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イワテバイクライフ 2012年11月前半


2012年11月15日(木)
0度2分(盛岡)で朝を迎えた。とはいえ日中は眩しい陽射しもあって11度2分(盛岡)まで上昇。荒々しい雲の一団もあったが、まずは上々の一日。



  ほぉ、野良犬が吠えたのかい。
  そりゃあ、お前さんが怖いからだよ。

  ほぉ、曲者達が吠えたのかい。
  そりゃあ、お前さんが強いからだよ。

  ほぉ、訳知りが吠えたのかい。
  そりゃあ、お前さんが光るからだよ。

  (まあ、あしらっておけばいい)
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2012年11月14日(水)
背景として青空はあった。ステージの最前列は冬雲の乱舞だった。夕刻には、雪になりたがる雨粒が道を濡らした。最低気温は夜に入って午後8時前の3度5分(盛岡)。



  まあ、たいてい、そうだ。
  心は、ずっと前から決まっているものだ。
  時と共に風景は整い、
  人は走り、声が上がり、合唱となり、
  道は照らされ、風は定まり、
  昔の決心は、晴れて実行に移されるのだ。

  (急ぐことはない。躊躇することもない)
 
MOTO GUZZI V7Classic @岩手山麓

2012年11月13日(火)
断続する朝からの小雨は、午後になって本降りの気配。水溜りは大きく広がり、落ち葉を浸したが、最高気温11度2分(盛岡)なら、まあ、冷たい雨ではなかろう。



  人が次々入れ替わる大きな店において、
  商品は誰が作っても同じものになる仕組だ。
  ある時期、きわめて優れたものが店頭に出ると、
  その後、その品質を維持できなくなる恐れがあり、
  それは、店のマイナスイメージになりかねないから、
  突出した創意と独自の技術の発揮はタブーとされる。
  (なるほど、匠は要らない、ということか)
HONDA Monkey @盛岡市 ※現場では一切走行していません。手押し移動で佇みました。

2012年11月12日(月)
朝から雨。初冬の景色を重くした。けれど、落葉松(からまつ)のブランは美しく、北国の山野を別世界にしてみせた。夕刻、かすかに光を見た気がする。



  この地上で
  居場所を失いそうになると、
  人は、とんでもなく高い樹の上まで
  登っちまうことがある。
  引き返せないところまで
  踏み込んじまうこともある。

  ゆっくり夢を見続けるためなら、
  人は豹変して、
  今日の塒を得るものだ。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2012年11月11日(日)
朝方はたじろぐほどの青空があった。そこへ無造作に薄雲が広がった。不思議な大気になった。優しくも曖昧な光だった。



  美しいものを聴いていれば、
  その通りの心になるのかな?

  奥深いものを眺めていれば、
  その通りの魂になるのかな?

  立派なものと握手をすれば、
  その通りの者になるのかな?

  「素晴しいものに同化できる私は素晴らしい」
  そのように信じ込めたら、
  さて、シアワセなのかな?
MOTO GUZZI California Vintage @岩手山麓

2012年11月10日(土)
予報では曇りのはずで、所により雨だったはずだが、うららかな小春日和だった。流れる雲も、楽しく鑑賞できるものだった。最高気温13度8分(盛岡)。上出来。



  良い風景を見渡し
  爽快な風を浴びる。
  それで幸せになるのではない。

  生き生きとした魂が、
  風景を一層輝かせ、
  季節の風を清明にし、
  今日の鉄馬を喜ばせるのだ。

  私が満たされ安らいでいれば、
  天地は日毎に美しく、
  愛馬はますます健やかだ。

  日々走るということは、
  そういうことだ。
  (そうでなければ、三日と続かない)
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2012年11月9日(金)
どこか陰鬱な天気予報のおかげで、そこそこの青空や陽射しが嬉しくなる。最高気温14度5分(盛岡)など望外の温もり。調子に乗っていたら宵の内の雨。



  心が晴れ渡る。
  地平を広げる思いがあるかどうか、だ。

  心が軽くなる。
  鉛の記憶をとかす熱があるかどうか、だ。

  心が躍り出す。
  眼前の道を愛して弾めるのかどうか、だ。

  (心は、それを待っている)
スポーツスター883R @盛岡市

2012年11月8日(木)
朝方まで小雨に濡れた。水溜りは澄んで、濡れた落ち葉から秋の色がとけ出すようだった。午後は、雲間からどきっとするような光が射した。最高気温12度3分(盛岡)



