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イワテバイクライフ 2009年 3月後半


2009年3月31(火)
青空にわく雲にも春の覇気があった。けれど、風の冷たさに冬のなごりを感じた。 @花巻市(トライアルパーク


  
あなたが、どんなに不公平でも
  もう、いいんです。
  此処だけは、自分の力がすべてだから、
  わたしも納得しています。
  この空のもとで過ごす時間があれば、
  どんな仕打ちも受け流せます。

  あなたが、どれほど退屈だって
  もう、いいんです。
  此処だけは、創意工夫の連続だから、
  わたしも上機嫌なのです。
  この山野の中で過ごす時間があれば、
  耐え難い欠伸も噛み殺せます。

  あなたが、結局、無為無策でも
  もう、いいんです。
  此処だけは、誰もが全力を尽すから、
  わたしも、ひた向きです。
  この情熱の中で過ごす時間があれば、
  希望がなくたっていいんです。


  何がどうであれ、
  わたしは、今日も此処で、こうして
  正気を保っています。


2009年3月30日(月)
どきっとする高純度の青空があった。けれど、雲は冬の記憶に縛られていて、結局冷え切った夕闇。 @滝沢村(トライアルパーク)


  やっぱりね、
  頑張れ無いと思っている時こそ、
  やり抜く時なんだよ。

  無残な結果が導く対策は、
  強靱だからね。
  (ハンマーみたいにさ)

  最後尾から先頭を見上げる時、
  成すべきことは無尽蔵さ。
  肩を落としている場合じゃないんだよ。

  群がる強者どもを
  引きずり下ろして逆転しようってんだから、
  尋常な頑張りなんて、お呼びじゃないよ。

  楽しけりゃいいと言うなら、
  こんな薄ら寒い山で
  ひとり半狂乱になる必要はないんだよ。
  嬉々として挑む自分に巡り会えないんだよ。
愛機:HRC RTL260F


2009年3月29日(日)
霜と氷の暁。けれど、朝から濃厚な青空。爽快な陽射し。穏やかな春は、夕刻薄ら寒い雲り空に支配された。 @花巻市(トライアルパーク)


  オイラを「ビリー」と呼んでくれ♪
  ビリッケツの「ビリー」だぜ♪
  今日も試合だ、関門、鬼門、難問♪
  それで、完敗、惨敗、玉砕、バンザイ♪
  でもね、ハードクラスだ、男の世界だ♪
  誇らしいビリッケツ♪
  一番下でオイラ上機嫌♪
  夢はでかいし志はたかい♪
  絶望とか卑下とか、しない、しない♪
  見上げる空の輝きは、
  どん底からが一番だし♪
  めざす高さに挑むだけだし♪
  だから天上の仲間よ、
  振り向いてごらんよ♪
  オイラは君を見上げているから、笑顔だから♪
  跳べよ越えろよ、どうにもならないことを♪
  どん底は鉄壁の「ビリー」に任せて、
  さあ、存分に駆け上がれ♪




  ※本文と画像は一切関係ありません。 
ライダー:曽原さん(国内B級)、マシーン:RTL260F


2009年3月28日(土)
暗い冬雲と青空の欠片が絡み合い、時折小雪が舞った。最高気温3度8分(盛岡)。 @滝沢村(トライアルパーク)


  悲しみに親しんでいると、
  風景が美しく見えて来る。

  虚しさを凝視していると、
  真に必要なものに気付く。

  常に夢を壊されていると
  確信の刃が削り出される。


  憂い無き日々に馴染むと、
  やがて一面色褪せていく。
  求めるものを忘れていく。
  戦うべき時を失っていく。

  常に己の欠落に向き合え。
  そこに、理想は芽生える。
  だから、次の旅が始まる。
  そして、未知の心に至る。
ライダー:菅原さん、マシーン:RTL260F


2009年3月27日(金)
ただ青いだけの空もあったが、一日の印象の大半は、薄ら寒い曇り空とちらつく小雪だった。 @岩手山麓


  (わたしは、いけない人間です)

