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イワテバイクライフ 2008年 7月後半


2008年7月31日(木)
朝から青空はあった。それ以上に雲もあった。夕刻、所により小雨も降った。幾分涼しさを感じた。 @八幡平市(樹海ライン)


  「あなたに、そんなつもりはなくても、
  みんなは、あなたを
  そのように見ているのです」


  そんなにキラキラと
  あなたが現れたら、
  主人公がかすんでしまうのです。

  そんなにハキハキと
  あなたが発言したら、
  リーダーがやりにくくなります。

  そんなにテキパキと
  あなたが事を運べば、
  群の無能が露呈してしまいます。

  そんなにグイグイと
  あなたが頑張ったら、
  みんな面白くなくてシラケます。


  「あなたに、そのつもりはなくても、
  そうなのです」
愛機:BMW HP2


2008年7月30日(水)
ぐずな予報を置き去りにして青空は戻った。けれど、病み上がりの大気だから「夕刻の暗い雲」「不意打ちの雨」 @雫石町


  風は、瞬時に人を変える。

  絶賛は酷評に
  上流は下流に
  親愛は憎悪に
  その逆もまた
  瞬時に変わる。

  その臆面も無い変わり身を
  ついに許せない者が
  丘に立ち、風を斬る。

  刀を振り上げ、
  目を閉じ、構え、
  石の如く、構え、
  耳となり、構え
  どす黒い歓声が押し寄せた瞬間
  切先を振り下ろせば、
  空一面に血煙が舞い、
  風が千切れ飛ぶ。

  そのように、人の思惑を打ち砕く。

  (さあ、今日、丘に立つのは誰だ)


愛機:HARLEY−DAVIDSON XL1200R SPORTSTER


2008年7月29日(火)
朝方、かすかに青空も現れたが、日中は梅雨のような曇天。夕刻から小雨断続。 @盛岡市


  「オートバイが好きな人」
  ひと言で描かれる私。
  ・・・何故好きなのか、
  他人(ひと)には、どうでもよい理由。

  「いつも走り回ってる人」
  そんな風に見える私。
  ・・・走る心の風景など、
  他人(ひと)には、妄想のような眺め。

  「バイクを何台か持つ人」
  そんな噂が流れる私。
  ・・・金に換算する他に、
  他人(ひと)には、値打ちの無い数字。

  「岩手好きで居着いた人」
  それで一括される私。
  ・・・辿り着く迄の道など、
  他人(ひと)には、退屈なだけの物語。


  すべてを了解している者は、
  一人いれば充分なのに。
  
  (語ろうとするから、つまらなくなる。)

愛機:HONDA ベンリィ50S


2008年7月28日(月)
未明から音を立てる雨。暁にはしる雷光。眠りをさます雷鳴。 日中には青空が現れたが、大気不安定のまま。 @岩手山麓


  その日のこととは、
  つまり、その日一日を過ごした
  自分自身のことではないのか。

  (そうではなくて)

  誰かの日記に綴られる
  その日のことではなくて、
  誰にも無関係に広がる
  その日のありのままというものが
  あるのではないか。

  何というのか、
  空が空のために広がり、
  雲が雲のためにわき立ち流れている
  そんな、その日というやつが
  あるのではないか。

  ある日ある時
  そこに立ち会ってしまった者が、
  触れず、語らず、もの思いすらせず、
  そっと呼吸だけさせてもらう。
  そんな「その日」があるのではないか。

  私が私に拘らなくなれば、
  日々そうなるのではないか。

  (私小説にしかならない一日なんて・・・)
愛機:HONDA Ape100


2008年7月27日(日)
午前中はグズな曇天。午後になって青空。そんな盛岡とはつゆ知らず、秋田の夏空に支配されていた。 @秋田県仙北市


  自分らしくありたければ、
  未知の空を見上げるがいい。
  (自分以上の自分がいる)

  大きな目標があるのなら、
  程度や加減を失う方がいい。
  (許されるなら狂う位に)

  力を出し切りたいのなら、
  出来ることをもっと大胆に。
  (最悪より最善こそ思い描け

  笑顔で走り抜きたければ、
  失敗と成功に等しく感謝を。
  (天地の仕業なのだから)

  今日一日を愛したければ、
  出会うすべての人に笑顔を。
  (人が起せる奇跡だから)
東北トライアル選手権シリーズ第6戦・秋田大会


2008年7月26日(土)
前線の南下で束の間の青空。不快指数をともなう真夏日(盛岡)。夕刻からの曇天に、かすかな雨の匂い。 @盛岡市(中央通り)


