TOP

イワテバイクライフ 2012年10月前半


2012年10月15日(月)
おそらく、今年の秋の最高ステージなのかもしれない。抜けるような青空ではないけれど、柔和な光や上質な風に心は深く肯いた。



  他の子の玩具を取り上げ、
  壊して遊んだ子供は、
  大人になっても、
  他人の幸せが我慢ならず、
  あの手この手で傷付ける。

 (すべては生い立ちにある)
MOTO GUZZI California Vintage @三陸沿岸北部

2012年10月14日(日)
朝方は霧が発生。青空が現われても、透明度は低く、凡庸な晴天。道は行楽の車列で埋まった。最高気温20度6分(盛岡)



  山は見えない。
  濃い霧に包まれている。

  山を探して走っていると、
  視界がみるみる開けていく。
  山は青空の中に立っていた。
  憂い無く秋の裾野を広げていた。

  なるほど、そうだったのか。
  霧に包まれていたのは、
  私だったのだ。
MOTO GUZZI V7Classic @八幡平市

2012年10月13日(土)
かすかに湿った朝だった。さほど寒さは感じなかったが、岩手山は初冠雪。曇り空は昼過ぎに好転。気温は18度8分(盛岡)と平年並みだった。。



  それは、
  栄達のアリバイとして
  重ねてみせるものじゃない。

  無心に走って来て、
  ふと振り返れば、そこにあるものだ。

  実績とは、そういうものだ。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2012年10月12日(金)
広がるか、と思わせた青空は、どこか不穏な雲に覆われ、印象批評もままならない一日。辺りが暗くなるほど水滴の飛散を肌で感じた。



  語りたければ待つことだ。

  駅がはるか彼方に遠ざかるまで。
  港が水平線の向うに消えるまで。
  地球がひとつの星に見えるまで。
  執拗な追っ手を振り切るまで
  待つことだ。

  一切の真相は、
 「今さら」という時期に明かされる。
スポーツスター883R @盛岡市

2012年10月11日(木)
朝から小雨断続。昼前には一時的に本降り。入れ替わるように青空がのぞいたが、すぐまた空は暗くなった。



  規則が崇拝される世界はね、
  実は、住みやすいものだ。

  この世界は、
  規則で定め切れないことばかりだ。
  他人がつくった規則を守っていると
  自分が使える場所や時間が見えて来る。

  そうした人間本来の知恵を忌々しく思い、
  窮屈にしてやろうと
  規則を追加したがる群もあるが、
  形骸化した規則は、
  ますます自由を保障することになる。

  規則の無い世界こそ、実は不自由なのだ。
スポーツスター883R @遠野市 

2012年10月10日(水)
薄ぼんやりした青空に、うっすら雲がかかり、やがて厚みを増した雲は、夕暮を暗くしながらも、西の空を赤く燃やした。最高気温20度5分(盛岡)。生温い秋。



  群の言葉を盲信して、
  群の敵は悪だと断じ、
  群の絆にすがりつく。

  そのようなものを仲間と呼ぶのなら、
  生涯、孤立無援というのも悪くない。
MOTO GUZZI V7Classic @秋田県(田沢湖)

2012年10月9日(火)
典型的な秋晴れ。最高気温21度6分の心地よさは束の間。夕刻5時を過ぎれば日没。滲みる冷気。各地に霜注意報。



  反目する間柄の意識は、
  「相手より強く」だ。

  笑顔を交わす間柄のそれは、
  「相手を労わる」だ。

  無用な対抗意識からの脱却は、
  平穏な暮らしの入り口なのだ。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2012年10月8日(月)
強烈な放射冷却現象。宮古市区界の最低気温は氷点下1度1分。本州最寒冷。最高気温は21度(盛岡)ではあったが、走るほどに体感温度は低下。



  人混みに紛れたつもりの盗人に
  つかつかと歩み寄り、
  肩をぽんと叩いて、
 「探し物は見つかりましたか?」と
  微笑みかける。

  私という人物は、
  おそらく、そのようなものだ。
MOTO GUZZI 850GT @三陸沿岸北部

2012年10月7日(日)
山形市は未明の雨にしっとり濡れていた。次第に空は明るくなったが、青空の印象は薄い。むしろ、かすかな蒸し暑さ。夕刻、岩手に帰ってみれば、盤石の晴天。