  絶望的な者に
  希望はあると励ましたのです。

  結論を知りつつ
  まだわからないと恍けたのです。

  見捨てた者に
  どうだ元気かと声をかけたのです。

  焼き払うものを
  大切な手紙のように読んだのです。

  唾棄すべきものに
  聖堂の光の如く微笑んだのです。


  真実を叫ぶことが疎まれる場所で、
  せめて善良な者になろうと、
  取り返しのつかない約束をしそうな気がして
  震えるのです。

  いつか悪魔のような嘘をつきそうな気がして
  恐ろしいのです。
愛機:HONDA ベンリィ50S


2009年3月26日(木)
朝方は青空もあったが、今日の主役は、午後の「春の雪」。呆れるほどの乱舞だった。 @盛岡市


  成長を求めるなら、
  旅を続ければいい。

  変化を求めるなら、
  常に転がればいい。

  経歴を飾るのなら、
  次々移ろえばいい。


  歳月を見渡すなら、
  腰を据えることだ。
  虚飾の道など離れ、
  季節に寄り添って、
  黙々時を刻むのだ。
  一本の樹木となり、
  此処に朽ちるまで、
  風の中に立つのだ。
  幾度も昇る太陽を、
  幾度も沈む太陽を、
  魂におさめるのだ。
愛機:HONDA ベンリィ50S


2009年3月25日(水)
気休めの薄日は午前中だけ。夕刻の湿り雪が街を染めた。 @盛岡市


  思いのままに
  この地に舞い
  この街に佇み
  この空を追い
  遂に憂い無く、心残りも無く
  昨日の私を川に流す日を待つ。

  決別のあとは
  憑かれた様に
  私である事を
  求めはしない。
  私が誰であれ、私はうれしい。
  此処にいれば、私はやさしい。

  だから今夜は、
  遠い昔の夢の
  ひとつひとつ
  星屑にしよう。
  苦しみの理由、長い旅の理由、
  すべて忘れて、眠ってみたい。
  ここでずっと、春の土の様に、
  歳月に頬摺り、深々眠りたい。
愛機:HONDA Monkey


2009年3月24日(火)
束の間、青空が広がりかけたが、冷えた雲のベールに覆われていった。 @岩手山麓


  慣れるまでには、
  いくつも失敗がある。

  馴染むまでには、
  おもわぬ誤解もある。

  飲み込む迄には、
  あれこれ無駄もある。

  手に収めるには、
  実に様々な冬がある。


  そのように歳月を重ねていくと、
  ある日、
  一切の雲は払われ、
  見渡す限りに未来が開け、
  何事もなかったかのように、
  傍らに春が立っている。


  (本当の第一歩は、いつも厳しいものだ)
愛機:KTM 690ENDURO R


2009年3月23日(月)
うっすら冷えた青空に小雪がちらついていた。いわゆる「寒の戻り」の兆し。 @紫波町


  こうして
  土を目で耕して
  水を心に汲んで
  わたくしは、
  ほくほくと温もり
  さらさらと淀みなく
  見渡す限りの春にとけるのです。

  今日限りの雲に
  ささやかな願いを乗せて
  彼方の明日へ見送るのです。

  どうか、このまま、いつまでも、
  罪の無いわたくしでいられるようにと、
  泥の海にひざまづき、
  春に懇願するのです。

愛機:HONDA Ape100


2009年3月22日(日)
4月並の陽気だったそうだが、午後から降り出した小雨は、春への気分を足踏みさせた。 @岩手山麓


  尊大な心を満たせない者は、
  複雑に
  過剰に
  性急に
  無駄に
  はしる。
  自らを確かめたくて、貪る。

  一面を埋めた新雪の白さは、
  やがて
  とけて
  くずれ
  よごれ
  きえる。

  一切は誇示する為ではない。
  季節に
  従って
  舞って
  積って
  広がる
  だけだ。

  そして、
  冬を満たし春に場所を譲る。
  ただそれだけの営みを知れ。
愛機:HONDA Ape100


2009年3月21日(土)
各地10度前後の最高気温。眩しいほどの青空だった。けれど、どこか風が冷たかった。 @花巻市(トライアルパーク)


  跳びかかる
  飛びこえる
  いつもの岩。

  通いつめる
  踏みしめる
  いつもの山。

  受けとめる
  噛みしめる
  いつもの私。

  はてしなく
  とめどなく
  答え無き道。

  (確かなものは、汗の心地よさ)

