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イワテバイクライフ 2015年8月後半


2015年8月31日(月)
予報に傘マークが無かっただけに、じわじわ霧雨に濡れていく切なさ。見晴らし皆無の山の上で、心の晴れ間を待つばかり。最高気温20度(盛岡)。



  とにもかくにも
  同じ場所に突っ立っていりゃあ、
  雨にも濡れるさ。
  雪にも埋れるさ。

  その雨雪が、
  てめえの好きな空から
  降ってくるってんだから、
  まあ、文句は言えねぇわけだ。

  絵にもならねぇ一日に限って、
  幸せとやらが蹲っているものさ。
@葛巻町

2015年8月30日(日)
何とかなりそうな朝の空と予報だった。が、沿岸北部の往復は、断続的にパラパラ水滴をもらい、所々濡れた道を走ることになった。最高気温21度(盛岡)。



  うまくやられちまった、と
  ずっと後になって
  気付くことがある。

  では、二度とその手に乗るものかと
  気を張ったところで、
  今日の本当のところを知るのは、
  例によって、
  遥か先の空の下だ。

  いいんじゃないかな、それで。
  日々夜叉にならずにいられるのなら、
  それで、よかったんじゃないかな。
@八幡平市

2015年8月29日(土)
単に涼しいだけの朝。陽射しも青空も出る幕の無い一日。降りそうで降らない曇天。9月下旬から10月上旬の大気。最高気温21度7分(盛岡)。



  いつ終りにさせるか。

  自分とは関わりの無い
  遠い遠い先の日の期限の設定など、
  まあ適当だ。だいたいの話だ。

  だから、区切りの日が過ぎた後は、
  その設定者もすでに不在で、
  物も人も、朽ち果てるまで
  何となく放置され、生きてしまう。

  (そんな歳月に光が宿っていたりする)


  ※当然ながら、本文と画像は一切関係ありません
@岩手県

2015年8月28日(金)
雨の心配はいらない曇天予報。なるほど、ひとかけらの青空や、思わせぶりな陽射しもあった。が、見事につまらない空のままだった。最高気温26度7分(盛岡)。



  老いて、言葉が達者になる、
  同時に、活力は衰えていく。

  (それで丁度いい)

  でなければ、独裁者ばかりだ。
@岩手山麓

2015年8月27日(木)
朝の雨に街は白く煙った。降り続くかと諦めかけたが、雨上りは思いのほかに早く、その後もよく堪えてくれた。最高気温21度5分(盛岡)。



  すべてはうまくいく。
  いずれ何とかなる。

  そんな風で回る舞台の下は、
  たいてい断崖絶壁だ。

  ひと巡りすれば
  大根役者さえ気付く。

  その上で
  二巡目の舞台に臨むポーカーフェイスこそ
  真価が問われる。
@岩手県

2015年8月26日(水)
雨は朝のうちに止んだ。天気予報では再びの雨のはずだったが、雲間から陽も射し、道は乾く一方だった。最高気温22度(盛岡)。



  少し遅れると
  先頭の思惑が見えてくる。

  更に遅れると
  群の魂胆が透けて見える。

  (今日も、道の背中を見送る)
@岩手山麓

2015年8月25日(火)
最低気温が各地16度台。慌てて飛び出した低温注意報。予報は控え目な曇天模様だったが、実際は見事な青空。夏の大気の気だるさまで漂った。最高気温25度(盛岡)。



  今日のカタチは、もしかして、
  遠い昔の私を救済する為のものだったのか?

  では、今日の私のために、
  どれほどの楽園を計画し、
  とりかえしのつかない時を積み重ねるのだ?

