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イワテバイクライフ 2011年11月前半


2011年11月15日(火)
青空を背景に奔放な冬雲。山々は白い冬のベールを纏い、北部では雪が舞い出している。



  そうかい。怪我しちゃったのかい。
  でも、死ぬわけじゃないんだね。
  では失敬するよ。
  あの雲が流れ去ってしまうから。

  そうかい。挫折しちゃったのかい。
  でも、一からやり直せるんだね。
  では失敬するよ。
  この光が遠ざかってしまうから。

  そうかい。破綻しちゃったのかい。
  でも、地球は回り続けるんだね。
  では失敬するよ。
  山々が闇に飲まれてしまうから。

  (それどころじゃないのさ) 
HONDA Ape100 @盛岡市

2011年11月14日(月)
おずおずと現れた青空は、思いのほかに柔和な大気をもたらし、夕刻、冬めいた雲に覆われていった。



  綴れば楽になるのか?
  描けば救われるのか?
  走れば見つかるのか?

  そうではない。
  いくら綴っても一人。
  描けば描くほど一人。
  走れば走るほど一人。

  最後は夕闇が待っていて
  微笑むのさ。
  「ほらね、結局孤独だろ」と。
スポーツスター883R @盛岡市

2011年11月13日(日)
小雨に濡れる盛岡から南下すれば、宮城県には薄日も射したが、結局、曇り空で終わった。岩手に戻ってみれば、天気回復の兆し。



  僕は、夢中で丘を駆け上がった。
  君はラインを見定めていた。

  僕は、カメラの電源をONにした。
  君のエンジン音が高鳴った。

  僕は、レンズをその一点に向けた。
  君は高々と美しく越えていく。

  (友よ、間に合ったよ)
2011東北トライアル選手権シリーズ最終戦・宮城大会(SUGOスポーツランド)

2011年11月12日(土)
今年の晴天はタフだ。今日も柔和な青空。気温も盛岡で18度1分と10月中旬並み。夜になって思いのほかの雨。



  故郷と定めた所はね、
  離れて観ていてはいけない。
  あれこれ見えてしまうからね。
  叶うことなら、
  頬ずりをして生きていたい。
  目を閉じ、
  何もかも抱きしめていたい。
MOTO GUZZI 850GT @安代町

2011年11月11日(金)
初霜・初氷を観測した翌日は、更に冷え込んで、晴天のもと盛岡の朝は最低気温・氷点下0度8分だった。午後から曇り空。



  思わぬ休暇だった。
  自ら求めたものでも
  上から与えられたものでもない。
  同僚からの贈物だった。
  
  「いつも無理して頂きありがとうございます。
  たまにはお休み下さい。」
  
  そんな気持ちがうれしくて、
  空まで祝福してくれて、
  泣けた。
  
  (大切に使わせてもらったよ)
MOTO GUZZI 850GT

2011年11月10日(木)
最低気温は盛岡で0度だった。観測史上最も遅い初霜。平年・昨年より2週間遅い初氷。そんなニュースも小春日和のもと、とけて消えた。



  大きくて強いものが、
  最も恐れているのは、
  小さくて弱いものを
  傷付けてしまうこと。

  それを知らない巨人が、
  闊歩し蹂躙し、
  己の正当を強弁しながら、
  抹殺されていく。

  (時代は素晴らしく変わった)
ヘリテイジ ソフテイル クラシック @北上高地

2011年11月9日(水)
盛岡市街地の街路樹もいよいよ色付いて来た。日中は、どこかほんのり。冬と言うにはほど遠い大気。



  去年の四季を知らぬ者が、
  今年の四季を語れるわけがない。

  昨日の空を見上げなかった者が、
  今日の雲を追いかけられるわけがない。

  此処に暮らして来なかった者が、
  此処の未来を思い描けるわけがない。

  ひとつの土地に根付き生きる理由が、
  そこにある。
ヘリテイジ ソフテイル クラシック @岩手県北部

2011年11月8日(火)
誰が決めたか知らないけれど、さあ冬だ。穏かな天気ではあったけれど、天空に踊る雲は荒々しく、冬だった。



  生きるということは、
  絶えず転び傷付き、
  大切なものを失うことなんだね。

  でもね、
  元に戻らないことを嘆くより、
  手の中にあるものを磨こうね。
  すると、転んだことなど忘れていく。
  光り輝くまで磨き抜くと、
  無数の傷が消えていく。
  透き通るほど磨き上げると、
  失ったものまで取り戻している。

