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イワテバイクライフ2018年4月後半


2018年4月30日(月)
午前中の晴天は、まずまず、すっきりの部類。午後になると白く霞み、夕刻には薄雲に覆われた。最高気温25度9分(盛岡)。



  どこかの
  酒宴に登場する
  私の物語など、
  脚色され、
  歪曲され、
  出身地さえ
  改竄されているものだ。

  (無縁の風ほど騒がしい)
@北東北

2018年4月29日(日)
すっきり晴れた。見渡す眺めもくっきりで、太陽の熱を含んだ風が吹き渡った。最高気温26度3分(盛岡)。一関では29度。



  昼寝から目覚めたら、
  見慣れぬ童が
  家に上がり込んでいて、
  こちらを覗き込んでいる。
  棒きれを握って、
  垂れかけた青っ洟を
  すすり上げて切り出した。

  「ねえ、おじちゃん、
  おれたちは、これから、
  親戚以上だ。兄弟以上だ。
  だからさ、ねえねえ、
  お金ちょうだい」

  (そんな夢を見た)
@岩手県南部 

2018年4月28日(土)
鮮明に晴れた。乾いた風が軽やかに吹き渡り、大気の塵を払い、透明な一日となった。かすかな「ひんやり感」が、また良かった。最高気温17度8分(盛岡)



  言葉の限りを尽くして
  熱く意を伝えるより、
  片隅の静寂となる方が
  よほど共感される。
  
  そんな
  時代とやらの勘所をおさえて、 
  君は、今日も楽々サクサクか?
@北東北

2018年4月27日(金)
晴れたのは昼過ぎまで。それも不透明な大気。あとは薄雲に覆われ、朝の天気予報をはるかに下回った。最高気温20度6分(盛岡)。



  真実の解明には
  膨大な執念と労力と時間が
  必要となるのだが、
  それを不都合と感じる影たちは、
  もう頑張る必要は無いと
  大合唱を始める。
@岩手県北部

2018年4月26日(木)
朝から青空はのぞいていたが、その拡大は緩慢で、昼を過ぎて、ようやくの快晴。やや風が冷たかったが、透明な夕暮れ。最高気温15度6分(盛岡)。



  泥にまみれて
  転げ回り、
  天地をひっくり返して
  なお足りず、
  魂を差し出し、
  春光にとける。
@岩手山麓

2018年4月25日(水)
朝から曇って、断続的に小雨。何より薄ら寒い北風が花を散らせた。余韻なんてあったものではない。最高気温9度4分(盛岡)。



  人間を
  頭数としてしか見ない群は、
  やがて、
  辻褄を合わせられず、
  切り捨てられる。
@八幡平

2018年4月24日(火)
隙の無い曇天。午前中は堪えていた空も、昼過ぎから小雨を降らせ続けた。風も無く、ただ何となく濡れた。最高気温12度7分(盛岡)。、



  まあね、
  もう、ここまで来てね、
  振り切るものなんて
  自分の影ぐらいのものさ。
@岩手山麓

2018年4月23日(月)
予想通り、期待もされていなかった通り、不愛想な曇天で始まり、降るぞ降るぞと風は騒ぎ、まあ、確かに、夕刻のパラパラ。最高気温14度4分(盛岡)。



  君たちは、えらいなぁ。
  どんな理不尽に遭っても
  「私が至らないんです」
  「努力が足りないんです」
  そうやって自分を責めて、
  踏み付けにされたまま、
  遂に光を知らずに
  終わっていくなんて。
  えらいなぁ、君たちは。
@岩手山麓

2018年4月22日(日)
どこまで走っても、天気予報にあったような青空は見当たらず、むしろ、夕刻の風は水滴の気配さえ漂わせ、所によりひんやり。最高気温は、実感の無い23度2分(盛岡)。



  自分の姿を知りたければ、
  無縁の地を
  通り過ぎるだけでいい。

  すれ違う人々の一瞥を
  噛みしめるがいい。
@北東北

2018年4月21日(土)
霞んだ晴天。陽射は強く、岩手全体、夏日。所により真夏日寸前。夕焼けの印象が強かった。最高気温25度8分(盛岡)。



  心に芽生えたものは、
  やがて振る舞いとなり、
  生きざまとなる。

  花を咲かせ、
  種を残し、
  土に還る。
@岩手山麓

2018年4月20日(金)
霞んで朝を迎えた。岩手山もぼんやりだった。午後になって、ゆっくり大気の明度が戻り、まずまずの夕暮れだった。最高気温19度9分(盛岡)。



  陽光を吸って温もる黒土に
  己という杭を
  深々と打ち込んで、
  もう二度と
  明後日の行先を思い巡らすこともない。

  (そこからだな、覚悟が整うのは)
@岩手山麓

2018年4月19日(木)
見事に晴れた。薄雲も程良くからみ、花の満開を促した。さらり乾いて、風は初夏へ急ぐ。夕刻前には不透明な空になった。最高気温20度8分(盛岡)。



  人を見て
  調子を落としていると
  器も痩せてくる。
@北東北

2018年4月18日(水)
朝から曇って、昼過ぎから夕方にかけて雨という予報だったが、実際は稀に小雨程度だった。最高気温16度4分(盛岡)。



  順調だけを求める者は、
  不本意なことに向き合わない。
  不本意は無かったことにする。
  で、ますます不本意な日々だ。
@岩手山周辺

2018年4月17日(火)
晴れた。風に吹かれ、沿岸の青空は澄み切って、薄雲は白く舞った。帰路の峠は少し冷えた。最高気温15度7分(盛岡)。



  決定的な局面を迎えると、
  舞台の照明が瞬時に落ちる。

  やがて暗闇に目が慣れると、
  下手(しもて)にピエロが立っている。
  か細いピンスポットが
  上手(かみて)に飛ぶと、
  そこに別の道化だ。

  そんな繰り返しに、
  観客は舞台の題名さえ忘れていく。
@三陸沿岸

2018年4月16日(月)
雲が残り、青空も曖昧だった。太平洋へ向かえば好転するかと思ったが、逆だった。盛岡に帰ってみれば、さわやかな斜光だった。最高気温11度6分(盛岡)。



  道程のいきさつは
  数冊も綴れば
  十分だろう。

  本質を巡る考察は、
  幾度刷っても
  不足なのだ。

@三陸沿岸

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