が記憶に残った。最高気温13度7分(盛岡)。



  風を読み、
  雲を睨み、
  光を待ち伏せする。

  息をつめ、
  息を解き、
  日々眺めを喰らう。
@岩手山麓

2016年11月5日(土)
夕べの雨を吸った街は黒ずみ、昼前まで小雨の追い打ち。午後になって、多少の青空と陽射し。ただ望む眺めは無かった。最高気温16度1分(盛岡)。



  内側で決めたければ、
  外側に綺麗な直球を。

  (日頃の佇まいから入ろうか)
@北東北

2016年11月4日(金)
岩手山麓の砲声で目が覚めた。ずずーん、ごごーんと大気を震わせていた。日中は、青空と冬雲と。最高気温11度3分(盛岡)。



  待っていても
  しらせは来ない。

  耳を澄ませても、
  風は黙ったまま。

  明日になれば、
  きっと別世界なのに、
  今日の光が遠ざかるだけ。
@岩手山麓

2016年11月3日(木)
朝は落ち葉を打つ雨。使えない一日と諦めていたら、昼頃には一気に青空が戻り、なかなかな夕空を鑑賞できた。最高気温12度4分(盛岡)。



  気付くことは大切。
  気付いたことに
  気付かれないことも
  時には必要、なのかもしれない。
@盛岡市

2016年11月2日(水)
予報によれば、日中は晴天続きのはずだったが、精彩を放ったのは冬をにじませる雲の乱舞だった。朝の冷え込みで岩手山の雪の白さが一段と拡大。最高気温8度9分(盛岡)。



  (自分のことをね)

  忘れたくなったら、
  大きな空の下に立とう。

  取戻したいのなら、
  いつもの山をめざそう。

  ひとりにするなら
  街の雑踏に戻るがいい

 

@岩手山麓

2016年11月1日(火)
昼過ぎまで、冷たい雨が、ビタビタと街を打ったが、夕刻には晴れ間がのぞき、雲が朱に染まったりした。最高気温8度(盛岡)。



  難癖は、ふむふむと流す。
  矢玉は、ひらひらと躱す。
  意見は、ぬけぬけと通す。

 (さくさく参ろう)
@岩手山麓

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