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イワテバイクライフ 2014年1月後半


2014年1月31日(金)
最近ゆるんでいた寒気のことを思えば、最低気温がマイナス4度でも、きついかも。最高気温がプラス4度では、心は動かないかもしれない。午前中は青空。夜は小雪。



  生業と暮しは最短距離がいい。
  暮しと楽園も最短距離がいい。

  最短で結ばれたトライアングルに、
  たおやかな魂が宿る。

  とうてい使い切れない空間と時間、
  広大な自由だ。
HONDA Monkey @盛岡市

2014年1月30日(木)
掟破りと言うべき大気の振る舞いだった。沿岸部では15度前後まで気温上昇。盛岡でも5度と、そこそこではあったが、朝方の予報の打ち上げ花火(8度)には、ほど遠かった。



  何処に辿り着けるか。

  それはね、
  今日まで何を求め、何に恋い焦れ、
  その分、どれほどの決別を重ね、
  河を成すほど泣きはらしたか、
  それで決まると思うんだよ。
  
HONDA Monkey @岩手山麓

2014年1月29日(水)
前夜の強風で街の氷は鋭く磨き込まれていた。日中は青空もあったが、なお風は強く、温もりらしきものは吹き飛ばされて、真冬日(盛岡)。



  安らかな塒を探すなら、
  地図には無い森だとか、
  光の届かぬ断崖だとか、
  獣道が尽きる所だとか、
  それ以上、追い落としようもない場所を
  選べばいい。

  誰の邪心や策略も招き入れない、
  忘れ去られた辺境でこそ、
  のうのうと暮らしていられる。
  からからと笑っていられる。
  ひらりひらりと彷徨える。

  (まんまと無傷の夢を掴みとる)
HONDA Monkey @盛岡市

2014年1月28日(火)
雲はやがて厚みを増し、昼前から所により湿り雪や雨。盛岡の市街地はうっすら積ったが、とけたがる雪ばかり。最高気温プラス2度5分(盛岡)。



  難しい問題について見解を求められたら、
  深い沈黙の後に口を開くがいい。

 「真摯に向き合うべき事のひとつと存じます。
  多くの方々の声に耳を傾け、
  あらゆる角度から検証し、
  よりよい未来に資するべく、
  真実を求めて、心を砕いてまいります」

  謙虚に、端正に、噛み締めるように述べるのだよ。
  持論という思い付きを
  居丈高に披露するようになったら、
  そこで、おしまいだからね。
XL1200R @岩手山麓

2014年1月27日(月)
厳しい冷え込みに戻ると脅されていたが、望外の冬晴れに岩手山も凛と聳えてみせた。最低気温がマイナス5度で最高気温がプラス0度5分(盛岡)なら上々の一日。



  さんざん旅を重ねた末に、
  原点にかえれ、と言われても、
  もう手遅れなのだろう。

  純白の大地に飛び出せば、
  刻々移ろう道や風の中で、
  人の気持や旅の意味も変わるだろう。

  まして利益の回路ができてしまえば、
  もはや別の世界なのだから。

  人の思いひとつに支えられた清々しい出発点は、
  幻であったと自らに言い聞かせる他はないのか。
HONDA Monkey @岩手山麓

2014年1月26日(日)
ぬくもりの大気は健在だった。最低がマイナス1度ほど、最高がプラス5度ほど(盛岡)で、目立って雪解けが進んだ。晴れ間も見られたが、所により湿り雪、というか、ほとんど雨だった。



  寒い日もあれば、
  暖かい日もある。

  どちらにしても、此処の人は、
  TVや新聞みたいに騒がない。

  気温が上がったとか下ったとか、
  そんな幸不幸を追いかけていたら、
  楽園の凄まじい春爛漫を
  どう受け止めればいいんだい?

  (その瞬間を待って、皆、黙々生きている)
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2014年1月25日(土)
最低気温1度9分(盛岡)。どうりで、目覚めた時、体の芯が柔らかかったわけだ。。最高気温8度6分(盛岡)など、にわかに信じ難い大気の悪戯。日陰の雪もぐっと沈んだ。青空はあったが岩手山は雲の中だった。



  自由であることの喜びは、
  存分の仕事で得られる感動に比例する。

  (そういうものじゃ、ないかな)

  ならば、更なる仕事の歓喜で、
  この天地の日々を
  風となる時間を
  宝石にしてみようじゃないか。
Beta Evo 2st @三陸沿岸

2014年1月24日(金)
見た目には、曇ってはいなかった、という程度の一日。それより、氷点下8度8分から4度1分まで押し上げた大気こそがすべて。ありえない温もりが接近中。



  寒村で付き合いを深めるのなら、
  覚悟しなくちゃ。

  ひとたび酒盛りを開いたらね、
  次の年も、そのまた次の年も、
  酒を酌み交わすことになるよ。

  その恒例の行事を、気紛れに止めることは、
  ひどく身勝手で冷たい仕打ちと見做される。

  疎遠になっても、
  理由がなくても、
  始めた祭は続けなくちゃいけない。

  その辺を飲み込めていないと、
  ある日、村八分だよ。
HONDA ベンリィ50s @岩手山麓

2014年1月23日(木)
何とも色彩希薄な晴天だった。街は冷え切ったままで、岩手山は西から寄せる冬雲を纏い、半透明ななま、夕闇に飲まれていった。



  癪に障る者に褒められると、
  壊してしまいたくなるらしい。

  (軍師はその習性を操る)

