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イワテバイクライフ2018年12月前半


2018年12月15日(土)
朝から青空はあった。それより消えてくれない街の雪に気分は曇った。日中は意外に山々の眺めは不透明だった。冬雲の印象が残った。最高気温2度2分(盛岡)。



  孤独は、
  凍結の果てに
  一振りの刀となる。
       
@盛岡市

2018年12月14日(金)
朝から晴れたが、夕べひっそり降った雪はそこそこの厚みとなった。それでも陽射しの中では容易くとけた。一進一退ジャブの応酬。最高気温2度8分(盛岡)。



  砂嵐のようなニュースが
  世界を覆い隠していく。
  何も見えない聞こえない。
  そんな舞台に立たされて僕らは     
  大天井が落ちてくる瞬間を
  予感し身を固くする。
@岩手山麓

2018年12月13日(木)
午前中は、そこそこに青空がのぞき街も明るかったが、午後になると、すっかり曇って、雪景色も陰鬱の度を増した。最高気温2度6分(盛岡)。



  いつもの雪原の
  いつもの道筋の
  いつもの時間に
  いつもの自動販売機で
  缶コーヒーを出したら、
  コーラ一本が付いて来た。

  (手を付けず、そっと離れる)     


  
※本文と画像は無関係     
 
@盛岡市

2018年12月12日(水)
朝を迎えて、やや意外な積雪。盛岡市内で18cm。昼過ぎには雪は止み、青空がのぞいて、空気もやわらぎ、どんどんとけた。最高気温2度8分(盛岡)。



  闇に棲む群は
  殊更に全身を黒く汚し、
  腐臭を匂い立たせ、
  蠅など纏い、
  潔癖な群が
  けして近付けないようにして
  領域を守るのか。              
@岩手山麓

2018年12月11日(火)
朝は冷えて6度4分だった、晴れたが、やけに冷えた。夜を迎える前には、気温の降下も止まり、ゆったり構えていられた。最高気温3度(いずれも盛岡)。



  たった一本の筆に恋して
  過去の一切を
  焼き払うことが無いように、
  歩み続けた歳月に手を当てる。    

  (もう遅いと風は言う)     
    
@岩手山麓

2018年12月10日(月)
最低気温が氷点下6度、朝から晴れた。光は温厚だったが、山を仰ぐ場所は底冷えの世界だった。雪が少なくいのは救われる。最高気温2度6分(盛岡)。



  寂しさなんて
  演じるものじゃない。     

  光がある限り、
  ほら、世界は息を弾ませる。    
@岩手山麓

2018年12月9日(日)
最低気温が氷点下5度以下では、薄っすら積もった雪もとけにくい。日中は陽射しがあったが、夜は氷の世界。最高気温1度7分(盛岡)



  ホンモノ?
  いまどき、そういうのが
  一番厄介なのだろう。

  最善とやらのためならば、       
  湯水のように時間をかけ、
  ほどほどの塩梅を知らず、
  髪振り乱して鬼のようで、
  妥協する者に容赦はせず、
  芸術を口癖に一心不乱で、
  あたりの空気を破壊して、
  御大層な塔を打ち立てる。

  (寄り付く影も無い)
@岩手山麓

2018年12月8日(土)
昼前後は陽射しもあったが、彼方の山々は冬のベールに覆われていた。夜を迎えて街は白く染まった。冷たい一日だった。最高気温1度4分(盛岡)。



  ニュースはどうした?
  ニュースを見なかったか?

  そう呟きながら
  彷徨う人影も、
  やがて消えていくのか。
@岩手山麓

2018年12月7日(金)
朝からの小雨は街の雪を洗い流した。空は、時折思わせぶりな光を宿したが、すぐまた薄暗く黙り込んだ。最高気温8度5分(盛岡)。



  劣化したものに囲まれて
  生きて来ると、
  遂には純良なものを
  受け止め切れず、
  激しい嘔吐と違和感に襲われ、
  罵倒したり嘲笑って
  おしまいということになる。

  そうでもしないと、
  自分がみじめになるのだろう。
@岩手山麓 

2018年12月6日(木)
昼前から来た。ちりちり湿った小雪が来た。岩手大学のグラウンドが白く染まり、やがて家々の屋根が冬景色。長続きはしないようだが。最高気温1度1分(盛岡)。



  ほろびゆくものを
  スケッチするのなら、
  その只中に身を置くのが         
  一番かもしれない。
@岩手県北部   

2018年12月5日(水)
最低気温は各地プラスの10度前後。しだいに青空が広がったが、風は冷たく、震えた。日中の気温は7度から9度(盛岡)に留まった。



  知らされないことを
  克明に点検していくと、
  誰かの気持が
  見えて来る。

  (それこそが最大のニュース)      
 
@岩手県北部   

2018年12月4日(火)
夕べの雨で、しっとり濡れていた。日中は、よく堪えてくれたが、夕刻、とうとうパラパラと来た。師走らしからぬ空気のやわらかさだった。最高気温12度2分(盛岡)。



  世の中に
  出せるもの、
  ならぬもの。
  
  判別がつかなくなったら、    
  暖簾をおろす時だろう。
         
@岩手山麓 

2018年12月3日(月)
朝は冷えたが、青空は力強く、陽射しは真っすぐで、雲の印象は無かった。初冬の空気とは別次元の一日だった。最高気温13度7分(盛岡)。



  ちょっとした
  コツとか勘所の話は
  後でいい。

  その道を選んだ了見と
  歩き続ける覚悟が
  先に来る。

  歳月に十分もまれた後は、
  きっちり仕上がっている
  はずだから。

  (慌てるこたぁない)           
@岩手山麓  

2018年12月2日(日)
朝から晴れた。雲を寄せ付けない青空だった。冷えていることを忘れさせる陽光だった。いいのか、こんな安楽で。最高気温9度1分(盛岡)。



  愛しい大地を背景に
  颯爽としたければ、
  凍結の壁を破り、
  孤独の風に耐え、
  厳冬に在って、なお、
  春の如きたおやかさを        
  忘れぬ者であれ。
@岩手山麓

2018年12月1日(土)
朝方は、ちりちり小雪。束の間、景色は白く染まった。昼前には陽射しが戻り、青空が広がり、リセットされた。最高気温6度7分(盛岡)。



  ひとたび
  悪役と決まったら、
  生まれついての嫌われ者として描かれ、
  晒される顔写真は最低な瞬間ばかりで、     
  何から何まで負わされて、
  弁明の余地も無く、
  筋書き通りの袋叩きなのか。

  (その舞台の陰で何かが進む)
@岩手山麓   

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