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イワテバイクライフ 2016年8月前半


2016年8月15日(月)
台風がもたらす雨に身構えていると、戸惑う程の晴天。午後になって雲は広がったが、夜を迎えて、なお雨の気配は希薄。最高気温28度2分(盛岡)。



  良いことも、そうでないことも行く手にひそむ。
  影を纏い、出現の時を待ち、息を殺している。

  心をとかす喜びなら、
  何故、今、抱き着いて来ない?

  心を潰す悲しみなら、
  何故、今、風にしのばせてくれない?

  (もう、待ってはいられないのだ)

  静寂の果てに不意に躍り出るものは、
  何であれ、斬り捨ててしまいそうだ。
@岩手山麓 

2016年8月14日(日)
まあ、朝晩の涼しさは予定通りだが、日中の真夏の陽射しは、こう続くと、うんざりだ。台風接近で天気は下り坂へ向う。最高気温29度1分(盛岡)。



  もう、たくさんだ。飽き飽きだ。
  そう思って終わるのは、
  何だか味気ない。

  (いつも少しの未練を懐に)
@三陸沿岸

2016年8月13日(土)
どこまでも続く真夏の晴天。梅雨の陰鬱など無かったことにする、太陽の笑顔の持続力。心底乾いて来た。最高気温31度5分(盛岡)。



  呑気に生きていても、
  世の波は寄せて来る。

  好かれて浮いて
  嫌われ、沈んで
  沖の眺めを追って、転がり

  やがて浜砂の一粒
@北東北

2016年8月12日(金)
照り付ける陽射しと眩しい青空、そして真夏日なんて、もう慣れた。が、夕暮れの深い影や、冷えていく宵の風は新鮮だ。最高気温31度2分(盛岡)。


  
  病院の広い待合室に私一人かと思ったら、
  受付の方から男の声がする。
  「実は私、ずっと待っておりまして、
  ひとかどの人間に認定されるのを
  もう、ずっと昔から待ち続けております。
  先生は何とおっしゃっていますか?」
  すると窓口の奥から女がこたえた。
  「この用紙をよくお読みになって、
  申請書の提出と入会金をお願いします。
  コンビニのATMで結構です。
  入金が確認されましたら
  三日後にバッジが送付されます。
  バッジを胸に付けていただいた時点で
  ひとかど認定となります」
  男は、舞台役者のように
  大仰な礼を繰り返えした。

  遠ざかる夢に
  ありがとう、ありがとうと、
  男の声が、いつまでも響いていた。
@八幡平

2016年8月11日(金)
そうだったのか、という感じの祝日(山の日)。まずは、お盆休みの入口。厳しい暑さも、かすかにゆるんで、夕風の心地良さ。最高気温31度1分(盛岡)。



  走り続ければ、
  いずれ地の果て。

  追い続ければ、
  やがて夢の終り。

  尽きることが無いのは、
  風の口笛。
@北東北

2016年8月10日(水)
早朝、窓から忍び込む涼しさは、まさしく秋だった。朝の青空に舞う雲は、薄っすら軽やかで、真夏の疲れをいっとき払ってくれた。最高気温29度7分(盛岡)。



  涼しくなれば、怒りも静まる。
  枯葉が舞えば、人が恋しい。
  雪に埋れば、皆で火を囲む。

  真夏の日々のあれこれなんざ、
  やがて、きれいに忘れて、
  人は何とかやっていく。

  (季節に押され、歩いていく)
@八幡平市

2016年8月9日(火)
台風は北へ走り、岩手県沖を離れた。午前中は、どんよりしたが、午後にはゆっくり青空が戻った。夕暮れの大気は澄んで、風の心地良さ。最高気温30度2分(盛岡)。



  ひとたび何かにすがりつくと、
  あとは、その言いなりかい?

  手帳は、恩返しの予定で、
  遥か先まで真っ黒かい?


@八幡平市

2016年8月8日(月)
台風接近の影響か、三陸沿岸には雲が多く、青空も途切れがち。盛岡に戻れば、どす黒い雲。凄まじい夕立。笑うしか無い程ずぶ濡れ。最高気温34度3分(盛岡)。



  自分の旅のあれこれより、
  今この瞬間のひと波を
  描いてみよう。

  (次の波が寄せるまでに)
@三陸沿岸

2016年8月7日(日)
不敵な真夏。太陽は大地に口付けし、炎熱の吐息。大気沸騰の一日。最高気温34度6分(盛岡)。



  同じ駒を
  同じ数だけ
  揃えていても、
  五分五分とは限らない。

  その理由は
  けして口にできないから、

  ある者は対局を避け、
  ある者は駒を増やす。
@北東北

2016年8月6日(土)
北上するほどに曇天また曇天。午後の雷雨を思ったが、海に出る頃には青空が待っていた。まさに真夏もピーク。地上にこもる熱気は凄かった。最高気温33度4分(盛岡)。



  カウボーイの子守歌は
  愛馬の寝息。

  手を伸ばせば、
  そこに波打つ旅路の記憶。
@北東北 

2016年8月5日(金)
西日本の名だたる猛暑地域に東北も負けていない。まさに炎熱の一日。気力まで焼き払うような太陽。最高気温31度8分(盛岡)。



  祭は瞬く間だ。
  そこからの一年は長い。
  灯を消さず、笛太鼓を鳴らしながら
  次の夏へ向う心の行列も、また、
  祭に違いない。
@北東北

2016年8月4日(木)
カンカン照りの岩手を抜け出せば、そこそこ雲の傘があり、案外風も乾いていたから助かった。何より岩手に戻ると涼やかな夕風。最高気温32度2分(盛岡)。



  憑かれた様に先を急ぐ影と競わない。

  抜き去ってもらえるように、
  抜き去りたくなるように
  さり気なく呼吸を遅らせ、
  置物の如き背中を見せ、
  一瞬のうちに面倒と縁を切る。

  置き去りにされた道には、
  私ひとりの風。
  私ひとりの空。
@北東北

2016年8月3日(水)
曇り空にはなり切れない空。時々あるいは所により青空も陽射しもあった。そして山間部には小規模な雨雲も。最高気温30度8分(盛岡)。



  
さえない主役を引き立てようと
  ある日、悪役にされ、

  腹を立て、意地を張り、
  暗い炎に身を焦がせば、
  やがて、本当の悪人になっていく。

  (そんな真夏の田舎芝居)


  ※本文と画像は無関係
@北東北

2016年8月2日(火)
昼過ぎまで陽射しがあった気がする。そんな記憶を破壊するような午後2時前後のスコール。1時間の雨量として盛岡では観測史上2位(62.5ミリ)。最高気温32度(盛岡)。



  そうかい、そうだったのかい。

  どこまで行っても、、
  どんなに力を尽しても
  思い描いた自分に届かないんだね。


  だから、今日も異形の神輿を押し立て、
  火の粉にまみれて
、願いを叫び、
  心を支え続けているんだね。

  (嗚呼、またひとつ、夕闇に松明が遠ざかる)
@岩手山麓 

2016年8月1日(月)
朝から予報より遥かに上出来の晴天。三陸にも雨雲は稀だった。ところが、7時前に家に着いた途端のスコール。タッチの差でセーフだった。最高気温33度2分(盛岡)。



  きっちり段取りを整えた末に、
  誰かが裏切ると、
  誰かが道化になる。

  (笑えない勇み足がある)
@岩手山麓

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