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イワテバイクライフ 2017年3月前半


2017年3月15日(水)
薄っすら朝の雪化粧。日中は曇り空と冷えた風。数歩後退した気分だ。最高気温2度4分(盛岡)。



  とけてゆく冬の後に残されるものは、
  氷雪の中の生き様だ。

  露になって
  恥じることのない日々であれ。
@岩手山麓   

2017年3月14日(火)
春への歩みはフリーズして、時間だけがむなしく流れ過ぎる。春のイメージなど受け付けない曇天。最高気温3度9分(盛岡)。



  人混みに紛れ、
  心の静けさに
  耳を傾ける。
@岩手山麓   

2017年3月13日(月)
心を包み込むほどの光は無かった。雪や雨が降らなかっただけの一日。最高気温6度7分(盛岡)。



  天地と和解するために
  生きていく。

  見渡すほどに
  見上げるほどに
  涙があふれるけれど。 
@三陸沿岸

2017年3月12日(日)
来たな、と思う。ようやくだな、と思う。本当にいいのか、と呟いた。突如の春に、うまく喜べなかった。最高気温6度4分(盛岡)。



  あと幾度
  冬の波しぶきに濡れたら
  翼は開くの?
@三陸沿岸  

2017年3月10日(金)
水平線を見つめていた。聞こえるのは波音ばかりだった。空は、6年前のあの日に似ていた。最高気温6度2分(盛岡)


  船は、ある。
  あとは、希望だ。
@三陸沿岸  

2017年3月9日(木)
朝方の冷え込みこそ緩んで来たが、街は至る所に雪をとどめている。早く光が欲しい。最高気温2度6分(盛岡)。



  好ましい人物と
  言われる頃には、
  たぶん、
  私は、とけて消えた後だ。
@岩手山麓   

2017年3月8日(水)
朝、乾いた雪が、うっすら、ふっくら。日中も小雪断続。夕方になって晴れては来たが、大気は冷え冷え。最高気温2度5分(盛岡)。



  「真実」を求めて
  懐に飛び込む。

  迷えば、先を取られ、
  力めば、すかされる。

  無心の風となり
  深々と踏み込め。

  
@岩手山麓

2017年3月7日(火)
軽微な曇天だったが、雪が元気に舞ってみせたり、青空がのぞいたり、その繰り返し。最高気温2度2分(盛岡)。



  唐突に
  舞台の真ん中に
  転がり出る者を
  凝視しない。

  スポットライトの
  目つぶしをかわして
  客席の隅から隅まで
  見切ってしまう役回り
  なのかもしれない。
@岩手山麓

2017年3月6日(月)
かすかな光を含んだ曇天は、やがて、湿って重く暗い空へ移ろい、夕刻には雨。雨脚は強まり屋根の雪を洗い落とした。最高気温10度3分(盛岡)。



  当たり障り無く
  365日の大人になりたくて、
  わたくしを水に晒す。
@岩手山麓

2017年3月5日(日)
まあ、徐々にではあるが、雲は薄まり途切れ、青空が鮮明になっていった。岩手山は現れたが、嬉しそうではなかった。最高気温6度4分(盛岡)。



  自分達の根本を
  お日様のもとで
  清明な声にする。

  それが憚られるのなら、
  輪になって固く手を繋ぎ合い、
  息を殺し、互に目配せしながら
  生きるほかないのだろう。
@岩手県 

2017年3月4日(土)
朝方からお昼まで湿り雪の乱舞。街は白く染まりかけた。が、急速に雲は払われ望外の晴天。岩手山のシルエットが夕空に聳えた。最高気温5度(盛岡)。



  ある日、
  気が付くと、
  一色の輪に
  包み込まれていたりする。

  目も眩む春を迎えても
  花や緑、鳥や人の眺めは
  ぐるり一色で、
  風や光まで、
  輪の中の出来事なのだ。

   (なるほど)

  そのように生きるほかはない
  厳しい大地なんだね。
@盛岡市近郊

2017年3月3日(金)
朝方の曖昧な青空は、みるみる明確な晴天となったが、夕刻に向って曇天へ移ろった。最高気温6度4分(盛岡)。



  ひとつひとつ
  一歩一歩。

  まあ、その通りなのだけれど、
  いつ、どこから、
  その歩みを始めるのか、となると、
  案外、難しい。

  目指すところまでの旅の歳月を
  逆算したって、
  答えは出ない。

  (とりあえず、今日、此処から)
@三陸沿岸

2017年3月2日(木)
沿岸は青空が持続していたようだが、内陸部は早々に曇り空。ただ、気温は岩手全体に高く、雪はぐっと沈み、氷は砕けた。最高気温7度2分(盛岡)。



  いっときの力にすり寄らない。

  ほら、時が過ぎれば、
  何ほどのものでもない。

  残されるのは、
  おとといのままの自分一人だ。

  その場限りの有頂天は、
  やがて虚しい口笛となる。
@北東北

2017年3月1日(水)
氷点下6度3分からプラス6度8分まで上がって見せた(盛岡)。日中は晴れて春霞だった気もするけれど、路地裏の氷は健在。心を許したらアカン。



  テーマは「日常の風景」。
  そんなセンセイの作品に限って、

  フランス料理だとか銀座の寿司だとか
  世界にひとつのワイングラスだとか。
  (はい、はい、はい)

  無縁な風が、
  365日を撫でていく。
@北東北 

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