イワテバイクライフ 2017年4月後半
2017年4月30日(日)
青空は、やがて白く霞み、熱を含んだ風に花は散り、新緑は騒ぎ、夕暮れには薄曇り。最高気温21度5分(盛岡)。
道には 風が吹き渡り、 光と影が踊り、 記憶が浮かび、 予感に包まれ、 心を積み上げ、 あるいは崩し、 行先は遠のき、 目的など忘れ、 思わず、私を、 道端に停めて、 白紙にもどる。 |
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@北東北 |
2017年4月29日(土)
雨模様の予報は、人の行動範囲を抑制した。その割に雨は水滴程度で、時折の陽射しまであった。最高気温15度4分(盛岡)。
準備を済ませたものにとって、 最大の仕事は、 最善の時を待つこと、だ。 |
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@岩手山麓 |
2017年4月28日(金)
ぐずぐずとした曇り空は、お昼頃から、のらりくらりと青空に入れ替わっていった。ただ、春爛漫の陽気にはほど遠く、どこか冷えた夕暮れだった。最高気温15度4分(盛岡)。
渡り切れない。 越えられない。 声は届かない。 そんな場所が、ある。 立ち尽くすばかりの時が、ある。 風に揺さぶられ、 思いを握り締め、 彼方の明日を見つめる今日が、ある。 |
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@北東北 |
2017年4月27日(木)
雨上がりの青空で始まった。予報も前向きだった。が、現実は「曇り時々晴れ。所により俄雨」という程度だった。最高気温15度2分(盛岡)。
過ぎた光を追って 新しい光に背を向ける。 明けることのない夜が 押し寄せる。 |
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@岩手山麓 |
2017年4月26日(水)
花の季節も少し乾いたところで春雨の一日。花を散らすほどの雨や風は無かったようだ。最高気温12度3分(盛岡市)。
同じ目の高さで 向き合う。 すると、 言葉が通じる。 思いがかよう。 そこにそびえる理由がわかる。 今日も走る理由が見えて来る。 |
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@盛岡市 |
2017年4月25日(火)
「天気は下り坂」という論調は浸透していて、雲の多い空は当然で、ためらいがちな薄日や俄雨も素直に受け入れられた。最高気温20度4分(盛岡)。
夢の中で 見覚えのある顔は言った。 「認めてもらうために闘うなんて、 面倒なことは忘れて、 友達になっちまいなよ。 仲間になっちまいなよ。 それだけで、 やることなすこと万々歳だぜぃ。 何から何まで拍手喝采だぜぃ。 しくじっても激励の嵐だぜぃ。 輪の中に飛び込むだけなんだぜぃ。 どうだい、イージーだろぉ。」 (まあね、あんたは、ね) |
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@北東北 |
2017年4月24日(月)
まずは完璧。はてしない空の蒼さ。陽光の輝き。吹き渡る風の微熱。少し歩くだけで汗を誘う陽気。幾度もない春の一日。最高気温18度4分(盛岡)。
今日という日は どこまでも 途上だ。 立ち止まれば、 そこは、 道端だ。 旅の始まりも終わりも、 道端だ。 |
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@北東北 |
2017年4月23日(日)
盛岡では午前中パラパラと来た。が、西から押し寄せてくる晴天域を迎えようと走れば、文句なしの春爛漫。最高気温13度3分(盛岡)。
加筆を必要としない記憶のために、 道の遥か先を見据え、 ひと筆の風となる。 |
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@北東北 |
2017年4月22日(土)
午前中は、希望満載の晴天だったが、昼過ぎから荒々しい雲が流れ込み、陽もかげり気味。桜ほどに気分は盛り上がらず、ひんやり。最高気温12度(盛岡)。
忍耐を重ねることに 苦痛が無くなったら、 要注意だ。 復讐の筋書きが 残酷になるばかりだ。 ごく浅いところで 爆発してくれた方が、 よほど穏便だろうに。 |
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@岩手山麓 |
2017年4月21日(金)
午前中は街から飛び出したくなる春だった。が、午後には、みるみる陽射しがかげり、暗くなり、パラパラと水滴。最高気温16度4分(盛岡)。
それらしく ふるまい続けるしかない不幸。 ものを見せ、 話をしてみせ 何かしてみせ、 背負ってみせ そのような者であろうとし続ける悲劇。 まんまと逃げ切った影は、 春の大地に素っ裸だ。 |
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@岩手山麓 |
2017年4月20日(木)
雨上がりの朝だった。透明な青空は、広がる前に雲に絡み付かれ、冷え冷えとした暮れへ辿り着いた。最高気温13度3分(盛岡)。
漠然とした日々を 克明に記録し続ける。 すると、 歳月は、 鮮明な時代の色彩となって にじみ出す |
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@岩手山麓 |
2017年4月19日(水)
誰も期待なんかしていなかった。雨が降れば「やっぱりね」、雷を聞けば「そうなんだ」、みたいな風の強い一日だった。最高気温16度(盛岡)。
今日に至った理由のあれこれなど すっかり腑に落とし、 春の欠伸は、 とめどない。 とはいえ、 この世は、 反省する者を可愛がり、 遠慮する者に場を許し、 ひれ伏す者を引立てる。 ならば、 過去とやらの鎖で身を縛り、 恭順の役者となって しばし俯いてみる。 |
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@岩手山麓 |
2017年4月18日(火)
なるほど朝から「天気は下り坂」の気配。まれに薄日を感じたが、淡い期待など微塵も許さぬ構え。夕刻パラパラ、少し濡れた。最高気温19度4分(盛岡)。
潮目とやらは 毎日移ろう。 気ままに現れ、 不意に遠ざかり、 忘れた頃に戻って来て、 「遊ぼうよと」手を引いて来る。 そうかそうかと 慌てたふりして、 縁切りの算段が始まる。 |
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@八幡平 |
2017年4月17日(月)
春らしい青空は、せいぜい昼頃までで、走るほどに空はかすみ、くすみ、曖昧で、水滴の気配さえ漂い始めた。まあ、セーフだったけれど。最高気温12度(盛岡)。
季節の変わり目 時代の節目には 人も弦も張り直すものだが、 ついに奏でることのない器は、 その限りではないようだ。 |
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@北東北 |
2017年4月16日(日)
曇り空に暗い影は無く、やがて晴れ間も現れ、街は陽射しを浴び、山もぼんやり見渡せた。それでもなお夜空の雲の幕。最高気温19度9分(盛岡)。
いったい、 いつまで、 浮世離れな 自分を並べてみせるつもりだい? |
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@岩手県北部 |