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イワテバイクライフ 2011年2月前半

※休養のため、2月2日〜15日まで更新しませんでした。今後、過去の画像を使って14日間の空白を埋めようと思います。
なお、天候の記述は、盛岡地方気象台の記録を参考にしました。


2011年2月15日(火)
朝方の寒気も徐々にゆるんでいる。午後には穏やかな晴天。気温も3度6分(盛岡)と、厳冬は終わりつつある。@盛岡市
※画像は2008年2月15日に撮影。本文は2011年2月23日に記したものです。



  昼下がりの事務所。
  弁護士がソファーで新聞を広げた時、
  階段を駆け上がる音が聞こえたかと思うと、
  ドアを突き破る勢いで人が入って来た。
  少年だった。
  「ねえ、おじちゃん」
  息を弾ませるあどけなさは、幼子だった。
  呆気にとられて身を起こす弁護士に
  「ねえ、おじちゃんは、知っているよね」
  まっすぐな声だった。
  新聞をたたみながら、弁護士は聞き返した。
  「どんなこと?」
  少年は、おそろしく鮮明な言葉を並べ始めた。
  「人を傷付けたら、牢屋だよね」
  「人を殺したら、死刑だよね」
  弁護士が制止しようとすると、
  少年は、一歩前に出た。
  「じゃあ、人の心を壊したら懲役何年?」
KTM 200EGS

2011年2月14日(月)
最低気温がマイナス7度9分(盛岡)だから、曇ったままでは何の解決にもならない。結局夕闇に雪がまじった。@盛岡市
※画像は2005年2月14日に撮影。本文は2011年2月23日に記したものです。



  岩の固さは、
  打ってみないとわからない。

  壁の高さは、
  よじ登らないとわからない。

  人の真実は、
  事が起きないとわからない。
  
HONDA Monkey 

2011年2月13日(日)
快晴。日照時間が7時間近くあった。最高気温も3度5分(盛岡)で、氷柱からの雫、間断なく。@盛岡市
※画像は2007年2月13日に撮影。本文は2011年2月22日に記したものです。



  睡魔に抵抗なんかしない。
  痛みを我慢なんかしない。
  それと同様に
  真実を黙ってはいない。

  血も止まり、目が覚めたら、
  さあ、存分に何もかも語り出せ。
  見渡す一面の不条理を
  春の火炎で包み込め。

  この地に
  二度と愚かな種を蒔けないように、
  天使は舞い降り、
  正気の鍬を振り下ろす。
スポーツスターXL1200R

2011年2月12日(土)
灰色の朝に鮮明なものは氷柱の逞しさだけ。日中は雪が舞い、最高気温マイナス0度1分(盛岡)@盛岡市
※画像は2006年2月12日に撮影。本文は2011年2月22日に記したものです。



  立ち止ることは不名誉だから
  足を棒にして行進する。

  置き去りになるのが怖いから
  無理難題を受け入れる。

  同じ空気を吸っていたいから
  新しい風など追わない。



  ならば、
  ひとり取り残され、
  じっと目を閉じ佇み、
  芳しい風の方角に心を向けてごらん。
  生きるということが、
  ごく自然にわかるから、
  そうしてごらん。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月11日(金)
ほぼ雪の一日。湿った雪が残雪をふっくら包んだ。最高気温マイナス0度1分(盛岡) @盛岡市
※画像は2008年2月10日に撮影。本文は2011年2月22日に記したものです。



  
腐った箱を守るために
  汗を流すのも労働。

  新しい船を創るために
  血を流すのも労働。

  自由な翼を追い求めて
  風にふかれるのも、
  たぶん貴い旅路だ。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月10日(木)
朝方までは雪。日中は曇天。最高気温はプラス0度5分(盛岡)。束の間の記録で真冬日を免れた。 @岩手山麓
※画像は2010年2月10日に撮影。本文は2011年2月21日に記したものです。



  ひとつ動くと、
  がらがら崩れるものがある。
  (だから、みんなじっとしている)

  ひとつ喋ると、
  次々と露見するものがある。
  (だから、みんな目を伏せている)

  ひとつ倒れると、
  なにもかもが白紙にもどる。
  (だから、みんな待ちわびている)

  危い輪の中で黙りこくり、
  共犯の積み木に息を詰め、
  すべてが変わる日を夢見ている。



  ※本文と画像は一切関係ありません。
HONDA Ape100

2011年2月9日(水)
憂鬱な曇り空から昼過ぎに雪が降り出したが、むしろほっとする薄化粧だった。9日ぶりの真冬日。@盛岡市
※画像は2007年2月9日に撮影。本文は2011年2月21日に記したものです。



  罪は、絵物語となって、
  どこまでも転がり広がり、追ってくる。

  やがて春の光に照らされ、
  世の耳目を集め、
  鋭利な裁きを受けることになる。

  そうとも知らず、
  人は、二年や三年の賞賛と名誉が
  欲しい一心で
  天地が消えても償えない罪を重ねる。
BMW HP2

2011年2月8日(火)
途切れることなく晴天。ただし最高気温は1度4分止まり(盛岡)。風もやや強く、雪解けのイメージはわかない。@盛岡市
※画像は2008年2月8日に撮影。本文は2011年2月20日に記したものです。