  流れていく
  とけていく
  昨日の迷い。
ライダー:高橋(ケイ)さん、マシーン:RTL260F


2009年3月20日(金)
未明の小雨に濡れた街にも青空が戻り、各地10度を越えた。まずは「春分の日」らしい一日。 @岩手山麓


  通り一遍の「ものさし」を
  当てないでくれないか。

  何年暮らすと旅立つのが基本だとか、
  何年以上頑張るのは前例が無いとか、
  何年居座ると無視できなくなるとか、
  そんな目安は、誰のための基準だ?
  どんな仕組みを延命させるための慣習だ?

  大地に向き合わず、
  季節に歩み寄らず、
  人々に心を開かず、
  実績を残すことに懸命で、
  無傷であることに熱心で、
  誉ある肩書きだけ求めて、
  あと二年だとか二ヶ月だとか、
  机の下で計算する者よ。
  わたしの歳月に触れてはならない。

  やがて、何事も無かったように
  この地を捨て、保身の都へはしる者よ。
  わたしの記憶を語ってはならない。

  この風の日々を
  官吏のような眼差しで議題にしてはならない。
愛機:HONDA Ape100


2009年3月19日(木)
最高気温が20度を越える地域が続出。ただ盛岡では、時折の小雨に濡れて、やや薄暗い春。 @岩手山麓


  どんなに退屈なものであっても、
  ささやかな華を添えてあげる。

  間違いだらけの地図を渡されても、
  目的地には辿り着いてみせる。

  約束を守らない者がいたとしても、
  約束通りに事を運んであげる。

  崩れていくものを負わされても、
  優しく心地良く終わらせてあげる。


  (そういう仕事もある)
愛機:HONDA ベンリィ50S


2009年3月18日(水)
「5月に迫る陽気」が早朝から喧伝された。まあ陽射しと青空もあった。黄砂を疑う霞みが、案外「春」だった。 @岩手山麓


  分別無き者の怒り。
  偏執的な者の恨み。
  臆病者の被害妄想。

  その正面に立ってはならない。
  曖昧に受け流せ。
  微笑みながら、やり過ごせ。

  撃破するのは容易い。
  けれど、忘れた頃に舞い戻って来ると、
  厄介だから、
  間違っても激突してはならない。

  増強された意固地さや、
  腐臭漂う怨念の相手をしたくなければ、
  今日は、さらり、ゆるり、そろり、
  すり抜け、逃げ切れ。
愛機:KTM 250EXC−F


2009年3月17日(火)
午前中は、断続的な小雨。午後は薄日もさしたが、どこか不機嫌な春。 @盛岡市(北上川)



  わたくしに憂いが無ければ、
  あなたがたの安眠が保証されます。
  実に静かな夜じゃありませんか。

  わたくしに疑念が無ければ、
  あなたがたも悪夢から解放されます。
  実に清々しい夜明けじゃありませんか。

  わたくしが告発しなければ、
  あなたがたも微笑んでいられます。
  実に和やかな午後じゃありませんか。

  この北国の片隅に、
  永久にわたくしを打ち捨てておけば、 
  すべてがうまくいくなんて、
  「破格の平和」と言うべきでしょう。




  ※画像は、3月16日(月)に撮影したものです。

愛機:HONDA Monkey


2009年3月16日(月)
冬の足踏み。青空や陽射しもあった。けれど小雪舞う午後の暗さこそ「北国のリアル」。 @盛岡市


  この路地裏を
  ついに歩くこともなく、
  いずれ街から逃げていく者よ。
  この地の未来に触れてはならない。

  この静けさを
  ついに理解することなく、
  やがて名誉のために騒ぐ者よ。
  この地の人々を巻き込んではならない。

  この優しさを
  ついに受け止めもせず、
  とうとう傲慢に振る舞う者よ。
  この地の物語を口にしてはならない。

  このわたくしを
  ついに変り者に仕立て、
  それを手柄に凱旋を目論む者よ。
  この思いに指一本触れさせはしない。
愛機:HONDA Monkey


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