  競技前夜、山形駅前の宿に入り、
  夫婦で街に繰り出した。

  そこへ親友(画像)から電話。
  単身赴任の北関東から
  山形入りしているとのこと。

  合流して三人で晩飯という流れもあった。
  でも「デート」を理由に、
  いささか冷たく会話を切った。

  翌日の競技会。
  黙々と難関を越えていく姿があった。
  
  夕べの店で
  彼を酔い潰すことなく、
  今日の健闘に貢献できたのだ(笑)。

  そんな言い訳を心に呟き、
  トライを見つめた。
  (すまん)
  
2012東北トライアル選手権シリーズ第8戦・山形大会 @立石トライアルパーク(上山市)

2012年10月6日(土)
街は薄日に照らされたり、山は稜線を現したり。そんな時間帯もあった。けれど、ついに曇天の印象は払拭できないままだった。



  不安だらけだと、
  殊更に明るい言葉を口にする。

  希望が持てると、
  敢えて陰惨な現実に飛び込む。

  (人は、バランスを求めて揺れる)
MOTO GUZZI California Vintage @北上高地 撮影日2012年10月5日

2012年10月5日(金)
朝方は雲って、所により不穏な雲。やがて水滴。そしてマジな降雨。ところが、瞬く間に青空と入れ替わった。最高気温23度8分(盛岡)。秋とは違う10月の一日。



  太平洋を見たい。
  そこへ急ぎ、
  そこに至り、
  そこで佇み、
  寄せて砕ける波を幾つか数え、
  さっと踵(きびす)を返す。

  それだけの200kmで、
  いいじゃないか。
MOTO GUZZI California Vintage @三陸沿岸北部

2012年9月4日(木)
台風第19号から変わった発達中の温帯低気圧が、三陸沖を北北東へ進んでいる。概ね曇天。多少の青空もあったが、主役は強い北風。最高気温20度6分とは思えない肌寒さ。



  ほお、
  組織の中で闘いを始めるのかい。

  なら、
  守るものなど持たないことだよ。

  さあ、
  一時の立場や名誉を捨てて行け。
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2012年10月3日(水)
薄っすら雲がかかって朝を迎えた。午前中は薄日も射した。夕刻に向うほどに雲は厚みを増し、稀に水滴を浴びた。22度1分(盛岡)。



  いつまでもあり続けるものは無い。
  時代も環境も人間も
  すべては移ろい、変り果てる。
  好ましいものほど
  理想的なものほど
  見るも無残に姿を変える。

  その変質の過程に立ち会う残酷に、
  人は耐えなければならない。
MOTO GUZZI V7Classic @田沢湖(秋田県)

2012年10月2日(火)
東北は気圧の谷間。薄曇り。薄日とともに小雨が降る時間もあった。夕刻には、空も開けて、派手な夕焼けショーも見られた。涼しさの実感は無かった。



  ひとり悪者になり、
  罪と言う罪を負い、小突き回され、
  未来を剥奪されたことはあるかい?

  そういう時にはね、
  神妙ではあっても、
  無駄に思い詰めず、苦しまず、
  日々好きな事にうつつをぬかすことだ
  うまいものを食らい、上出来の酒を飲み、
  真友と語り合い、笑い合い、
  家族を愛して過ごすことだ。

  所詮は狭い世界の大仰な儀式なら、
  さらり受け流しておくがいい。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2012年10月1日(月)
台風17号は深夜に強い雨をもたらし、瞬く間に太平洋へ遠ざかった。午後には、荒々しい雲も払われ、はかない秋の雲が舞った。



  足るを知る。
 (便利な言葉だ)
  ただね、
  今、足りることも、
  やがて足りないことになる。
 (世界は移ろう)
  それを満たそうとして、
  人は走り続ける。

  現実に迎合して、
  満足を装ってはいけない。
MOTO GUZZI California Vintage @三陸沿岸北部

このページの先頭に戻る