  闇を払うために
  何億という火矢を放っても
  夜は終わらない。

  まずは立ち上がり、
  一歩を踏み出すことだ。
  (それで、ぼんやり道が現われる)

  静かに目を見開き、
  旅の果てを思うことだ。
  (それで、うっすら光が差し込む)

  たった一本、思いの矢を放つがいい。
  まだ見ぬ明日へ、
  ひとすじの風音を立てて。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月7日(月)
日中は灰色。雪の降る時間が長かったが、かすかに青空もあった。最低気温マイナスながら3度9分は春の予兆。@盛岡市
※画像は2008年2月7日に撮影。本文は2011年2月19日に記したものです。



  味方は、いる。
  仲間だとは名乗らずに、いる。
  ひっそりと、いる。
  そ知らぬ顔で、いる。
  会釈もせず、いる。

  ところが、どうだ。
  ひとたび事が起きると現れる。
  土壇場で手を差し伸べてくれる。
  修羅場で大きな力を貸してくれる。

  生涯の地には、
  そのような恩人が、いる。
  一途な思いと献身を受け止める神々が、
  かならず、いる。
KTM 200EGS

2011年2月6日(日)
快晴の朝。放射冷却で最低気温はマイナス8度7分。日中は薄雲がかかり最高気温3度5分(いずれも盛岡)@盛岡市
※画像は2010年2月6日に撮影。本文は2011年2月19日に記したものです。



  ピンと来るものがポケットに入っていたら、
  すぐに焼き捨てな。

  それはね、
  ものごとをハッキリ言葉にしたがるし、
  本当の事を突きたがるし、
  そんなこんなで危ないことになるのさ。
  いくら言い訳したって手遅れで、
  いくつ命があっても足りないよ。

  いいね、
  言葉になる前に焼いちまうんだよ。
  灰になるまで始末するんだよ。
  煙さえ立てちゃいけないよ。
  (それほどに、それは、おっかない)
  だから、ほら、
  ほっぺたを赤くして、
  棒を振り回して遊んでいるがいい。


  少年の日、
  そんな教育を受けたことはないか?
HONDA ベンリィ50S

2011年2月5日(土)
午前中は新雪の白さに包まれたが、昼からは快晴。紫外線の乱舞。最高気温5度(盛岡)雪解け水のしたたり。@岩手山麓
※画像は2007年2月5日に撮影。本文は2011年2月18日に記したものです。



  風邪などこじらせ三日も寝ていると、
  さては危篤かと飛び込んで来る影がある。
  もしや事故かと色めき立ち踊る影がある。

  事情を知ると
  がっかりして立ち去る背中が見える。

  事が起きないと
  振り向きもしない影の素性が見える。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月4日(金)
 
晴れ間は朝夕少し。日中はほぼ曇り。最高気温4度5分(盛岡)で一時的な雨や霧。@盛岡市
※画像は2010年2月4日に撮影。本文は2011年2月18日に記したものです。



  他人(ひと)の歳月は、瞬く間だ。
  あれよあれよと移り変わる。
  声を出す間もなく、
  触れる余地もなく、
  なにもかも過ぎている。

  なのに、
  他人(ひと)の未来まで決めたがる者がいる。
  他人(ひと)の日々の心を見つめる気も無く、
  今日や明日の形を決めたがる。

  なにもかも終ったころには、
  他人(ひと)のことなど忘れ果てる者が、
  この世の一大事のように
  他人(ひと)の人生に関わろうとする。

  無縁な者の無縁な役割に付き合わされることほど
  無駄なことは無い。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月3日(木)
青空の印象は朝方だけ。日中は雲に頭上を抑えられ、夕闇にかすかな水滴。最高気温2度6分(盛岡)。 @岩手山麓
※画像は2010年2月3日に撮影。本文は2011年2月17日に記したものです。



  武骨な者は
  すべてに力任せだ。
  自信満々に壊す。

  狡猾な者は
  すべてに用心深い。
  こっそり裏返す。

  鈍感な者は、
  すべてに手遅れだ。
  愛想よく見殺す。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月2日(水)
放射冷却で冷えた大地は、快晴にもかかわらず、昼過ぎようやく氷点下を抜け出した。結局3度台止まり。 @盛岡市
※画像は2007年2月2日に撮影。本文は2011年2月17日に記したものです。



  誇り高き狩人は、
  老いて山を離れても
  心だけは獲物を追いかける。

  夕べ、大猪を倒したと言い張る。
  今朝、熊と格闘したと自慢する。

  錆び付いた銃を構え、
  百年も前の思い出を
  昨日のことのように語ってみせる。

  両脇を妄想に支えられ、
  矜持の塊が立ち上がる。
HONDA ベンリィ50S

2011年2月1日(火)
最低気温が氷点下4度(盛岡)という緩い朝。日中も、時折の青空。移ろう光の穏やかさに「如月」と呟いてみる。 @盛岡市



  待ち焦がれ、
  巡り会ったもの
  ひとつでいい。

  あれこれ繋がって、
  ぶら下がって来るものまで
  抱きしめられないから。

  (福袋はいらない)
HONDA Monkey

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