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イワテバイクライフ 2011年10月後半


2011年10月31日(月)
天気予報を高々と追い越して、晴天の到来は早かった。大地全体、乾くのも早かった。よって極上の夕暮。



  ひとつの山の眺めに惚れて、
  その裾野に棲み付いた途端、
  ああだこうだと、
  まあ、うるさい、うるさい。
  こんな静かで辺鄙な、
  大勢とは無縁な所まで追いかけて来て、
  此処は無かったことにしろと、
  脅す者がおるのじゃ。
  流刑地としては幸せ過ぎると言うのじゃ。

  せっかく一人ひっそり、
  自分を始末したつもりじゃったのにのぉ。

スポーツスター883R @岩手山麓

2011年10月30日(日)
朝方は、うっすら青空もあったが、日中は概ね曇天。夕刻、岩手山麓で水滴を感じた。



  立場は
  私物じゃない。
  受け継がれてきたものだ。
  預かり物だ。
  それを
  卑下するのは、失礼だ。
  自慢するのは、笑止だ。
  欲しがるのは、愚かだ。
  奪い合うのは、論外だ。

 (まっとうするだけだ)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2011年10月29日(土)
天気は、ごく緩やかに下り坂に入った。彼方の視界の透明度は低かった。けれど気温だけは楽園の一日だった。



  降り出した雨は止められない。
  散り始めた葉も止められない。
  押し寄せる冬も止められない。
  (その時を待っている影がある)
  
  手の施しようも無い状態になるまで、
  今起きていることをひた隠しにして、
  のらりくらり先送りして、
  ある日、ダムの水を放出するように
  真実を明らかにする。
  もはや、現実を受け入れる他ないように
  人心を誘導する。
  
  そんな手口を繰り返して、
  消えていくものもある。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2011年10月28日(金)
淡い青空とふっくらした雲、そして、やわらかい陽射し。11月を目前に秋は足踏み。



  好きだという気持ちに
  理由なんか無い。
  議論の対象にもならない。
  だから揺らがない。
  疎外や脅迫、逆境にも崩れない。

  行動の規範は
  できるだけ単純にしておこう。
HONDA Ape100 @岩手山麓 

2011年10月27日(木)
宮古や釜石は秋一番の冷え込み。日中は多くの地域で15度前後まで上がったが、夕刻の寒気は、さすがに鋭利だ。



  明日の自分とやらを
  思い描いているのは、
  他でもない、今日の自分だよ。

  ならば、
  今日という日を
  新しくしなくちゃ。
  そこから始めなくちゃ。

  でないと
  描く未来は、昨日の未来だよ。
スポーツスター883R @岩手山麓

2011年10月26日(水)
寒冷全盛が入り波瀾の天空。青空と暗い雲が入り乱れ、明るい道に水滴が吹き付けた。



  乳飲み子を負う老兵は、
  死に物狂いだ。
  生きるために手段を選ばない。

  帰る港を失った水兵は、
  腹を決めている。
  嵐など恐れず航路を選ばない。

  組織を見抜いた歯車は、
  とぼけている。
  ただ回るだけで心は伝えない。

  (それぞれの闘いがある)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2011年10月25日(火)
雲の布団に覆われ温かい朝だった。日中は小雨がぱらついたが、夕刻には雲が切り分けられ、青空がのぞいた。



  時々街へ出るのさ。
  ここに住み着いて、
  どんな顔付きになったか
  硝子戸に映る姿を眺めるのさ。

  時々雨を纏うのさ。
  ここに通い詰めて、
  どんな色に染まったのか、
  道端に佇む心と向き合うのさ。
HONDA ベンリィ50S @盛岡市鉈屋町  

2011年10月24日(月)
夜の雨が予想されていたが、日中の曇天は暗さを増すばかりで、いつでも雨を降らせる気配だった。



  大きな風景でなくてもいいんだ。
  道端でいいんだ。

  凄く鮮やかでなくてもいいんだ。
  平凡でいいんだ。

  何千何万じゃなくてもいいんだ。
  少しでいいんだ。

  ありのままの秋を感じたければ、
  道端の数枚の枯葉で充分なんだ。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓 