  一年の早さを思うだけか?
  ここに戻って来るために
  どれほどの思いを打ち込んだことか。
  あの笛太鼓に思い焦がれた日々を
  忘れちゃいけない。

  巡って来る役回りは面倒か?
  ここに迎えてもらうために
  どれほどの歳月を削ったことか。
  あの人混みの中に私を探した日々を
  忘れちゃいけない。

  あれこれ見えて冷めたのか?
  ここで汗を流し生きるために
  どれほどの人々に支えられたことか。
  あの夏の行進に心を投げ込んだ日々を
  忘れちゃいけない。


  うれしい季節が
  瞬く間に巡って来るなんて
  そうあるもんじゃない。
  余程うまくいっているこの夏を
  大切にしなくちゃいけない。






  ※「盛岡さんさ踊り」8月1日〜4日開催
愛機:HONDA Monkey


2008年7月25日(金)
昼前後には薄日も射し、青空の気配もあったが、天気の回復は予想外に先送りされていく。 @岩手山麓


  玄人に
  わかってもらうのは、
  たやすい。
  (うんと難しくしてみせればよい)

  素人に
  わかってもらうのは、
  むずかしい。
  (本質以前の空気を射るのだから)

  先生に
  わかってもらうのは、
  むなしい。
  (なにせ本人が一番正しいらしい)

  神様に
  わかってもらうのは
  おそろしい。
  (隠しておきたいものまで伝わる)

  自分に
  わかってもらうのは
  おもしろい。
  (地獄が途端に天国になりもする)
愛機:BMW HP2


2008年7月24日(木)
午前0時26分ごろ、洋野町の震度6強をはじめ岩手各地で強い地震。津波は無かった.終日の曇天。夕刻の小雨。 @盛岡市


  夕べの大地震から
  15時間が経っていた。

  束の間の休息を許され
  濡れた夕暮れを彷徨った。

  水しぶきを上げ、
  ここまでやり抜いた熱気を冷ます。
  風を巻き込んで
  これからやり抜くことを確かめる。

  いつ終わるのか、
  区切りがつくのか、
  誰も口にできない長期戦は、
  誰かがぶっ倒れてから
  方針が決まるものだ。

  だから、せめて私は、
  柔らかく構え、
  たったひとりの遊撃手となって
  2日目の夜へ向うのだ。
愛機:HONDA ベンリィ50S


2008年7月23日(水)
途切れ途切れの小雨。まれに薄日は射したが、街は乾き切らなかった。27度7分(盛岡の最高気温)さえ少し涼しく感じた。 @滝沢村


  大きな敗北の中にあって
  人は、案外、暗くない。

  勝敗の境界線は、
  遥か彼方だから、
  自らの無力さを
  直視せずに済む。

  勝者達の棲家は、
  遥か異国だから、
  深い屈辱感など
  噛締めずに済む。

  空腹も、貧困も、低迷も
  敗北の代償とは
  にわかに受け止め難いから、
  (そんなものか)と、
  腹を空かせ、金に困り、足踏みを続ける。

  不条理を不条理とも感じることなく、
  広大な敗北の大地に遊ぶ。

  小さな、ごく小さな
  掌に乗るほど小さな勝利や敗北に
  一喜一憂しながら
  ゆっくり滅んでいけるのなら、
  巨大な敗北も、まあ、そう悪くない。
愛機:HONDA Ape100


2008年7月22日(火)
一年で最も暑さが厳しいころ、なのだそうだが、小雨断続。岩手全域に雷と濃霧の注意報。 @盛岡市


  挨拶のできない君に
  僕が元気に挨拶したら、
  君も戸惑うだろうから
  (大丈夫)
  知らん顔してあげる。

  会話のできない君に
  僕が世間話などしたら、
  君も苦痛だろうから、
  (大丈夫)
  触れずにいてあげる。

  拘りは人一倍の君に
  僕が筋道を示めしたら、
  君も苛立つようだから、、
  (大丈夫)
  黙って頷いてあげる。

  反省のできない君に
  僕が忠告しようものなら、
  君も殺意を覚えるだろうから、
  (大丈夫)
  問い詰めたりしない。


  憎まれず、疎まれず、恨まれず、
  もの静かに佇めば、
  やがて、さくっと、お別れ会だ。

  (カラオケだけは立派なのに)
  惜しいね、君。
愛機:HONDA Ape100


2008年7月21日(月)
明らかに梅雨と言い切れる曇天のもと甲子園出場校は決まった。何をどう頑張っても汗がしたたる不快指数。 @花巻市(トライアルパーク)


