TOP

イワテバイクライフ 2015年7月後半


2015年7月31日(金)
もやもやっと始まった夏空は、やがて火傷しそうな陽射しをもたらし、一関と釜石で猛暑日。盛岡でも32度8分。空冷エンジンが煮えたぎった。



  フェイントへの反応で、
  人の真意は露になる。

  が、稀にいるのだ。
  まったく逆の反応をしてみせる者が。

  (プロフェッショナルと言うべきだろう)
@秋田県

3015年7月30日(木)
もはや数値ではない。真夏の爆弾か、あるいは、天空の溶鉱炉か、皮膚を貫通し、精神にまで届く熱線だった。最高気温33度4分(盛岡)。



  昨日のままの夏。
  何事も無き道端。
  色のない風の音。
  言葉を持たぬ雲。

  午睡の後の記憶喪失。

  (多くの人が力を出したんだね)
@八幡平市 

2015年7月29日(水)
岩手を含む東北北部も梅雨明け。ま、梅雨があったのかどうか自覚はないままの終息宣言。変わらないのは真夏の熱気。最高気温33度2分(盛岡)。



  寝苦しい夜。
  もう、電話は叫び出さない。

  豪雨の未明。
  もう、戸を叩く者はいない。

  濃い霧の朝。
  もう、決断することもない。

  (長い長い休暇の前夜)
@岩手山麓

2015年7月28日(火)
気圧の谷に入った岩手は不穏な雲に覆われた。内陸では雨らしい雨はなかったが、沿岸北部、とくに久慈では夕刻、短時間に記録的な雨量を観測。最高気温30度2分(盛岡)。



  年に一度の賓客にされて、
  玉露と饅頭と世辞を並べられるより、
  他人(ひと)の台所の片隅に上がり込み、
  日々の漬物など味見して、
  美味いまずいと言っていられる。

  (そういう者でありたい)
@宮古市

2015年7月27日(月)
寧猛な真夏の空だった。一切の逃げ場を奪い、木陰まで焼き尽くした。さすがに三陸の海風は、かすかな涼を含んでいた。最高気温34度1分(盛岡)。



  幾度でも、そこへ行く。
  用がなくても、顔を出す。

  そこに降る雨に濡れ、
  そこに吹く風を浴び、
  そこに住む人と語る。

  そのように歳月を重ねて、ある日、
  流れ去る街の一角に
  私を見つける。
@青森県

2015年7月26日(日)
雲の多い朝に束の間の落胆。ところが昼前には、すっかり夏空。誘われて沿岸に出て見れば、やや雲の多い眺め。最高気温31度7分(盛岡)。



  他人の真実をばらまいていると、
  巡り巡って、
  自分のそれまで
  晒してしまうことがある。

  (身動きできない影ばかりだ)
@三陸沿岸

2015年7月25日(土)
未明には、やや強い雨音を聞いた気がする。が、大雨による災害もなく、お昼過ぎには小雨に移ろい。夕刻前には止んだ。最高気温25度5分(盛岡)。



  時に、欠伸が出るくらい、
  のんびり、がいい。

  常に、寸分違わぬくらい
  まんねり、がいい。

  もう、どうでもよいくらい、
  ほどほど、がいい。

  そんな日を迎えるまで、
  人は、忙しく、曲折し、
  どうにもならなくなるまで
  回り続けるのだろう。

  (気が済むまでのことさ)
@盛岡市

2015年7月24日(金)
低く雲たれ込め、時折の雨が、珍しく強まることもあった。大気不安定。夜には大雨災害への備えが叫ばれた。高校野球は花巻東が優勝。最高気温28度5分(盛岡)。



  日向の道を許されないと、
  人は夜を切り拓き、踏みならし
  黄金に輝く道と成す。

  (けれど)

  その在処は、固く伏され、
  その行方は、結局、闇の中だ。

  (救済の道は星の数ほど、だ)


