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イワテバイクライフ2003年7月後半


7月31日(水) 
晴れ時々曇り @雫石町(網張スキー場)

  お前は、
  約束通り起きてきた。
  
  2台合わせて100ccに満たない
  初めてのツーリング。

  小岩井農場から網張スキー場へ。
  雨に洗われた風の美味さは、どうだ。

  トンボ舞う牧草地でゴーグルの必要に気付き、
  勾配増す樹林帯でシフトダウンの意味を知る。

  お前は、
  私のミラーの中で
  学ぶ度、照れて笑う。


7月29日(火) 
朝方かすかな陽射し、結局曇って夜は雨 @玉山村の葉煙草畑(日ノ戸あたり)

  家の中は、
  すっかり夏休みで、
  夏期ゼミナールとやらに
  寝ぼけ顔の子供を送り出した後、
  冷えた珈琲をすすり地元紙など開く。
  
  しばらく忘れていた夏の暮らし。

  父親の夏休みも近いが、
  家族に「予定は未定」と言い放てるほどの豪気もなく、
  安比あたりのペンション村を物色したりする。

  梅雨空は戻ったが
  里山には、案外、この季節の色彩があった。

  
    


7月28日(月) 
これを梅雨明けと言わずして・・・。@玉山村(天峰山)


  この空に怒気をこめて
  「もう、いいだろう、梅雨は明けたと言ってみろ」と
  仁王立ち。

  藪川そばで
  「大ざる」をすする窓辺の陽射しに真夏の鋭さ。

  車に戻って
  かけたサングラスのツルが焼けていた。

  あと三日の雨の予報なんざ
  天峰山のサブちゃんが
  蹴飛ばし、
  突き落とし、
  叩き出しちまうぜ。

  


7月27日(日) 
梅雨明けでしょ?違います? @雫石町(向こうに岩手山)

  「雨」の予報は見事なまでにハズレた。
  
  「見た?今朝の庭の陰影」と
  カミさんに言われるまでもなく
  すでにイワテは、秋めいたのである。
  
  恒例の(?)
  「ばやばや(二日酔い)トライアル」に参加。
  8セクション3ラップで
  クリーン(減点ゼロ)は10。(トホホホ・・・)。
  
  帰宅後、家族に単車操作の指導。
  (仕事より気を遣った・・・)
  
  夕刻、教材車両を小岩井で慣らし運転。
  一生にそう何日も無い爽快な風だった。

  


7月26日(土) 

地震のち曇り @盛岡市上田4丁目の弁当屋さん


  冷えた朝、
  畳の彼方に地鳴りを聴いた気がして
  目を覚ます。
  食器棚のガラスがかすかに音を立てる。
  
  宮城県北部で震度6強。

  気付けば、休日は職場で暮れていた。
 
  夜9時過ぎ、
  長い一日の帰り道。
  何も口にしていないことに気付く。

  明日は土用の丑の日、ですか。


7月22日(火) 
梅雨寒、日が暮れて霧雨 @盛岡市清水町(商工会議所駐車場)


  さて、梅雨明けなど、
  てんで当てに出来ないこの頃
  カウントダウンに入った岩手の夏といえば、
  「さんさ踊り」でありましょう。

  本番を前に、
  祭りの華「ミスさんさ踊り」
  「ミス太鼓」の稽古もピークを迎えています。
  連日、夕刻6時半から2時間。
  
  今年は、統一さんさ踊りの原点に戻ろうと、
  より腰と膝を使ったダイナミックな踊りに
  なりそうです。

  霧雨の中、
  受け継がれていくものの瞬間に立ち会い、
  思わず深呼吸しました。



  


7月21日(月 
街の曇、山上の霧 @葛巻町

  県北の高原は、
  どこも冷えた霧に包まれていた。

  奥中山高原から北上し、
  青森県名川町一帯を探索。
  南部手踊り発祥の地。
  さくらんぼ農園、名久井岳、
  鳥舌内の紫陽花ロードなど、
  青空が似合いそうだ。
  軽米から九戸の山間ルートを探り、
  葛巻に出て、上外川牧場に駆け上がる。
  早坂高原へ濡れたダートを進むと、
  霧の中に巨大な風車が現れる。
  風の丘をめざす建設は急ピッチだ。
    
  455号線に出て、光が戻る。


7月20日(日)
 
朝の雨早々に止み曇り @滝沢村(三上トライアルパーク)



  「あそこに駆け上がるのはカモシカぐれえのもんだ」
  と誰かが呟いた。

  コンクリートに塗り固められた造成地の斜面は、
  見上げるばかりの絶壁で、
  上りは、まともな助走も許されず、
  下りは、タイヤをヤスリにかけて真っ逆さま。

  そんなトライを気ままに繰り返す
  高校1年生。
  「怖いもの知らずってことは、凄えことだな」
  と誰かがまた呟く。
  少年の父親は、表情も変えず、
  おそらく親にしか解らない何かに目を凝らしている。


7月18日(金)
曇り、夕刻、小さな青空 @盛岡市浅岸


  雀や
  稲や
  まして秋のことなど考えていない。

  もっと別のこと。
  遠い遠いうわのそら。

  梅雨寒のもの思い。
  緑に染まる内省。

  そういえば、
  廊下に立たされながら
  ただ微笑んで校庭を見つめていた彼女は、
  幽霊のように綺麗だった。
  


7月16日(水) 
雲自在に濃淡を繰り返し、夕刻芸術に至る @玉山村(天峰山)


  もしかしたらと、その丘に急ぐ。
  しかし、岩手山は雲に隠れたままだった。

  祈る思いで一点を見つめていると
  空は、確かに気流に乗って動いている。
  幾筋もの流れが、雲を運び、
  ぶつけ合い、うねっている。

  予想もできない展開を俯瞰しようと後ずさりする。
  後ずさり出来る距離を持つこの地。

  待つことを忘れ、大気に同化し
  鳥のさえずりに聞き入る。
 


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