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イワテバイクライフ 2014年3月前半


2014年3月15日(土)
思いのほかに晴れた。昨日の湿り雪に濡れた街は、さらり乾き、ほんのり温もり、何より柔和な空気に包まれた。最高気温4度3分(盛岡)。もはや、季節の大きな後退は無いと見た。



  単語や文法を覚えるのに夢中な時期があった。
  無駄口を叩き、失言する余裕も無かった。

  やがて、自由に言葉を使えるようになると、
  真直ぐ意味を伝えることに飽き、
  無意味なものに意味を与え
  また、その逆の言葉を紡ぎ出すようになる。
  地上の不条理を言葉に置換え、嘲笑い、
  気を晴らすようになる。

  そんな心に気付いた者は、
  再び、遠い異国の言葉を学び始める。
Beta Evo 2st @岩手県三陸沿岸 

2014年3月14日(金)
雪の白さを注ぎ足すのは、去りゆくものの未練か意地か。いくら降らせてみても、積る力の無いものは、雪とも言えず、とけて街を濡らすだけ。曖昧な青空に春へ続く色は無く、おまけに夕刻少し冷えた。、



  どうでもよい交渉は、うんと紳士に。
  絶対譲れないことは、うんと悪魔で。

  「ウラ・オモテ」と呼ぶのは、未熟だ。

  そのようにトータルをトントンにして、
  成り立つ今日もある。
HONDA Monkey @岩手山麓

2014年3月13日(木)
街は、とけ切れない春雪の残骸でぐちゃぐちゃ。見上げる気にもならない空から、夕刻、小雪が舞い出した。最高気温3度(盛岡)?数値以上の何倍も薄ら寒い一日。



  アマちゃんでは、済まされない。

  身辺に破裂する慶事には、
  よほど身構えないといけない。

  目も眩む栄光のステージに引きずり上げ、
  いっとき拍手の嵐で包んでおいて、
  おもむろに梯子を外し、訴状を突き付け、
  衆人環視のもと、その主張を叩き割り、
  信用を剥ぎ取り、人格に泥を塗り、
  二度と表舞台に立てないようにする。

  威信を失墜させるのに刃物はいらない。
  (深い闇の手口だ)
HONDA ベンリィ50S @盛岡市 

2014年3月12日(水)
数センチの厚みの白さを見て朝を迎えた。じくじくした雪のようなものだった。日中も華々しく湿り雪が舞ったが、地に留まる力も無く消えていった。最高気温2度(盛岡市)。



  複数の時代を生きた者は、
  現在を過去に照らし合わせる術を持つ。
  進化と退化を、ごく自然に見分ける。

  そして、時代は、
  今と言う世界しか知らない者達の
  独断専行(もしくはノリ)によって
  流れていくことも知っている。

  意見することの虚しさを
  奥歯がへし折れるほど
  噛み締めながら
  静かに見つめる群がある。
HONDA ベンリィ50S @盛岡市

2014年3月11日(火)
三陸沿岸は、澄み切った青空を見上げ、眩い陽光を浴びて今日を迎えた。盛岡は、青空を飲み込んだ雲が時折の薄日を漏らし、小雪をちらつかせた。



  年に一度、
  自分の手柄のために
  大仕事をするより、
  365日、
  人の思いに寄添って
  この地に生きたい。
@岩手県三陸沿岸 撮影日2014年3月9日

2014年3月10日(月)
前夜の予報を鵜呑みにしていたから、朝は、うろたえるほどの晴天だった。昼前後に雪が舞ったが、夕刻には、再び晴れていた。最高気温プラス1度6分(盛岡)。



  今、思い返しても、
  心地よい光と風だった。

  (心癒される時間こそが良薬、と告げられていた)

  とてつもない波が押し寄せる数日前、
  私は、病床を抜け出し、太平洋に向き合った。

  人も街も船も海も、
  「何ひとつ問題ない」と笑っていた。

  本当にすべてがそうなのかと訝しがるのは、
  私の病の仕業に違いないと思うことにして、
  あの波打ち際から引き返した。
@岩手県三陸沿岸 ※撮影は震災以前

2014年3月9日(日)
憂いの無い青空で始まった。花巻の山中は白銀の眺め。沿岸南部へ出てみれば春本番の光。帰路、遠野で暗雲たれこめ、盛岡へ向うほど、夕闇に雪の白さが乱舞した。



  つまり、
  どれだけの力で、何を越え、
  何処へ届きたいのか。
  
  それが鮮明であれば、
  雄弁な記憶となる。

  速度と角度と意志が束ねられる瞬間を思い描き、
  僕らは、果てしなく挑む。

  (濃密な印象を焼き付けて)
  
@三陸沿岸南部

2014年3月8日(土)
もやもやとした青空やよろよろする陽射しはあったが、冬を思い出させる白い被膜に覆われ、最高気温もプラス0度4分(盛岡)が精一杯。季節は一歩後退。