 (ひたすらに磨け、手の中の現実を)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓   

2011年11月7日(月)
天気の回復は、いつも予報以上で、昼前には青空が開き出した。特に冷え込みも無く、まだまだいける秋。



  ひとつの池に頼って、
  水は必ずそこで飲み、
  遊ぶ時はそこで泳ぎ、
  己の姿はそこに映し、
  一切はそこで済ませ、
  離れられなくなると、
  やがて重い鎖になる。
  池が枯れて濁っても、
  頼れる池はもう無い。
  泥水をすする他ない。
  逃げ出したら裏切者。
  深付き合いは命懸け。
スポーツスター883R @八幡平市

2011年11月6日(日)
盛岡の最高気温13度2分は深夜0時10分のこと。その後はじわり下がる一方。秋霖の一日。



 「元気を与えたい」
 「勇気を与えたい」
  そうだね、本当にその通りだね。
  でもね、ただね、
  そういう台詞は
  与えられる人になってから口にすると、
  もっといいよね。
  がんばろうね。
モンテッサ コタ 315R @滝沢村(トライアルパーク) 撮影日2006年11月11日

2011年11月5日(土)
きりっと冷えた朝だった。日中は穏かな青空と陽射しだったが、朝の冷気にリアリティを感じた。天気は下り坂に入った。



  ねえ、何か変だと思わないか?
  ひとりの村人が
  ある日突然消えても、
  誰一人騒がず、噂話もせず、
  あたかも
  そんな者はいなかったかのように
  日々が過ぎていく。
  そう言えば、
  この村には墓がひとつも無い。
  この村で人が死んだという話を
  聞いたこともない。
  一人また一人と消えて行くだけだ。
  代わりに見知らぬ旅人が住み着くのだ。
  その繰り返しだ。



  ※画像と本文は一切関係ありません。
XL1200C(ソフテイルの定期点検の為お借りた代車) @花巻市郊外  

2011年11月4日(金)
今年の秋は超スローモーションだ。青空を見上げる樹木達は本気で燃える気配もなく、まれに例年通りの樹はフライング扱いだ。



  昨日と同じように
  暮らしたいと願う限り、
  いずれ苦しくなる。
  やがて悲しくなる。
  ついに足が止まる。

  昨日以上の今日にしようと願えば、
  悩んでいる場合ではない。
  泣いている暇なんかない。
  思わず駆け出すほかない。

  昨日の思い出はね、
  全力の果ての未来から振り向いた時、
  はじめて微笑んでくれる。
  「ああ、良い日々だったね」と。
ヘリテイジ ソフテイル クラシック @盛岡市近隣

2011年11月3日(木)
朝の雲の布団が払われて、ほんわり青空が広がり、陽射しのぬくもり。ありえない11月。盛岡の陽気は20度に迫った。



  
いずれ朽ち果てるものが、
  やがて巣立つ者に微笑み、
  花吹雪の日を夢見ている。
  それまで、もう少しの間、
  僕はここに佇み冬を越す。
  君を見届け、君を見送り、
  満開の春に包まれるまで、
  僕は一本の木立となろう。
HONDA Monkey @盛岡市(松の池)

2011年11月2日(水)
8度1分の最低気温で始まった一日は、18度3分という極楽ゾーンまで上昇。特に鮮烈ではなくとも有難い晴天。

 

  出世欲?
  いいじゃありませんか。
  健全な意欲と努力で
  夢を掴みとるなんて、
  結構なことだと思いますよ、はい。
  でも、まあ、実力はさておき、
  高い所に上がっちまうと、
  大概、支配欲なんてぇものが生まれて、
  おかしなことになっちまう。
  自分にそんなつもりがなくても、
  他人様の支配欲に巻き込まれちゃう。
  そこんとこが見えてしまうってぇと、
  世に出なくて結構、なんて者もね
  出て来るのかなとは思いますな、はい。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓 撮影日は2011年11月1日

2011年11月1日(火)
うっすら霧の被膜を纏った岩手山を見て「春霞」かと思うほど大気の柔和な一日だった。盛岡でも18度を越えていた。



  なるほどなぁ、知らなかった。

  都合の良い人間を仲間と呼ぶのか?
  肯定だけの人間を親友と呼ぶのか?
  利益になる人間を恩人と呼ぶのか?
  ベタベタすることを絆と呼ぶのか?

  (辞書に書き足しておいてくれ)
MOTO GUZZI 850GT @田沢湖(秋田県)  

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