  誠心誠意もいいが、
  まずは迅速確実にやってくれないか。

  全身全霊もいいが、
  もっと臨機応変にやってくれないか。

  血の努力もいいが、
  むしろスマートにやってくれないか。

  負わされたものなら、
  てきぱき片付けようじゃないか。
  責任を果たそうじゃないか。
  人の心に届く文句無しの仕事を
  しようじゃないか。

  その上で(お先に失礼します)と
  清々しく挨拶しようじゃないか。
  拍手の中、颯爽と退場しようじゃないか。

  「作りかけの宇宙」が待っているのだから。
  さあ、急ごうじゃないか。私へ。












  ※本文と画像は、一切関係ありません。


2008年7月20日(日)
湿度の高い梅雨へ逆戻り。高校野球の決勝カードが決まった後、束の間、本降りの雨。 @滝沢村(トライアルパーク)


  (勿論、私事だが)
  うまく出来ることを
  繰り返したがるんだよ。

  楽しい汗なら
  いくらでも流せるんだよ。
  それをね
  努力だと思い込んでしまうんだよ。

  昨日と同じことを
  今日も出来ると安心するんだね。
  それを確かめることが目的になると、
  明日も、明後日も、
  ずっと昨日のままでなければ
  ならなくなるんだよ。

  昨日を守るために
  今日という日を頑張ることになるんだよ。

  でもね、
  人が試される時にはね、
  昨日まで見たこともない道を
  辿らなくちゃいけないんだな。

  すべては、初めて迎える「今日」なんだよ。

  慣れ親しんだ昨日を
  忘れて、離れることが、
  明日への近道なんだね。




  ※本文と画像は、何ら関係ありません。
ライダー:七木田さん、マシーンBeta REV 4T


2008年7月19日(土)
不快指数の高い晴天ではあったが、この10年で一番早い「梅雨明け」の発表に、心の季節も動いた。 @八幡平アスピーテライン


  寂しくなる前に
  祭太鼓を轟かせておく。

  忘れ果てる前に
  見渡す限りを記憶する。

  すべて失う前に
  残された荷を確かめる

  力が尽きる前に
  走り続けた理由を問う。

  幸せになる前に
  闇に学んだことを思う。

  老いていく前に
  輝く命を風の中に追う。

  嗚呼、
  そうなる前の今日という日の私ときたら、
  何も記憶しようとしない。
  何も確かめようとしない。
  何も問い詰めたりしない。
  何も噛み締めたりしない。
  何も追い求めたりしない。

  (風をほおばり、微笑むだけだ)
愛機:HARLEY−DAVIDSON XL1200R SPORTSTER


2008年7月18日(金)
軽い梅雨空といったところ。昼過ぎには小雨も降ったが、高校野球はベスト4が出揃った。 @小岩井農場(雫石町)


  (おそらく)
  私とは、私の一番前に立つ私のことだ。

  これから何処へ向かうのか、
  何処で何をするのか
  何も決まっていない「この時」にこそ、
  私は、いる。
  (あるいは)
  何かになりつつある「その道」にこそ
  私は、ある。

  誰かが知る私は、すでに残像の類で、
  誰かが語る私は、私とは別の何かだ。
  誰かが決めつける私とは、
  何千年も前の「人間の類型」だ。

  私とは、道に流れる時間の中で、
  私が私であることすら不確かな
  輪郭すら不鮮明な
  形成されつつある精神だ。
  次の瞬間を手探りする意識だ。

  刻一刻と「今」を更新していく「力」だ。
愛機:HONDA Ape100


2008年7月17日(木)
朝方は、水滴も舞う曇天。昼前後には、うっすら青空。最高気温28度2(盛岡)。夕刻から再び湿った曇り空。 @盛岡市


  深く息すれば
  落ち着くようなことなど、
  つまり、気持ちの問題だ。


  沢山泣いたら
  区切りがつくことなんて、
  つまり、拘りの無い事だ。


  吐き出したら
  楽になるようなことなど、
  つまり、覚悟のない証だ。


  頂に立ったら、
  満足するようなものなど、
  つまり、そこまでの器だ。


  何人斬っても
  けして決着をみないのは、
  つまり、大義のない戦だ。
愛機:HONDA ベンリィ50S


2008年7月16日(水)
雲も多かったが、まずは夏空、7月の陽射し。最高気温は28度5分(盛岡)。やがて曇り、夜風に水滴がまじった。 @岩手山麓


  場所がね、在るだけでは、停まれない。
  風景にね、なるだけでは、つまらない。
  自分がね、佇めなくちゃ、始まらない。

  今日限りの何かが
  今日限りの私を
  待っていてくれたと思える瞬間こそ
  抱きしめたい。
  (そう思うんだよ)

  この土地にはね、
  二度と無い瞬間がね、
  待っているんだよ。
  私が現れることを信じて、
  じっと待っているんだよ。

  光と影を用意して、
  風と雲を躍らせて、
  雨や雪を降らせて、
  待っているんだよ。

  そこにね、私がね、
  導かれたように通りがかるんだよ。
  (奇跡のようにね)
  






  注:本文と写真は、何ら関係ありません。
愛機:BMW HP2


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