  え?皆になめられたくはないって?
  じゃあ、髭でもたくわえておきなよ。
  (背伸びする小心を覆い隠しておけ)

  え?軽薄に見られて不本意だって?
  じゃあ、時折思慮深く黙ってみなよ。
  (エスプリとかいう曖昧な静寂だよ)

  え?誰からも信用してもらえない?
  じゃあ、素っ裸で真っ直ぐ歩きなよ。
  (ありのままの心で人に飛び込みな)
Harley‐Davidson XL1200CA @盛岡市近郊

2014年3月7日(金)
砂糖をまぶしたような雪化粧の朝が続く。日中は青空も広がり、春めいた光もあるが、最高気温マイナス0度3分(盛岡)止まり。まあ、三月の氷点下に真冬日の実感は希薄。



  言葉はね、生きているんだ。

  文法から外れて、踊り出し、
  慣用を超越して、気を醸し、
  音を組み直して、意を尽す。

  役所の文書みたいな会話を
  何十年と繰り返していても、
  子供一人、笑顔にできない。
HONDA Monkey @岩手山麓

2014年3月6日(木)
砂糖をまぶしたような雪化粧で街は目覚めた。朝方は吹雪く時もあったが、濡れた雪は積る力も無く、午後になって陽も射した。日中は氷点下2〜3度(盛岡)。夕暮れには、濡れた道が氷の被膜で覆われた。



  機械仕掛けの城の中で、
  何がしかの火種を抱える者は、
  ある日突然、地の果ての砦に隔離される。

  説明のつかない展開を、
  「輝かしい未来への回り道」などと
  言い含められて遠ざけられる。

  それが、
  危機管理の常套手段であることを知るのは、
  すっかり老いて、諦めの波に揺られる頃だ。
HONDA ベンリィ50S @岩手山麓

2014年3月5日(水)
雪の薄化粧で夜は明けた。チリチリと湿った小雪。道を白く塗り潰す力も無く街を濡らしたが、夕方には止んだ。最高気温プラス2度3分(盛岡)。



  雨は、人を洗わない。ただ濡らすだけだ。
  雪は、人を染めない。ただ埋めるだけだ。
  風は、人を導かない。ただ揺らすだけだ。

  今日限りの大気を受け止め、
  人は、それぞれの明日を掴み取るだけだ。
HONDA Monkey @盛岡市

2014年3月4日(火)
青空も昼過ぎには雲に覆われる予報だったが、霞み加減の空に夕暮れまで陽射しもあって、そこそこ平和な地上だった。最高気温5度2分(盛岡)。



  稀代の器は、
  優れたものだけを受け入れる。

  凡庸な器は、
  許し難い作品さえ受け入れる。

  そんな理(ことわり)を失えば、
  生業(なりわい)全体の先も、
  見えたものだが、
  それで、まるくおさまることもある。
Harley‐Davidson XL1200CA @盛岡市近郊

2014年3月3日(月)
昨夜は、ほぼ氷点下2度台で、やや暑苦しく感じた。日中は青空と雲のシャッフル状態。県北では、束の間、湿り雪の乱舞があった。最高気温プラス3度2分(盛岡)。これで普通。



  王様はね、
  青空の中に美しく聳えていれば、いい。
  かすかに微笑み慈愛を見せれば、いい。
  人や風や戦の行方を論じなくて、いい。

  (世界は、王様とは無縁に回るからね)

  今日もスラリ、品よく、ようす良く、
  聞く耳を持つシルエットであれば、充分だ。
MOTO GUZZI V7 Classic @岩手山麓

2014年3月2日(日)
温和な朝の空気だった。うっすら青空もあった。日中は薄い曇が広がったが、天気の崩れの気配は微塵も無かった。最高気温5度8分(盛岡)。



  この素晴らしい世界を、
  ありのままに伝えるには、
  最前線を切り拓くあなたと、
  その背中を追い掛ける誰かが
  いなくちゃならない。

  この北東北の
  夕闇迫る山で、
  二人が、ひとつの記憶を残すために
  夢中になる瞬間がなくちゃならない。

  (ありがとう、友よ)
@花巻市(山屋トライアルパーク)

2014年3月1日(土)
まあ、晴天の部類だったのか。街は薄日に照らされ、北の空には岩手山が見えていた。このところの温暖も、やや下り坂で、最高気温は6度9分(盛岡)。なお雪解けは進む。



  イタリア語で、あなたなら何と言うの?

  (僕の場合はね)

  爺さんは「ジッサーノ」
  婆さんは「バッサーナ」

  予定は「ミテーネ」
  結果は「ヤッパリーネ」

  過去は「ワスレンターレ」
  未来は「シランターレ」

  (まずは、気分の響きを楽しもう)


  ※けして真に受けてはいけません(笑)

MOTO GUZZI California Vintage @岩手山麓

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