  「あんた、大人だねぇ」
  「いえいえ、そちらこそ大人ですなぁ」
  そのように褒め合って、
  問題を荒立てず、突き詰めず、
  送り流すことを
  「大人ごっこ」と言うらしい。

  崩壊の最終局面には
  なるほど、そんな遊びが流行るようだ。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

2012年11月7日(水)
立冬を忘れさせる温もり。稀に水滴を感じることはあったが、曇天の中に青空がのぞき、陽も射した。最高気温17度1分(盛岡)。



  主役意識の強い者とうまくやるなら、
  引き立て役に回ることだよ。

  (きっと大切にされる。小道具としてね)

  でも、まあ、
  そんな無駄な舞台を踏まないのも
  大人の知恵だよね。
MOTO GUZZI V7 Classic @盛岡市

2012年11月6日(火)
最高気温が13度7分(盛岡)だから震えることはなかった。ただ、時折強まる雨に洗われ、晩秋の風景は冷え冷え。



  風には吹かれてみる。
  雨には打たれてみる。
  雪には埋もれてみる。

  歳月には流されてみる。

  答えは、
  探り出すより、
  受け止めることの方が多い。
  (そんな気がする)
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2012年11月5日(月)
午前中は予報以下の曇天。午後になって予報以上の晴天。最高気温14度1分(盛岡)であれば、それこそ満点の一日。



  軽くて丈夫な飛行機を依頼されると、
  骨格に竹ひごを使う者がいる。
  結局、空中で分解だ。

  鎖以上に頑丈なものを依頼されると、
  荒縄で猛獣をしばる者がいる。
  結局、人が食われる。

  のどかな里には、
  信じ難い仕事が稀にある。

  知らぬ顔で受け入れるのが
  辺境の作法だ
MOTO GUZZI 850GT @岩手山麓

2012年11月4日(日)
時折、霧雨が舞う盛岡から、のどかな晴天の県南へ。それでも強い風を浴びて身震いすることもあった。



  さらり、前線を離れた。リタイヤだ。

  良い筆は、
  容易く使いこなせるとは限らない。
  まずは、使い手の熟練と創意だ。

  不本意な現状と闘わず、
  不明な原因を捻じ伏せようとせず、
  思い描いた感触を探り出す。

  その為には、
  待ち焦れた舞台を辞退する勇気と
  遠い未来の檜舞台へ
  今日の思いをつなぐ執念こそが必要だ。 

  (飛躍は、無残な挫折から生まれる)
  
Beta Evo 2st @室根山(一関市)

2012年11月3日(土)
冷えた青空の中に、荒々しい雲がわき立ち、うねり、砕け、千切れ飛んだ。晩秋の光が踊った。岩手山は冬の装い。



  一生懸命であることが
  常に適切とは限らない。

  いい加減な場所では浮いてしまう。
  もの静かな場所ではうっとおしい。
  慣例だけの場所では目立ち過ぎる。

  (でもね、いいじゃないか)

  あなたのなりふり構わぬ様が好きだ。
  あなたの熱気に煽られるのが好きだ。
  あなたの全力の汗を見るのが好きだ。

  燃え盛る者は、
  冷え切った季節にこそ必要とされる。
スポーツスター883R @盛岡市

2012年11月2日(金)
強い風が、雨滴を吹き付けた。青空ものぞいたが、街は湿ったままだった。何より、晩秋の冷え込みは骨身にしみた。最高気温10度4分(盛岡)。



  寂しい場所でも、構わない。
  薄暗い時刻でも、急がない。
  枯れた匂いでも、俯かない。

  今日も心を打ち込む場所がある。
  今日も明々燃やせる時間がある。
  今日も紅潮する頬の香りがある。

  この晩秋の真っ只中で
  この嬉しさを握り締め、
  この私の夢が走り出す。
Beta Evo 2st @滝沢村 撮影日2012年11月1日

2012年11月1日(木)
朝方は落ち着いた晴天。やがて雲が流れ込み、降水確率80%の午後のはずだったが、時折の小雨程度で、所々青空ものぞいた。



  大きなものは、ゆっくり落ちてゆく。

  やがて、翼は吹き飛び、エンジンが火を吹く。
  けれど、胴体が割れて真っ逆さまになるまで、
  「上昇の大号令」に包まれる。
  激突の瞬間まで覚めることはない。

  閉ざされた輪の中で現実を知らされるより、
  最後の最後まで希望を謳い上げている方が、
  救われるのかもしれない。



  ※本文は、過去の飛行機事故とは一切関係ありません。
Beta Evo 2st @滝沢村

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