  ※本文は画像やどんな方にも関係はありません。
@岩手山麓

2014年7月23日(木)
午前中は雨。時折雨脚が強まったが、午後には止んだ。夕刻には、かすかに青空がのぞき、陽が射した。最高気温26度8分(盛岡)。



  雷鳴を聞く。
  天空にたなびき、はしる、爆裂の龍に
  世界の呼吸を測る。

  今日の丘に立ち尽くし、点となり、
  ひたすらに心かたむけ、
  見渡す限りに起らんとする眺めを
  抱き、震える。
@岩手山麓

2015年7月22日(水)
青空より猛々しい雲が主役だった。濃密な熱気は不快な汗を誘い、一切の気力を吸い取った。夕刻前、遠雷を聞いた。最高気温35度5分(盛岡)。何処へ出しても胸を張れる猛暑日。



  どんな、ささやかな習慣も、
  日々のバランスを保ってくれている。
  だから、その一点に拘っていられた。

  けれど、いずれ旅の眺めは移ろう。
  心の重心も変わる。
  その均衡点を探って、新たな旅だ。
@岩手山麓

2015年7月21日(火)
朝の予報では「終日の曇り空」だったが、そんな戯言を蹴散らし真夏の青空が拡大。雨など許さず、破壊的な陽射しを叩き付けて来た。最高気温33度7分(盛岡)。



  
村外れの角に差し掛かると、
  幼子が飛び出して来て、
  「ねえ、おじちゃん」と叫び、
  何か訴えようとする。

  すると、
  その口を背後から母親の手がふさぎ、
  家へ駆け籠る。

  どこかで見たようなシーンだ。
  が、それで充分だ。
  角を曲がれば、
   つまり、ドンパチが始まるという寸法だ。

  (この世は、気配を隠し切れない)
@盛岡市

2015年7月20日(月)
東北地方の空は、定まらないまま、雲を受け入れ、雨を漏らし、陽射しを許し、不快指数だけが寡黙に上昇する。最高気温27度1分(盛岡)。



  上から目線?

  まだ、そんな牽制球で
  互いを縛り合っているのかい。

  一段上から世界を見渡し、
  高らかに理想を謳い、
  真っ直ぐ意見する者は目障りかい。

  その胡散臭い謙虚さと
  下から舐め上げるような眼差しで、
  横並びに腐っていくのかい。
@岩手山麓

2015年7月19日(日)
かすかな雨雲の欠片を含む曇り空。それも回復への過程であり、所により、前倒しされた陽射しがあった。最高気温28度5分(盛岡)。



  昨日の痛みを、
  人はけして忘れない。

  その記憶ひとつで
  明日の一切が決まることもある。
  彼方の眺めが一変することさえある。

  今日の風には、
  それほどの思いが滲む。



  ※本文と画像は一切関係ありません。
@三陸沿岸

2015年7月18日(土)
台風11号は熱帯低気圧に変わって、日本海へ抜けた。その影響は岩手に届くこともなく、梅雨のお印程度の降雨。最高気温28度6分(盛岡)。



  君というやつは、
  ほとほと加減が出来ない人間だね。

  少し気に入ると、将来をかけちまう。
  少し許せないと、息の根止めちまう。
  少し思い浮ぶと、全部形にしちまう。

  (とんでもないよね)
@盛岡市

2015年7月17日(金)
台風11号は四国から関西方面へ。岩手は、まだまだ圏外で、凡庸な曇天。時折の水滴、稀に薄日。最高気温29度7分(盛岡)。蒸し暑さは台風の兆し。



  いくら銭金を積んでも、足りないものがある。
  いくら宝物を揃えても、届かないことがある。
  いくら権力を従えても、通じないことがある。

  そのようなことを軽々と越える者は、
  そのようなことと無縁に生きている。
@岩手山麓

2015年7月16日(木)
台風11号が送り込んで来る不穏な雨雲。朝の予報に脅されたが、日中まれにパラリ程度。いずれにせよ、最高気温22度7分(盛岡)なら、暑さも小休止。



  とうの昔に
  裏も表も見せてしまった君に、
  もはや打つ手は無い。

  遠く離れた立見席から、
  舞台の行方を見守る他ないんだね。

  (結論を急ぎ過ぎると、大概そんな感じだ)
@盛岡市近郊

このページの先頭に戻る