  実現したものの意味すらわからず、
  立ち尽くすであろう遥か彼方の私に、
  今宵も詫び状をしたためる。
@八幡平市

2015年8月24日(月)
アバウトな曇天予報。実際は、随所に霧雨・小雨。濡れずにいられたら奇跡。午後、姫神山周辺に束の間の青空。それも奇跡。最高気温24度1分(盛岡)。



  夜が明ける度、
  不可解なニュースが待っている。
  どこかで見た光景が、また流れている。

  「何故こうなる。変じゃないか」と声を荒立てると、
  明日のニュースで、
  自分の骸(むくろ)を見ることになるのか。
@岩手県

2015年8月23日(日)
盛岡は曇り空ながら、思わせぶりな陽射しや薄っすら青空。そこそこ乾いた道におびき寄せられ軽米まで走ったが、沿岸にたれこめる雨雲を見て引き返した。最高気温27度(盛岡)。



  手帳は空白のこの日
  雨雲次第の彷徨いとなる。

  夜も更けて街に戻れば、
  妙に静まり返って、
  川の流れは途方に暮れ、
  路地裏の猫さえけだるく、
  青ざめたネオンが、
  今日の結末を告げてくる。
@岩手県

2015年8月22日(土)
迎えた朝は、すでに濡れていた。役に立たない一日への覚悟成立。予感通りの小雨断続。おかげで秋らしい涼しさになった。最高気温21度8分(盛岡)。



  ねぇ、父ちゃん。
  知らない人が叫んでいるよ。
  「あと一歩」って。
  声を枯らして「助けてくれ」って。

  父親は、月の無い空を睨んでこたえた。
  「日頃の汗は、正直なものさ」
@岩手山麓

2015年8月21日(金)
ようやくの秋、などと気を許した途端、白濁の夏空。不快指数上昇。安らぎ皆無。夕刻にはパラパラと水滴。さすがに夜の庭に秋の虫の音。最高気温28度1分(盛岡)。



  身は軽く、気は澄み切り、
  呼吸を重ねているだけで、
  困難が溶けていくようだ。

  血液も視界も浄化され、
  何をいつ、どう始めようと
  滑らかに流れ出すようだ。

  この地に感謝して暮らし、深々と寝る。
  それだけで、迎える一日は劇的だ。
@八幡平市

2015年8月20日(木)
最低気温が15度8分(盛岡)。秋の涼やかな波、朝に押し寄せる。日中は、青空と曇天の入れ替えが目まぐるしく、夏の未練がましい振る舞いか。最高気温27度8分(盛岡)。



  少し働いて、大変ですね、と労られ、
  日々遊んで、多忙ですね、と驚かれ、
  空を仰いで、瞑想ですか、と頷かれ、
  ええ、はい、まあ、と穏やかに微笑む。

  好ましい誤解は
  雲の尾ひれを付けて、
  秋の水に泳がせておく。
@岩手山麓

2015年8月19日(水)
早朝の涼しさに深みが出て来た。大気は秋を含み、風は軽く、雲もさらり。山の風景から油っ気が抜けた。最高気温27度9分(盛岡)。



  なあ、坊や。
  ちんけな争いで
  男を下げちまったら、
  つまらねぇよ。

  そういうのは、
  そういうのに
  やらせておきな。
@岩手山麓

2015年8月18日(火)
未明にかけて沿岸南部で大雨が降った。内陸の雨音は、ほんのいっときだった。日中は曇と陽光がシャッフルされ、不快指数が高まった。が、夜風はようやく秋モード。最高気温28度8分(盛岡)。



  「しない」というのは、
  どこか言訳めいている。

  「できない」のであれば、
  これは、もうスッキリだ。

  無理、無理、無理、と三回唱えて尻をまくれば、
  胡散臭い風も追って来ない。

  (本能でいこう)
@岩手県

2015年8月17日(月)
雨を待つばかりの空だった。いつかいつかと見上げる空は、おそろしく我慢強く、せいぜい夕暮れのパラパラ程度。最高気温29度(盛岡)。



  誰かに銭を使わせ、
  己の物とする。

  誰かを表に立たせ、
  己の盾とする。

  誰かを踊り狂わせ、
  己の祭とする。

  その田舎臭いあざとさが面白おかしくて、
  今日も、みんな上手に操られる。
@岩手県

2015年8月16日(日)
午後は雨雲の出没が心配されたが、西へ進む程にカラリ夏空。流れる風も微細な秋を含んでいて気分を軽くした。最高気温31度7分(盛岡)。



  ひとつひとつの結末に
  いちいち立ち止っていたら
  置き去りだ。

  一切は明日への発端。
  とめどなく繰り出される「あれこれ」
  並走しながら俯瞰していくと
  大きな筋書が見えて来る。
@八幡平市

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