2011年10月23日(日)
曇りだとか一時雨だとか、そんな予報を破棄する青空が闊歩した。風まで柔らかく温厚だった。



  百万の大軍に
  たったひとりで立ち向かうのなら、
  (さて、どうする)
  多勢を誇るものは、
  理をおろそかにするものだ。
  ならば、その大義を失墜させ、
  賊軍にしてしまうことだ。
  世の非難という非難の矢を、
  その一点に集中させることだ。
HONDA Ape100 @岩手山麓   

2011年10月22日(土)
秋霖にけむる一日。晴天続きだったから、濡れた秋の色もそれなりの味わい。



  季節は立ち止まらない。
  歳月は待ってくれない。
  人の心は移ろうばかり。
  だから、ここで、
  束の間、ここで、
  じっと耳を傾ける者になる。
  この一点の
  この瞬間の
  季節の色彩を記憶し
  歳月の相貌を凝視し、
  自分の思いを確める。
HONDA Monkey @盛岡市 

2011年10月21日(金)
さすがに10月も下旬だからと厚着して、汗をかいた。9月下旬並みの陽気。



  風景は、
  結局、人に育まれ、
  守られているんだね。
  見せるためではなく、
  生きるために汗を流した場所が、
  心にしみる眺めになるんだね。
HONDA Ape100 @岩手山麓

2011年10月20日(木)
尽きることなく秋晴れ。大気の柔らかさがあった。秋の色は濃厚になるばかり。



  あいつは味方で、あいつは敵だと
  いちいち色分けしたがるのは、
  どんな了見だい?

  好き嫌いの塀を連ねて
  何の役に立つんだい?

  世間を細かく区切って、
  何の得があるんだい?

  意地の縄張りの中から、
  何が生まれるんだい?

  (サル山じゃあるまいし)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2011年10月19日(水)
この秋一番の冷え込みだったが、各地20度に迫る陽気。澄み切った青空も今季最高と言っておこう。



  目は裸だ。素っ裸だ。

  汚れていたら、人の目は見られない。
  恥かしかったら、俯くしかない。
  後ろめたかったら、背を向けているしかない。
  さとられたくなかったら、
  身を隠すしかない。

  (心を洗って、出直すしかない)
スポーツスター883R @八幡平市

2011年10月18日(火)
澄み切った青空に壮大な雲の行進があった。果てしなく光と影は大地を争った。夕刻の寒気は本気だった。



  「俺は、あいつが嫌いだから、
  お前は、あいつと付き合うな。」
  そんな原始時代が許される場所があるのか?

  「俺は、あいつと戦友だから、
  お前も、あいつと兄弟になれ。」
  そんな任侠映画がまかり通る事があるのか?

  (あるのさ)

  見渡す限り、そんなことばかりの日々が、
  実際、寒村にはあるのさ。

  (あり得ないけれど、あるのさ)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2011年10月17日(月)
秋雨前線の支配下で、終日、小雨断続。それでも夕刻には、明日の天気好転を暗示する青空も見えた。



  
気持ちを伝えられない子供が、
  やがて親になったら、
  どうなるのかな?
  子供よりペットの方を
  可愛がっちゃうのかな?
  餌で支配できるからな。
  どうなっちゃうのかな。子供たちは。

  意志表示できない秀才たちが、
  やがて頂に立ったら、
  どうなるのかな?
  話し合いよりは戦争で
  白黒付けちゃうのかな?
  力で支配できるからな。
  どうなっちゃうのかな。この世界は。
HONDA Ape100 @岩手山麓 

2011年10月16日(日)
時折小雨を降らせる空も、午後には青空へ移ろい、纏った泥もみるみる乾いた。



   
日曜日は、
  ただの休日じゃない。

  それぞれに汗を流した6日間を
  仲間とともに称え合い、
  ねぎらい、癒やし合う日なのだ。
  次の一週間を充実させる日なのだ。
  次の一年を構想する時間なのだ。

  そんな一日を失ったら、
  明日の呼吸さえ
  イメージできない。
  
チャグチャグトライアル大会 @滝沢村

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