  戦わずして、
  城濠を埋めさせ、
  石垣を崩壊させ、
  進路を誤らせる。
Beta Evo 2st @岩手山麓

2014年1月22日(水)
氷点下7度の朝が、さて、どの程度の事態なのか、よくわからないまま、最高気温がプラス0度5分(いずれも盛岡)など、さしたる感覚の問題にもならず、断片的な青空ばかりを追った一日。



  馬鹿馬鹿しい話に苛立つな。
  顔色ひとつ変えず、関知するな。

  あれこれの不条理に拘るな。
  さらり受け流して、格闘するな。

  声を限りに叫びたくなったら、
  いつもの空を思え。
  心に届く風を思え。
  夢に続く道を思え。

  何がどうであれ、君の居場所は其処だ。
  誰がどうであれ、君の全世界は此処だ。

  (もはや、確定したんだよ)
YAMAHA YB1(2ST) @岩手山麓

2014年1月21日(火)
また、ずいぶん、ゆるんだものだ。最低気温マイナス2度8分。最高気温プラス3度(ともに盛岡)。青空もそこそこあった。岩洞湖の氷上ワカサギ釣り解禁。



  大真面目なものに触れるのは難しい。

  冗談など通じない。
  寸分の余裕もない。
  慰めの余地もない。
  結局、思い詰めて真っ直ぐ壊れていく。

  その過程を大真面目に見守るほかはない。
HONDA Monkey @盛岡市

2014年1月20日(月)
大寒。暦の上では寒さが最も厳しくなる頃。だからと言って氷点下6度9分(盛岡)程度で「大寒らしい」などと騒ぐキャスターは、余所者に違いない。凡庸な真冬日で終わった。



  流れ来るものすべてを
  すくいとるなんて、
  無茶な話だ。

  流れゆくものの一切を
  ただ見送るなんて、
  寂しい話だ。

  流れに手を差し入れて、
  選ばず迷わず
  指に絡み付いたものを愛しむ。

  そのように生きて、
  どうにか、心がカタチになったら、
  流れに浮べて、微笑もう。
HONDA ベンリィ50S @盛岡市

2014年1月19日(日)
朝から、たじろぐほどの青空が現われた。太平洋へ向うと、峠は雪景色で、瞬間吹雪いてみせたが、人里に下ってみれば呑気なものだった。盛岡の市街地は道も乾いて、最高気温プラス2度4分。



  大丈夫ですか、と
  御心配いただき、恐縮です。

  お蔭様で大丈夫でございます。
  なにせ、もともと大丈夫なものですから、
  今日も、ごく自然に大丈夫でございます。

  はい、ずっと、このままでございます。

  (何か、不都合なことでも?)
Beta Evo 2st @三陸沿岸

2014年1月18日(土)
大学入試センター試験に関心は無いが、受験生が列をなす時期になると雪が降るというのが、街の人の暦だ。地味な小雪が思った以上に積った。ほぼ真冬日の空気。



  仕事場は気色ばんでいた。
  身構えようも無い新展開の波に
  紅潮の群が右往左往していた。

  「おうおう、いってぇ、どうしたんでぇ」
  私の大音声に、
  苦労人が額を寄せて来た。
  「○○君の御父上が、御老中にとの
  報せでございます」

  「ほぉ、それで、
  三年生の半人前が部長になって、
  係長のあんたが課長に昇格ってぇ
  寸法かい」

  まんざらでもなさそうな禿げ頭を
  ぴしゃりとはたいて
  「めでてぇこった。じゃぁな。あばよ」と
  寅さんは立去った。

  そんな夢を見た。

  
KTM200EGS @盛岡市

2014年1月17日(金)
最低気温マイナス3度5分のやわらかさ。平年値を上回ったのは8日ぶり。日中も、青空や陽射しの印象は鮮明。街の雪もゆるみ、とけた。ただ、最高気温がプラス0度5分(盛岡)では、大勢にさほどの変化はなかった。



  無垢な雪原に
  最初の足跡を付けるのなら、
  見事に歩いてくれ。

  端正に、あるいは流麗に
  思いを含む一筆となって
  走ってくれ。

  先陣を切るのなら、
  そのくらいの覚悟でやってくれ。

  唾を付ける程度の戯れなら、
  春の泥田でやってくれ。
  児戯にひとしい仕事なら、
  砂場にでも刻んでおいてくれ。
Beta Evo 2st @岩手山麓

2014年1月16日(木)
日中は、ほぼ曇ったまま。夕刻、青空がのぞき、冬の斜光が雲を照らしたが、あたりには常に雪の粒が漂っていた。最高気温プラス1度1分(盛岡)。わずかに寒気はゆるんだ。



  この俗世に、
  見せてはいけないものがある。
  個人的な幸と楽だ。
  (密かに味わうがいい)
  せいぜい汗や涙を流してみせるがいい。

  君を憎む者に
  見せてはいけないものがある。
  貴い友情と未来だ。
  (静かに温めるがいい)
  せいぜい孤立無援を演じておくがいい。

  ある日、忽然と、
  思い描いた通りの君が、
  そこに立っていれば、いい。


  ※本文と画像は一切関係ありません。
YAMAHA YB1(2スト) @岩手山麓

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